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水谷豊「愛しの座敷わらし」で29年ぶり単独映画主演

2011年4月27日 07:00

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29年ぶりに単独映画主演する水谷豊
29年ぶりに単独映画主演する水谷豊

[映画.com ニュース] 俳優の水谷豊が、萩原浩の人気小説を和泉聖治監督が映画化する「愛しの座敷わらし(仮)」に主演することがわかった。水谷の単独での映画主演は「逃れの街」(1983)以来で、実に29年ぶりとなる。

家族の再生がテーマの同作は、第139回直木賞候補に選出。東京から田舎へ引っ越した一家が、築200年の古民家で暮らすうちに精霊「座敷わらし」と出会い、徐々に家族のきずなを取り戻していく様子が描かれる。水谷は、原作のもつユーモアと家族が本来あるべききずなを取り戻していく優しい描写に強くひかれ、出演を決意した。

水谷とメガホンをとる和泉監督は、大ヒット作「相棒」を10年間かけて国民的な作品へと成長させてきた、いわば“盟友関係”だ。だからこそ、今作でのタッグについても「和泉監督は芸術、文学、音楽など、どのジャンルもエンタテインメントにしてくれる監督。とても楽しみです」と全幅の信頼は揺るがない。

水谷は、「『相棒』を中心にこの10年あまり過ごしてきていますが、まったく違う世界観の作品をそろそろやってみたいと思っていました」と出演にいたる経緯を説明。原作に夢中になったようで「キャラクター作りが実に巧みで、僕はこの本を読んでいる間、常に登場する誰かになっていました。読み終わって感じたものは、まるで清々しい『風』でした」とコメントを寄せた。

原作を読んだ和泉監督は「胸に迫る感動で、読後しばらくは動けませんでした。この原作のメガホンをとれることの幸せを感じています」と意欲満々。原作の萩原は、主人公・高橋晃一を水谷が演じることについて「『傷だらけの天使』のアキラのころから好きな俳優さんなので、うれしい。右京さんがどんな男に変身するのか、楽しみにしています」と撮影を心待ちにしている様子だ。

東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手が舞台となる今作。水谷は、「目に見えない幸せがテーマですが、幸せが全国に届きますように。そんな気持ちで取り組みたいと思っています」と覚悟をにじませた。撮影は、6月にクランクインする。

「愛しの座敷わらし」(仮)は、2012年GWに全国で公開。

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