「ミレニアム」スウェーデン人監督が米リメイク企画を批判
2010年11月11日 11:28

[映画.com ニュース] スウェーデン人作家スティーグ・ラーソンの同名ベストセラー小説を映画化した2009年のスウェーデン映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニールス・アルゼン・オプレブ監督が、現在ハリウッドで進行中の米リメイク版に対する不快感をあらわにした。
「ミレニアム」3部作は、ソニー・ピクチャーズ製作、デビッド・フィンチャー監督、ダニエル・クレイグ主演でリメイクされることが決定している。また、最終的に無名の米女優ルーニー・マラが抜擢されたヒロインのリスベット役には、ハリウッドのトップ女優の多くが興味を示したことでも話題を呼んだ。オリジナル版でリスベットを演じたスウェーデン人女優ノオミ・ラパスも本作でブレイクし、ガイ・リッチー監督の「シャーロック・ホームズ」続編のヒロインに起用されるなど、ハリウッドの注目を集めている。
米サイトWord and Filmのインタビューで、同リメイクについて聞かれたオプレブ監督は、「腹立たしいのは、ソニーのPR部門が彼らのリスベット・サランデルをメインに仕立て上げようとしていることだ」と回答。そして、「そんなことはまったくフェアじゃない。ノオミがあのキャラクターをとらえたのだから、あの役柄はつねに彼女のものであるべきだ。とにかく、彼女がアカデミー賞にノミネートされることを願っている」と話した。
さらに、「映画を愛している人なら、オリジナル版を見るはずだ。君なら(リュック・ベッソンの)『ニキータ』と、アメリカ版の『アサシン 暗・殺・者』のどっちを見たいかっていう話だよ。フィンチャーがそれよりはいい仕事をすることを願うしかないね」と、挑発的な言葉を発した。
米リメイク版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」は現在撮影中で、2011年12月21日の米公開が決定している。
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