タランティーノ監督が私情を優先?ベネチア映画祭の受賞結果に波紋
2010年9月14日 11:31

[映画.com ニュース] クエンティン・タランティーノ監督が審査委員長を務めた第67回ベネチア国際映画祭の受賞結果が、思わぬ波紋を呼んでいる。米ハリウッド・レポーター誌によれば、主要な賞がタランティーノ監督の個人的に親しい人々に渡ったことをイタリアのジャーナリストらが指摘し、問題視しているというのだ。
「Somewhere(原題)」で最高賞である金獅子賞に選ばれたソフィア・コッポラ監督は、タランティーノ監督の元恋人。また、「A Sad Trumpet Ballad(原題)」で監督賞とオゼッラ脚本賞の2冠を獲得したアレックス・デ・ラ・イグレシア監督はタランティーノ監督の長年の友人であり、「Road to Nowhere(原題)」で特別獅子賞を受賞したモンテ・へルマン監督は、師匠とも言える存在だ。
イタリアの大手新聞コリエレ・デラ・セラの映画批評家は、タランティーノ監督がリスクを冒して私情を優先したと報道。これに対し、タランティーノ監督は不正は一切なく、金獅子賞の投票は満場一致でコッポラだったと反論した。多くの批評家に酷評されながらも2つの賞に輝いたデ・ラ・イグレシア監督は、純粋に監督としての技量を評価した結果だと強調。そして、へルマン監督については「1992年に、『レザボア・ドッグス』でサンダンス映画祭に参加したときに、彼(ヘルマン監督)と話をしたことを覚えている。当時、審査員のなかには僕の友人がいたが、彼は審査員の友人は僕にとっていちばんの敵だと言った。友人に賞を与えるなんてとても恥ずかしいことだから」というエピソードを明かし、自身の判定の潔白を主張した。
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