堺雅人、初の軍人役で居合いの達人に 浅田次郎原作「日輪の遺産」
2010年5月12日 22:05

[映画.com ニュース] 堺雅人主演で浅田次郎の小説を映画化する「日輪の遺産」の撮影現場会見が5月11日、東映東京撮影所で行われ、堺と共演の中村獅童、福士誠治、佐々部清監督が出席した。
同作は、第2次大戦中、帝国陸軍がマッカーサーから奪取した時価200兆円に及ぶ財宝を守り抜いた将校と、20人の少女たちの日本復興への思いを描いたドラマ。ユースケ・サンタマリア、八千草薫らが共演する。
この日は3人だけの撮影だったが、堺は「他の撮影ではユースケ・サンタマリアさんと20人の女学生が加わって、毎日が新鮮で、演じていて楽しい現場です」とにこやかに挨拶。軍人役は初めてで、丸刈りに挑戦したが、「戦争を描くにあたっては、分かったふりだけは避けたいと思いました。型にはまった軍人にならないように気を付けています。映画で描かれる現場、その場にいて息吹のある演技をする、演技を楽しむ役者はそれしかできないと思います。初めてと言えば居合の達人という役柄で、40時間以上特訓してます」と意気込みを語った。
中村は、「20人の女学生とのシーンで、彼女たちのたたずまいを見ていると心に響くものがあり、新鮮でした。もんぺをはかせると、やはり日本人だ(笑)と思いましたし、時代を飛び越えるような瞬間にドキッとさせられました」。「チルソクの夏」以来7年ぶりの佐々部組となる福士は、「ずっともう一度ご一緒したいと思っていたので、役者としての喜びを感じながら演じています」と充実した様子をうかがわせた。
佐々部監督は脚本作りに4年をかけ、念願だった同作に着手。「助監督時代、最後の仕事が『鉄道員(ぽっぽや)』だったこともあり、自分の10作品目となる節目に、ファンである浅田次郎さんの作品を映画化できるということで感無量です」と話した。
「日輪の遺産」は角川映画配給で2011年全国公開。
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