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井筒監督3年ぶり新作「ヒーローショー」R指定に「名誉ある烙印」

2010年3月13日 10:21

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井筒“旋風”再び
井筒“旋風”再び

[映画.com ニュース] 井筒和幸監督の3年ぶりとなる長編最新作「ヒーローショー」の完成披露試写会が3月12日、東京・スペースFS汐留で行われ、井筒監督をはじめ、主演を務めた若手漫才コンビ「ジャルジャル」の後藤淳平福徳秀介、ヒロインのちすんが舞台挨拶に立った。

同作は、現代に生きる若者たちが時代の閉塞感を打ち破り、何かを手に入れようと奔走する姿を暴力とセックスを織り交ぜながら展開していく青春ストーリー。「パッチギ!/LOVE&PEACE」以来の長編メガホンとなる井筒監督にとっては、島田紳助松本竜介主演の「ガキ帝国」(1981)、ナインティナイン主演の「岸和田少年愚連隊」(1996)に続き、吉本興業のお笑い芸人を主役に起用した3本目の作品となる。

井筒節ともいえる暴力描写やセックスシーンがふんだんに盛り込まれており、中学生が鑑賞できないR-15指定。井筒監督は、「今までR指定を食らわなかったのが不思議。名誉ある烙印だよ。中学生が見たら、泣いちゃうかもしれないし“いい”R指定だと思う。ぜひ絶望とショックを味わってくれれば」と不敵な笑み。作品のテーマである“ヒーロー”は反語であり、「今の日本はヒーローを求めすぎている。本来、ヒーローなんていらない。ひとりひとりが自信を持てる社会になればいい」と熱っぽくアピールした。

主演に抜てきされたジャルジャルの2人は、「最初はドッキリだと思った」と口を揃えたが、撮影が始まってからは「そのハードさに音を上げそうになった」。井筒監督との仕事を振り返り、「実際は気づかいある紳士的なおじさん。ものすごくパワフルで、みんなが引っ張られる。キスシーンをひとり2役でレクチャーしてくれたのが、R-1グランプリに出場できるくらい面白かった」(後藤)、「僕が泣くシーンで、いろいろとアドバイスしてくれたが、監督のはめている軍手のイボイボが手の甲の方になっていて気になった」(福徳)。それでも、後藤は大先輩らに続く井筒作品への出演に「この並びは恐れ多いが、ニヤけてしまう」と語り、井筒監督も「ナイナイは抜かなあかん!」とハッパをかけていた。

ヒーローショー」は角川映画配給で、5月29日から全国で公開。

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