「ハート・ロッカー」の出席禁止プロデューサーのために大規模パーティ開催
2010年3月8日 17:20

[映画.com ニュース] 第82回アカデミー賞は、キャスリン・ビグロー監督の「ハート・ロッカー」が作品賞と監督賞含む6部門を制してみごとな勝利をおさめた。直前に同作のプロデューサーがアカデミーの規定に違反するという騒ぎもあったが、作品そのものの力が証明された格好だ。
違反を犯したプロデューサーのニコラス・シャルティエは、アカデミー会員に「ハート・ロッカー」への投票を呼びかける一方で、ライバル作「アバター」への不支持を要請した行為に対する罰則として、授賞式への出席を禁止された。フランス出身のシャルティエは、母親と一緒にレッドカーペットを歩くことをとても楽しみにしていたという。だが今回の一件で、シャルティエは心強い仲間の存在を確認することもできた。
というのも、業界の有志が集まって、シャルティエのために授賞式のビューイングパーティが開催されたからだ。米Deadline Hollywoodによると、ハリウッドを代表するタレントエージェンシーWMEのグラハム・テイラーと、妻で映画プロデューサーのリネット・ハウエルが主催。テイラーは、「インディーズ映画のプロデューサーが、その熱心さのせいで排斥されるところなど見たくない」とコメントした。実際、アカデミー賞をめぐるネガティブキャンペーンは例年のことで、今回よりもずっと悪質なケースもあるとされるなか、シャルティエだけに厳しい処分が下されたことに同情する声も多い。
ビューイングパーティは当初、テイラーのベネチアの別宅で100人ほどのゲストを招いて行われる予定だったが、多くの人から出席したいとの連絡が相次ぎ、急遽ロサンゼルスのマリブビーチに設置されたテントで開催された。米indiewireが報じたところによると、「ハート・ロッカー」受賞の瞬間、そして共同プロデューサーのグレッグ・シャピロがシャルティエの名を叫んだ瞬間を大勢で祝福したという。なお、シャルティエには後日オスカー像が手渡されることになっている。
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