「東のエデン」ついに完結も、神山監督は「別れがたい気持ち」
2010年3月5日 11:34
[映画.com ニュース] 人気アニメの完結編となる劇場版第2弾「東のエデン 劇場版II/Paradise Lost」の完成披露試写会が3月4日、東京・テアトル新宿で行われ、監督・原作・脚本を務めた神山健治が舞台挨拶に立った。
同作は、100億円の電子マネーがチャージされた「ノブレス携帯」を用いて「この国を正しき方向へ導く」という使命を強制的に課せられた、12人の「セレソン(救世主)」と呼ばれる人物たちが、各々の思惑で活動を繰り広げるなか、記憶を失ったセレソンの青年・滝沢朗が、閉塞した日本を救い、自らの記憶を取り戻そうと奔走する姿を描く。
上映終了後、拍手に包まれた場内の雰囲気に、神山監督は「(TVシリーズから)1年駆け抜けた緊張から解き放たれて、平和ボケしているところです」とホッと一息。TVシリーズ全11話に加えて、自身初となる長編劇場映画を立て続けに2本製作し、「想像を絶するくらい大変で、よく倒れなかったと思う。09年は記憶がほとんどないが、体感としては2年くらいあった気がする」と振り返った。
この日は上映後の舞台挨拶ということもあり、TVシリーズから存在した伏線を監督自らいくつか明かすなど裏話も盛り上がった。TVシリーズや劇場版のほかにも、監督自身の手による小説版などもあるが、神山監督は「(TVや劇場版で)描き切れないところはあって、小説やドラマCDで補完しているのはズルいと思われるかもしれませんが……」としながらも、「『東のエデン』の世界は広がっていくし、セレソンゲームは今回だけじゃないかもしれない。作っている僕らも、このキャラクターや世界観と別れがたい気持ちがある」と、さらなるシリーズ化の可能性もほのめかす発言も飛び出した。
「東のエデン 劇場版II/Paradise Lost」はアスミック・エース配給で3月13日より全国順次公開。
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