アカデミー違反の「ハート・ロッカー」プロデューサー、授賞式に出席禁止
2010年3月3日 19:35
[映画.com ニュース] 米映画芸術科学アカデミーは2月2日、第82回アカデミー賞で最多9部門にノミネートされた「ハート・ロッカー」のプロデューサーが行った規定違反に対して、同プロデューサーの授賞式への出席を禁止するとの処分を発表した。
問題となったのは、「ハート・ロッカー」の4人のプロデューサーのうちの1人、ニコラス・シャルティエがアカデミー会員にEメールで同作への投票を呼びかける一方で、ライバル作「アバター」への不支持を要請した行為。なお、3月7日に米ハリウッドのコダックシアターで行われる授賞式への出席が禁止されるのはシャルティエのみで、ほかの3人(兼監督のキャスリン・ビグロー、兼脚本のマーク・ボール、グレッグ・シャピロ)への処分はない。また、「ハート・ロッカー」が作品賞を受賞した場合、シャルティエには後日オスカー像が手渡されるという。
今回の決定は、自業自得とはいえシャルティエにとってはきわめて残念かつ皮肉な結果となってしまった。というのは、米ハリウッド・レポーター誌によれば、もともとアカデミーの規定ではプロデューサーとしてクレジットされ、オスカー像を受け取れるのは基本的に3人までとなっていたが、今回特例として4人目(シャルティエ)が認められていたからだ。