鬼才・諏訪敦彦と仏俳優イポリット・ジラルドが共同監督で得たものは?
2010年1月22日 17:10

[映画.com ニュース] パリの街角で起きるラブストーリーを描くオムニバス作「パリ、ジュテーム」(06)で出会った日本の鬼才・諏訪敦彦と、フランスの名優イポリット・ジラルドが共同監督に挑戦した「ユキとニナ」が、1月23日から公開される。両監督に話を聞いた。
フランス人の父と日本人の母の間に生まれ、パリで育った9歳の少女ユキは、両親の離婚により突然日本へ引っ越すことになる。親友のニナと別れたくないユキは、ニナとともに家出するが、2人は森の中で迷子になってしまう。
諏訪からのアプローチで実現したという共同監督だが、諏訪は「共同で作りたいという欲求はあったけど、実際はやってみないと分からないと思っていた。だから効率は悪いけど、毎朝ディスカッションをして、さまざまな人から生まれるアイデアを取り入れた」と話す。
監督初挑戦になったイポリットは、「2人の関係はよくある補完的な関係なんだ。ユキは静かであまり自分を出さないけど、ニナは活発で直感的だ。その関係性が映画にダイナミズムを与えていると思う」と分析し、俳優としてつちかってきた感性を本作では監督として開花させた。またイポリットは、ユキの父親役としても好演を見せており「映画を作るのはすごく大変だということがよく分かったから、これからは監督に対してもっと寛容になれると思うよ」と笑った。
また、子役の自然体な演技に高い評価が集まる同作では、キャスティングが重要なカギだったと諏訪は話す。「ユキを演じたノエ(・サンピ)は子役としての経験はなかったけど、我々には想像できないほどの自由な発想を持っていたし、我々以上にシーンを理解しているときもあった。だから単純に監督と役者というだけの関係性じゃなく、我々とノエの関係性の中にユキというキャラクターが生まれたという感じ。そういう相互関係を大事にした」
イポリットも、「考え方としては自然な芝居というより真実を引き出すということに近い。ユキの置かれている状況に、ノエを置くとその反応は真実となる。すごく早く走ってほしいのに『走りたくない』と言われたときは怒ったけど、それ以外は許したよ(笑)」と話し、子役の感情を尊重することで捉えることができたリアルでみずみずしい映像に注目が集まる。
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