松田美由紀「優作を理解するのに20年かかった」
2009年10月24日 16:06

[映画.com ニュース] 俳優・松田優作の没後20年を記念した公式ドキュメンタリー映画「SOUL RED 松田優作」が10月23日、東京・六本木で開催中の第22回東京国際映画祭の特別招待作品として上映された。
エグゼクティブプロデューサーを務めた妻の松田美由紀と御法川修監督は舞台挨拶に立ち、場内を見わたし感無量の面持ち。松田は、「20年前、インタビューで『いつか優作のことを理解できるようになりたい』って答えていました。ああ、やっぱり20年もかかったんだなあ」としみじみと話した。それでも、「私は優作の1番弟子的な感覚を持っている。製作に当たって色々な人を巻き込むのは大変でしたが、ただ本物を伝えたい……それだけの気持ちでやってきました」と場内に語りかけた。
御法川監督は、「優作さんにまつわる書物がたくさん出ていますが、それだけ言葉を尽くしても第3者に輪郭すらつかませない存在なんだということを認識しました」と緊張気味に挨拶。映画化に当たって、松田とは何度も話し合ったそうで「優作さんが人生の仕事として全てを注いだ俳優というものを知ってもらうには、複雑な生い立ちなどは出さず、作品を通して見てもらうことになった」と製作背景を説明した。
クライマックスで長男・龍平と次男・翔太が初めて父について語っているが、撮影中に松田と口論になったそうで「それだけ彼らにとって大きな問題で、すごく核になっていたんだなと痛感しました。最終的に参加してくれて本当に良かった」と笑顔をのぞかせた。
「SOUL RED 松田優作」はファントム・フィルム配給で、11月7日から全国で公開。
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