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若き名匠ジャ・ジャンクーが現在の中国を語る。「四川のうた」記者会見

2009年2月6日 12:00

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[映画.com ニュース] 「長江哀歌」で06年ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したジャ・ジャンクー監督が、中国・四川を舞台に描いた「四川のうた」の記者会見が、2月5日、東京・渋谷のFORUM8にて行われ、来日中のジャンクー監督が登壇した。

映画は、成都の閉鎖間際の国営工場で働く労働者たちのリアルな日常をドキュメンタリータッチで切り取った人間ドラマ。主演は「ラストエンペラー」のジョアン・チェン

昨年、本作のカンヌ国際映画祭出品の直前に起きた四川大地震について、ジャンクー監督は、「気持ちはすごく重かったが、宿命的なものを感じた。公開前の現在は世界的な経済危機があり、人類はこれからもさまざまな問題に直面しなければならないのだと思う。映画ではずっと国家の体制の中で生きてきた人々が突然外に放り出されるけれど、最終的には彼らが自分の足で歩き出すところに見る人も希望を見出して欲しい」と不安定な世相を踏まえながら力強く語った。また、近年の中国国内の変化については、「オリンピック開催地のような経済的発展のほかに、集団より個人が尊重されるようになりつつあることなど、さまざまな変化が中国で起こっている」と故郷を見守る優しい眼差しを垣間見せた。

先日、ジャンクー監督は山下敦弘監督の「松ヶ根乱射事件」(06)のDVDを鑑賞したそうで、「三浦友和さんはちょっと太ったけれど、アイドルから俳優へと変化して貫禄が出たね」と茶目っ気たっぷりに話し、今後の作品については「東京を舞台にした作品も考えているけれど、今はまだ秘密だよ」とうれしい計画も明かしてくれた。

「「四川のうた」は4月中旬より全国順次公開。

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