237分でも体感時間は一瞬!過激な要素満載の園子温監督作「愛のむきだし」
2009年1月30日 12:00

[映画.com ニュース] 「紀子の食卓」(06)など世界各国の映画祭で高い評価を受ける日本の鬼才、園子温監督が最新作となる奇想天外なラブストーリー「愛のむきだし」(1月31日公開)について語った。
敬虔なクリスチャンでありながらどこか歪んだ家族の中に育ったユウ(西島隆弘)は、神父の父(渡部篤郎)に懺悔をするために盗撮にのめり込んでいくが、ヨーコ(満島ひかり)という少女に運命的な恋をしたことで、徐々に愛に目覚めていく。
まず注目すべきは237分という長尺。「ディテールを細かく書き込んでいったら、6時間分もあるタウンページみたいな(厚さの)脚本になってしまいました。それからストーリーを壊さないギリギリのところまで削り、何とか4時間分にしたんですけど、連続TVドラマにできるくらいの内容があります」
盗撮、同性愛、新興宗教など過激な要素が満載の本作。主人公は、知り合いの盗撮のカリスマがモデルになっているそうだが、監督曰く、盗撮とはバードウォッチングのようなものだそうだ。「バードウォッチングは、鳥を触りもしないし飼いもしない。たまたま興味の対象が鳥はでなく女性の股間というのが盗撮だと思うんです(笑)」
しかし、監督がこだわっているのはそうした変態的表現ではなく、あくまで“愛”。「僕にとっての“愛のむきだし”とは、飾り気なく嘘偽りのない言葉で愛を伝えること。だから、変態の陰湿さを排除するため、盗撮はアクションでポップにしました」

約2カ月の特訓を積んだ主演の西島と満島のアクションシーンも大いに見ものだが、キャスティングには監督独自のこだわりがあったようだ。「日本の女の子はアクションが弱いから、きちんとやりたかったんです。以前から満島は器の大きい女優だと思っていて、いつか一緒に映画を作ろうと思っていました。実は歌手を使うのは嫌いなのですが、(パフォーマンスグループAAAの)西島は盗撮をアクションで出来るし、童貞顔で女装もキレイというのが決め手になりました」
園監督にとって23作目となる本作は、第59回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に出品が決定している。この異色の長編ラブストーリーが、海外でどのような評価を受けるか注目だ。
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