「ジュノ」脚本家とスピルバーグが組むTVドラマ放送開始!新企画も発覚
2009年1月20日 12:00
[映画.com ニュース] 脚本家はデビュー作「JUNO/ジュノ」でアカデミー脚本賞を受賞したディアブロ・コーディ。クリエイターはスティーブン・スピルバーグ。2人が組んでエグゼクティブプロデューサーを務めた噂のTVドラマ「ユナイテッド・ステーツ・オブ・タラ」の第1話が、1月18日に米SHOWTIMEで放送された。
ヒロインのタラを演じるのは、「シックス・センス」「リトル・ミス・サンシャイン」で知られるオーストラリア人女優トニ・コレット。このドラマが単なるファミリードラマに収まり切らないのは、彼女が複数の人格が現れる“解離性同一性障害(DID)”に悩まされていること。普段は夫や2人の子どもと共に大都市郊外に住む芸術家の母親だが、ストレスが高じると、15歳の娘と同じ年頃の不良少女や、酒を飲んでは大暴れする“レッドネック(南部の肉体労働者)”の男へと、いろんな人格が出てしまう俗に言う“多重人格症”なのだ。ロサンゼルス・タイムズ紙は、難しい演技が要求される主役コレットは09年度のエミー賞やゴールデングローブ賞の有力候補になる、と早くも大予言している。
スピルバーグは脚本家コーディの才能を相当買っていると見えて、もう1本別の企画があることがこのほど思わぬ形で露呈した。
スピルバーグ率いる新生ドリームワークスは16日、パラマウント傘下で企画開発していた17作品を買い取るために、2600万ドルの半額を1月中旬という支払期限に支払ったのだが、その17本のリストの中に、同監督が自らメガホンを取るエイブラハム・リンカーン第16代米大統領の伝記映画などに混じって、コーディが脚本を執筆する企画があったという。
それは、ウィリアム・シェイクスピアの喜劇「じゃじゃ馬ならし」を現代風に脚色した作品らしい。原作は、気性が荒い“じゃじゃ馬”女性カタリーナを、金にしか目がない貴族ペトルーキオが少しずつ“馴らす”さまを描くもの。現代のフェミニストから見れば女性蔑視的な物語でもあるが、ジュノやタラのような現代的ヒロインを創出できたコーディなら、まったく違ったシェイクスピア劇をこしらえてしまうかもしれない。
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