元は人気コメディアン!パニック大作「D-WARS」監督インタビュー
2008年11月28日 12:00
[映画.com ニュース] 真昼のロサンゼルスを舞台に、大挙する未知のクリーチャーとアメリカ軍の壮絶なバトルを描き、本国韓国で大ヒットしただけでなく、2000館規模での全米公開も果たしたSFパニック「D-WARS ディー・ウォーズ」の監督・脚本・製作総指揮を務めたシム・ヒョンレに話を聞いた。
本作は、韓国資本100%による韓国映画ながら、ロサンゼルスで撮影され、「ロズウェル/星の恋人たち」のジェイソン・ベアを主演にすえた全編英語セリフの野心作。
「韓国には長い歴史があって、(映画となる)素材も多くあるのに、どうして世界に打って出られないのかとずっと考えていました。でも、世界の映画市場を支配しているのはハリウッド映画。“虎穴に入らずんば虎子を得ず”ではないですが、アメリカ映画のいいところを取り込んだ“ハリウッド・スタイル”で勝負したのです」
ジョン・ウーやアン・リーなど、ハリウッドで成功した東アジア出身の監督も多いが、ヒョンレ監督について特筆すべきなのは、自身で設立したヨングアート社がVFXを担当している点。WETA社を立ち上げ、ニュージーランドからハリウッドに乗り込んだピーター・ジャクソン監督を思わせる。
「本作の製作を発表した際は、マスコミからとんでもなく叩かれました。試み自体もそうですし、“元コメディアンが作る映画なんて”という風潮も韓国では強いですから」
ヒョンレ監督は、韓国TV界で最も人気を博したコメディアン。84年から映画界に進出し、以来、100本近くの作品に関わっている。「北野武監督も元コメディアンですよ」と話を振ると、「いえいえ、私は彼のような才能はありません」と笑ったが、作品の見どころを尋ねると「ぜひハリウッドのVFX映画と比べてみてください」と、力強い答えが返ってきた。
「韓国ではこの作品を見た後に『竜の夢を見た』という人が続出しました。韓国で竜は幸運のシンボル。『宝くじが当たった!』とか『恋人ができた!』とか、見るときっといいことがあると思います(笑)」
「D-WARS ディー・ウォーズ」は、11月29日より全国ロードショー。
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