「三本木農業高校、馬術部」長渕文音、馬術に打ち込んだ“青春”振り返る
2008年10月3日 12:00

[映画.com ニュース] 「半落ち」「夕凪の街 桜の国」の佐々部清監督最新作「三本木農業高校、馬術部/盲目の馬と少女の実話」(10月4日公開)。心を閉ざした盲目の馬を献身的に世話する主人公・香苗役を演じた長渕文音に話を聞いた。
青森県十和田市にある県立農業高校を舞台に、盲目の馬コスモと馬術部員たちの心の交流が綴られる本作。映画初出演にして主演を務めた長渕は、監督から「芝居はするな」と言われていたそうで「青森の土地に慣れたり、馬と仲良くなっていくうちに、徐々に感情が入れやすくなっていきました」。そして役作りをする上での“ターニングポイント”が、コスモの出産シーンだった。「本当は泣くシーンじゃなかったんです。でもひたすら感動して涙があふれてきて。セリフも全部吹っ飛んじゃいましたけど、芝居ではなく、自分の感情で泣いたことで『監督が言っていたのはこういうことなんだ』と役作りのスイッチが入りました」
「高校時代は部活に入っていなかったので、香苗のような学生生活はすごくうらやましい」と語る長渕だが、クランクイン8カ月前から馬術に打ち込み、高校生顔負けの“青春時代”を過ごした。「最初から乗馬シーンはスタントなしと決まっていたんです。落馬も結構したし、筋肉痛もひどかったけど、絶対に障害を跳ぶという目標に向かってみんなで頑張りました。私、負けず嫌いなんですよ(笑)」。そうして厳しい練習を乗り越えた彼女は、この映画を通して多くのことを学んだという。「1つのことを続けるのって大事だし、意味のないことなんてない。だからこれからも乗馬は続けていきます!」と話し、「この映画は馬と人間の物語ですが、人と人との間にも言える話。自分の大切な人が傷ついてる時、それに気づいてあげようとする気持ちが、今の時代には必要なんだと思います」
次々に話したいことがあふれてくるといった印象の長渕は、映画初出演&初主演ということもあり、こうした映画PR用のキャンペーン活動ももちろん初体験。「自分の言葉で表現することの大切さも学びました」と本人は笑うが、新人女優とは思えない堂々とした受け答えからは、今後に期待させられる。
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