ベネチア映画祭閉幕。金獅子賞はアロノフスキー監督のプロレス映画
2008年9月8日 12:00

[映画.com ニュース] イタリアで開催されていた第65回ベネチア国際映画祭が9月6日夜に閉幕。コンペティション部門の金獅子賞グランプリには、ダーレン・アロノフスキー監督のアメリカ映画「ザ・レスラー」が選ばれ、審査員長ビム・ベンダース監督からトロフィーが贈られた。日本映画は無冠だった。
同作は、かつて80年代にスターだったが今ではドサ回りしていた中年プロレスラーが、心臓病で医師から引退を宣告され、自分の人生を見つめ直し、最後に命を懸けてリングに戻ってくるというカムバックストーリー。悲哀に満ちた中年男を、80年代のセックスシンボルとして「ナインハーフ」などに主演したミッキー・ロークが熱演し、審査員から高い評価を得た。娘役はエバン・レイチェル・ウッドだが、恋人の年増ストリッパー役をアカデミー助演女優賞受賞者マリサ・トメイが演じている。全米では09年公開予定。
アロノフスキー監督は2年前に同映画祭で前作「ファウンテン/永遠に続く愛」が酷評を受け、興行的にも大失敗に終わった経緯がある。今回の受賞で見事にリベンジを果たした格好だ。惜しくも主演男優賞を逃したロークは授賞式で、「ダーレン・アロノフスキーは2年前にここに来て、散々な目に遭った。でも、彼がガッツを持ってカムバックしたことが、俺はうれしいよ。彼は賞なんか獲れるとは思っていなかっただろう。けど、俺は言うぜ。『あんたが受け取ったんだ』」と監督を讃えた。
第65回ベネチア国際映画祭の主な受賞結果は以下の通り。
▽銀獅子賞(監督賞) アレクセイ・ゲルマン・Jr.監督、「ペーパー・ソルジャー」(ロシア)
▽審査員特別賞 「テザ」(エチオピア=独=仏)、ハイレ・ゲリマ監督
▽男優賞 シルビオ・オルランド、「ジョバンナの父」(伊)
▽女優賞 ドミニク・ブラン、「他者」(仏)
▽マルチェロ・マストロヤンニ(新人俳優)賞 ジェニファー・ローレンス、「ザ・バーニング・プレーン」(米)
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