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「シティ・オブ・ゴッド」の姉妹編、「シティ・オブ・メン」監督が来日

2008年5月29日 12:00

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貧困街では人間の恐怖と優しさを体験
貧困街では人間の恐怖と優しさを体験

[映画.com ニュース] ブラジル、リオ・デ・ジャネイロのファベーラと呼ばれる貧困地区を舞台に、強盗や麻薬売買をして糊口をしのぐ犯罪少年たちの抗争を描き、世界中で大ヒットを記録したフェルナンド・メイレレス監督の「シティ・オブ・ゴッド」(02)。その姉妹編となる新作映画「シティ・オブ・メン」のPRのため、メイレレスに代わってメガホンを取ったパウロ・モレッリ監督が来日。5月28日、ブラジル大使館(東京・青山)にて来日記者会見を行った。

本作は「シティ・オブ・ゴッド」同様、ファベーラに住む少年たちの日常を描いた青春ドラマ。TVシリーズ版「シティ・オブ・ゴッド」(02~05)を手がけてきたモレッリ監督は、「シティ・オブ・ゴッド」と本作との違いについて「まず『シティ・オブ・ゴッド』は、麻薬ディーラーを中心に描いた作品であって、ファベーラのコミュニティは背景に過ぎませんでした。ですが、今回の『シティ・オブ・メン』は“ファベーラの現実”というもう一つの側面を見せるために作った映画で、ファベーラに実際に住む人々や家族に焦点を当てて描いた作品です。また、『シティ・オブ・ゴッド』には希望がありませんでしたが、『シティ・オブ・メン』では最後に希望の光を見ることが出来ると思っています」と説明した。

困難を極めたと思われるファベーラでの撮影については、「ファベーラは独特な街。撮影中は、素晴らしい瞬間とあまり良くない瞬間の両方を体験しました。撮影が難しかったのは、やはり武装した麻薬ディーラーたちがいる時でした。その一方で、最高だったのは、実際に住んでいる人間がとてもフレンドリーだったことです。我々は恐怖とハッピーという相反する2つの気持ちを抱えながら撮影していたのです」と振り返った。

TVシリーズ版と本作を含めて約5年間、ファベーラを見つめてきたという監督は、今後もその活動を継続させるのか問われると「何か新しいテーマを模索したい。実際危険な場所だし、(ファベーラの中の)廃墟は匂いがきついので、もう十分かな(笑)」とこぼし、会場の笑いを誘っていた。8月9日公開予定。


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