石井克人監督の寝坊欠席に草なぎ剛絶句!「山のあなた 徳市の恋」初日
2008年5月26日 12:00
[映画.com ニュース] 「茶の味」「PARTY7」などで独自の映像表現を追求している石井克人監督が、1938年に発表された名匠・清水宏監督の「按摩と女」をリメイクならぬ完全“カバー”した「山のあなた 徳市の恋」が初日を迎え、5月24日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズにて、主演の草なぎ剛、加瀬亮、新人のマイコ、広田亮平、堤真一による初日舞台挨拶が行われた。
本作は、腕の良い按摩の徳市(草なぎ)が、相棒の福市(加瀬亮)と訪れた山間の温泉場で、東京から来た美しい女性・美千穂(マイコ)と出会い、ほのかな恋心を抱くというストーリー。70年前の清水監督の名作を、当時のセリフ回しや動作の間合いのまま完全に再現(カバー)した作品だ。
この日は初日の晴れ舞台とあって、本作の製作に並々ならぬ意欲を燃やしていた石井監督も登壇する予定だったが、舞台挨拶開始直前になって急遽欠席と発表された。配給の東宝からは「仕事のため」との説明がなされたが、いざ挨拶が始まると、草なぎが「この役は剛くんしか出来ないとあんなに強く勧めてくれた監督が、今日は寝坊してまだ来てないんですよ! ありえないですよね?」と暴露。「えぇ~ッ!」とどよめく会場をよそに、「撮影では1度も寝坊したことがなかったのに、今日に限って……。ある意味、天才。すごい映画なんだと思います」と妙な自信をみせて、ハプニングを逆手に取って笑いに変えた。
その後、キャスト一同は観客を相手にマッサージを実施。感激する女性たちに優しく声をかけながら、プロ仕込みの腕前を披露した草なぎは、「難しい役でしたが、監督やキャストの皆さんのおかげで、素晴らしい徳市を演じることができたと思っています。日本人が忘れかけている恋心や、胸に染みる感じを味わって」と、不在の監督を持ち上げつつ、作品をアピールした。
「山のあなた 徳市の恋」は、現在公開中。