自身の処女小説を映画化。「痛いほどきみが好きなのに」イーサン・ホーク
2008年5月16日 12:00

[映画.com ニュース] 「リアリティ・バイツ」「恋人までの距離(ディスタンス)」「ビフォア・サン・セット」などの恋愛映画で見せた繊細な表情が印象的な俳優イーサン・ホークが、01年の「チェルシーホテル」以来、久しぶりに監督を務めた新作「痛いほどきみが好きなのに」のPRのため来日。都内ホテルでインタビューに応じた。
ニューヨークに住む若手俳優ウィリアム(マーク・ウェバー)は、21歳の誕生日を前にシンガーソングライター志望の女の子サラ(カタリーナ・サンディノ・モレノ)と出会い、2人は恋に落ちる。しかし、彼女が一定の距離を保とうとするのに対し、ウィリアムは募る気持ちを抑えられない。「好きだけじゃ、どうしてダメなんだ?」、ウィリアムは初めて味わう恋の痛みにもがき苦しむ。
本作は、ホークが自身の体験を織り込み書き上げた同名処女小説が原作。映画では監督・脚本、そしてウィリアムの父親役として出演と3役を担っている。「俳優としては、大掛かりな作品に出演することも楽しんでいるけど、自分が監督する場合は、細部まで丁寧にすくい取ったパーソナルな作品を作りたい」と語るホークは、今回、失恋に翻弄される男の情けないほどの情熱をじっくりと描いた。自身の分身とも言えるウィリアムを演じたウェバーとは2度目の仕事となるが、「彼にとってはとても大きな役だったと思う。熱くなったり間抜けになったり、人間としてのあらゆる側面を露呈しなければならない役柄だったけど、彼はそれだけの気構えがあった。最近の若い俳優には珍しい、熱心な役者だよ」と、すっかりお気に入りのようだ。
全編に流れる切ないアコースティックなメロディは、ノラ・ジョーンズの大ヒット曲「Don't Know Why」を手がけた、ホークの友人でもあるジェシー・ハリスが書き下ろしたもの。当初、ホークは出演の予定はなく、父親役を10人の俳優にオファーしたが、ハリスから「なんでお前がやらないんだ? お前にピッタリだよ」と説得されたのだとか。そこで、行きつけのビデオショップの映画オタクの店員にも思い当たる俳優を相談し、「離婚して息子と疎遠になった38歳の男だ」と役の説明をしたところ、「お前だよ!」ときっぱり言われて決心がついたという。ホークとウェバー、親子の対面するシーンは要注目だ。
「痛いほどきみが好きなのに」は5月17日公開。
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