「刑事マディガン」の俳優リチャード・ウィドマーク死去。93歳
2008年3月28日 12:00
[映画.com ニュース] 俳優のリチャード・ウィドマークが3月24日、米コネティカット州ロックスベリーの自宅で息を引き取っていたことが、妻のスーザン・ブランチャードから25日発表された。93歳だった。
1947年のノワール映画「死の接吻」(ヘンリー・ハサウェイ監督)で、障害者の老女を階段から突き落として殺す、憎々しいほどの非情な殺し屋を演じて、アカデミー助演男優賞候補になると、以後、「暗黒の恐怖」(50、エリア・カザン監督)、「拾った女」 (53、サミュエル・フラー監督)といったノワール映画の主役に。西部劇では「ゴーストタウンの決斗」(58、ジョン・スタージェス監督)、「アラモ」(60、ジョン・ウェイン監督)、「馬上の二人」(61、ジョン・フォード監督)で名バイプレイヤーぶりを発揮した。
また、軍事裁判劇「ニュールンベルク裁判」(61、スタンリー・クレイマー監督)や西部劇「シャイアン」(64、ジョン・フォード監督)に出演。主役をはった刑事アクション「刑事マディガン」(67、ドン・シーゲル監督)は、後にTVシリーズ「鬼刑事マディガン」(72~73)が制作されるほど人気を博した、 クリント・イーストウッド主演の「ダーティハリー」シリーズの原型となった記念碑的作品。
ブロンドヘアがグレイになった晩年も、スリラー「コーマ」(77、マイケル・クライトン監督)の悪役の病院長役などで持ち味を発揮。最後の出演作品はコメディ「トゥルー・カラーズ」(91、ハーバート・ロス監督)で上院議員役だった。