アカデミー助演男優賞は「ノーカントリー」のハビエル・バルデム!
2008年2月26日 12:00
[映画.com ニュース] 2月25日(日本時間)に発表された第80回アカデミー賞授賞式で助演男優賞に選ばれたのは下馬評通り、ジョエル&イーサン・コーエン監督作「ノーカントリー」(3月15日公開)で冷血な連続殺人者を演じた、スペイン人俳優ハビエル・バルデムだった。
バルデムは00年に、ホモセクシャルのためにキューバ政府から迫害を受け、アメリカへ亡命した詩人を演じたジュリアン・シュナーベル監督の伝記映画「夜になるまえに」でもアカデミー主演男優賞にノミネートされており、2度目のノミネートでオスカー初受賞となった。
スペイン人俳優として初のオスカーを手に握ったバルデムは真っ先に、「ひどすぎる髪型だったけど(笑)」とユーモアを交えながらコーエン兄弟への感謝の言葉を述べ、さらにトミー・リー・ジョーンズ、ジョシュ・ブローリン、ケリー・マクドナルドの名前を挙げ、米映画俳優組合賞でキャスト賞も受賞している同作の共演者たちと「このオスカーをシェアしたい」と語った。最後は、オスカーを掲げて、授賞式にエスコートした母親ビラル・バルデム(スペインの有名な女優)に向かってスペイン語で語りかけた。
「スペイン語で失礼するね。ママ、この賞はあなたのものだ。この賞は、あなたの孫たち、あなたの両親たちのものなんだ。私たちの職業に尊厳と誇りを運んでくれたママのような全てのスペインのコメディアンのものだよ。この賞はスペインの、そしてあなたのための賞だから」と語った。バックステージでの会見を終えたバルデムは、母ビラルと熱い思いがこもったキスを交わしていた。