「いつか眠りにつく前に」監督、V・レッドグレーブ母娘の共演秘話語る
2008年2月21日 12:00

[映画.com ニュース] スーザン・マイノットによる全米ベストセラー小説を映画化したヒューマンドラマ「いつか眠りにつく前に」が、間もなく公開を迎える。本作のメガホンを取ったラホス・コルタイ監督に話を聞いた。
2人の娘に見守られながら、人生最期の時を迎えようとしているアン(バネッサ・レッドグレーブ/クレア・デーンズ)の脳裏に浮かんだのは、40年以上前の過ちの記憶とともに封印したはずのハリス(パトリック・ウィルソン)という男性の名前だった。その名前から母の知られざる過去に触れた娘たちも、自分たちの人生を見つめ直す……。
劇中では女性同士の友情、母娘の愛、姉妹の絆など“女性”の人間模様が描かれているが、監督は「これは女性だけの映画ではない」と語る。「結婚、子供、家族の関係などの問題は、皆さんも僕自身も常に直面していることだ。それはアンの若い頃も同じで、結婚式のスタイルは当時と違うかもしれないが、人間が抱えている問題はいつの時代も似たようなものなんだ」
とはいえ、主演のレッドグレーブとデーンズをはじめとする豪華女優陣の競演は本作の大きな見どころだ。アンの親友ライラ役にはメリル・ストリープが扮しており、若き日のライラをストリープの実娘メイミー・ガマーが演じる。さらにレッドグレーブの実娘ナターシャ・リチャードソンがアンの長女コンスタンス役で出演するなど、2組の女優母娘の共演も話題となっている。「バネッサの提案で、コンスタンスが死の床に就くアンに話しかけるシーンが加えられたんだけど、そこには女優と女優ではなく死にゆく母を見つめる娘の姿があったよ」
本作が長編2作目のコルタイ監督は、これまでイシュトバン・サボー、ジュゼッペ・トルナトーレらの作品の撮影監督を務めてきた経歴を持つ。「サボーとは28年間一緒に仕事してきたが、彼は視覚的センスが素晴らしく、ビジュアルに関しては僕と同じ感覚を持っていた。まず彼は最初に、映画をどういう色調にするか決めるんだ。トルナトーレも何よりイメージを大切にする人で、彼が持ってきた絵を基に僕が具体的なビジョンを示しながら撮影していたんだ」と巨匠たちとの仕事を振り返った監督。劇中でも、現実世界でアンが臥せる薄暗い部屋や、対照的に鮮やかな色彩で映し出される若き日の回想世界など、随所に監督の映像へのこだわりがうかがえる。
「いつか眠りにつく前に」は2月23日より公開。
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