中越沖地震被災地・柏崎で「マリと子犬の物語」特別上映会
2007年12月28日 12:00
[映画.com ニュース] 新潟県中越地震で大きな被害を受けた旧山古志村(現長岡市山古志地区)が舞台となった映画「マリと子犬の物語」。12月8日の公開後、現在までに観客動員数110万人突破の好成績を収めているが、特に新潟県内の興行成績は驚異的で、地元の映画館Tジョイ長岡が全国1位になるなど復興支援のシンボル映画となっている。
そんな中、今年またもや新潟県を襲った中越沖地震の被災地・柏崎市で、12月27日、一日限りの特別興行が実施された。もともと柏崎には映画館がなく、地元の産業文化会館を特設映画館として実施、3回上映の各回ともチケット完売という盛況ぶりを見せた。この上映会は「映画を見てもらうことで、震災で傷ついた子どもたちに元気を出してもらいたい」という地元の人々からの強い要望を受け、実現したもの。当初、製作側には「柏崎で上映することは時期尚早ではないか」という不安があったそうだが、中越地震の際に生まれた感動的な物語で中越沖地震で被災した人々を励ませるならばと、今回の上映に踏み切ったという。
当日、会場に駆けつけた本作の堀口慎プロデューサーは「本作は中越地震を風化させないで欲しいという皆様の思いを込めて製作されました。この映画が中越沖地震からの復興の一助になれれば嬉しい」とコメントを寄せた。また映画に出演した子役の広田亮平と佐々木麻緒も来場。佐々木は「撮影で体験した大きな地震がとても怖かったので、もう地震がこないように一生懸命祈りました」と語り、映画を見にきた同年代の子どもたちの思いを代弁した。
また、公開前の試写会会場などで実施していた「マリ基金」は、現在までに総額112万8324円となり、これに映画の収益の一部を加えたものを新潟県及び日本赤十字社を通して、新潟県の震災復興支援、また今後発生し得る自然災害復興支援に役立ててもらうという。
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