最終版「ブレードランナー ファイナル・カット」はどこが変わった?
2007年11月16日 12:00

[映画.com ニュース] 82年の劇場公開から25周年を記念してリドリー・スコット監督が再編集した「ブレードランナー ファイナル・カット」が、11月17日より東京・新宿バルト9と大阪・梅田ブルク7で劇場公開される。この最終版における修正点を、今年9月にベネチア国際映画祭を訪れたDVD版プロデューサーのチャールズ・デ・ラウジリカに聞いた。
「映画の欠点も味の一つだが、明らかな映像的ミスを修正したんだ。特に、レプリカントのゾーラ(ジョアンナ・キャシディ)がガラスを突き抜けるシーンは、不自然なカツラといい、スタントマンであることは明らかだ。あまりにひどいので、ジョアンナを呼んで顔と頭を撮り直し、スタントマンの体と合成させた。また、履いているブーツもヒールの高さがまちまちなので統一した。さらに、ハリソン・フォードの息子ベンジャミンを起用し、デッカード(フォード)の口の動きが合っていない、蛇売りの男に会いに行くシーンをシンクロさせた」
「またバッティ(ルトガー・ハウアー)の最期で鳩が放たれるシーンは、これまでは雲のない青空に飛んでいくというものだったが、『ブレードランナー』らしくないと判断して削除し、デジタル処理して、酸性雨が降るダークな空へ飛び立つように変更した。こんなちょっとした調整や処理は数多い。スピナー(空飛ぶクルマ)のピアノ線を消す作業も含まれる。デッカードの頬にある傷跡もそうだ。デッカードがレオンと格闘して頬に傷を負うのだが、格闘する前から傷があるカットもあって奇妙だったので、これを削除した」
「この最終版はショットの隅々まで知り尽くしている『ブレードランナー』ファンのためのバージョンだ。彼らは『何ということだ!観客の99%はどこを変えたか分からない部分をいじっている』と思うだろう。『スター・ウォーズ・スペシャル・エディション』のようにあからさまな再編集を、ファンは望んでいないのだからね」
スコット監督作品のDVDを過去9年間プロデュースしている彼が手がけた「ブレードランナー製作25周年記念アルティメット・コレクターズ・エディション」は、この「ファイナル・カット」を含む全5バージョンのほか、3時間半のドキュメンタリー、 47分間の未公開シーン集(映像素材はDVD100枚分あったという)を特典映像として収録。12月14日にリリーズされる。
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