「ライラの冒険」が米キリスト教団体からボイコット!
2007年11月7日 12:00
[映画.com ニュース] 米キリスト教団体のカトリック連盟が、ニコール・キッドマンとダニエル・クレイグ主演のファミリー向けファンタジー映画「ライラの冒険/黄金の羅針盤」のボイコットを訴えている。
同作は、フィリップ・プルマンのファンタジー小説「ライラの冒険」シリーズ3部作の第1作を映画化したものだが、原作は(キリスト教の)神を冒涜する作品として、カトリック教会や信者から強く批判されていることで知られている。カトリック教会を彷彿とさせる教会組織が否定的に描かれていたり、神や天国への反乱が重要なテーマとなっていることがその原因で、カトリック連盟は、原作小説を独自に分析した「The Golden Compass: Agenda Unmasked」(「黄金の羅針盤/暴かれた陰謀」)というブックレットを作成し、信者に同作のボイコットを訴えている。他のキリスト教団体も、カトリック連盟に追従する動きを見せており、06年の「ダ・ヴィンチ・コード」全米公開時のような大規模なボイコット運動に発展しそうな勢いだ。
クリス・ワイツ監督によると、映画版「ライラの冒険/黄金の羅針盤」ではキリスト教信者を刺激する要素は省かれているというが、カトリック連盟によると、映画を見た子供たちが触発されて原作に手を出すことを警戒しているという。ワイツ監督は「より多くの観客が詰めかけてくれるのでは」と、同連盟のボイコットも一向に気にしていない様子だ。
「ライラの冒険/黄金の羅針盤」は12月7日全米公開、日本では08年3月1日公開。