第20回東京国際映画祭閉幕。最高賞はイスラエル=仏合作映画に!
2007年10月29日 12:00

[映画.com ニュース] 10月28日、9日間にわたって開催された第20回東京国際映画祭が閉幕。東京・渋谷Bunkamuraオーチャードホールで行われたクロージングセレモニーでは各部門の受賞結果が発表され、コンペティション部門の最高賞にあたる東京サクラグランプリには、イスラエル・フランス合作映画「迷子の警察音楽隊」(エラン・コリリン監督・脚本、12月中旬公開)が選ばれた。
「迷子の警察音楽隊」は、間違えてイスラエルの小さな町に迷い込んでしまったエジプトの警察音楽隊の面々と、彼らを出迎えた町の住人との交流を綴ったヒューマンドラマ。同作のコリリン監督は「とても誇りに思います。本当にありがとう」と素直に喜びを表明し、主演のサッソン・ガーベイは「我々の名前がどの賞でも呼ばれず、やっぱりダメだったかと思っていたところだったので、大逆転のようで嬉しい」とコメントした。
同作は既に今年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門でも国際批評家連盟賞、ジュネス賞、そしてカンヌ映画祭が同作のために特別に設けた“一目惚れ”賞の3冠を受賞しているほか、イスラエル・アカデミー賞でも作品賞、監督賞などを受賞しており、東京国際映画祭のグランプリ獲得で、国際的評価がさらに高まった格好だ。そのことについて監督は「僕はただ映画を作っているだけで、それを世界の人々が受け入れてくれているだけだ」と謙虚に答えたが、ガーベイは「この映画には“思いやり”と“安らぎ”が描かれていて、人々がそうしたものを求めているからでは」と分析した。
コンペティション部門の審査委員長を務めたアラン・ラッド・Jr.(プロデューサー)は、審査過程を振り返って「とても良い作品が揃っており、どの作品にどの賞を与えるか、審査員はみんな迷ったが、互いに意見を尊重し合って決めた」と話し、そうした混戦の中で「迷子の警察音楽隊」をグランプリに選出した理由について、「政治的なことを語るわけでもなく、考えを押し付けるわけでもない。例えイスラエルという舞台設定でなくとも伝わる。宗教や文化を超え、人がお互いにどうやって理解しあっていくかを描いた普遍的な映画である」と述べた。その他、主な受賞結果は以下の通り。
「思い出の西幹道(仮題)」(リー・チーシアン監督/中国=日本)
ピーター・ハウイット(「デンジャラス・パーキング」/イギリス)
シェファリ・シャー(「ガンジー、わが父」/インド)
ダミアン・ウル(「トリック」/ポーランド)
「ワルツ」(サルバトーレ・マイラ監督/イタリア)
「リーロイ!」(アルミン・フォルカース監督/ドイツ)
「シンガポール・ドリーム」(イェンイェン・ウー&コリン・ゴー監督/シンガポール)
「ダンシング・ベル」(ディーパク・クマーラン・メーナン監督/マレーシア)
関連ニュース





【舞台「トッツィー」レビュー】歓喜のクオリティ! 美女優に扮した山崎育三郎が魅せる「トッツィー」の高揚感が止められない!【若林ゆり 舞台.com】
2024年1月21日 14:00

映画.com注目特集をチェック

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

宝島
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】すさまじい映画だった――全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画「F1(R) エフワン」
【「トップガン マーヴェリック」を観た人類におくる】あの“胸アツ”を更新する限界突破の超注目作
提供:ワーナー・ブラザース映画

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ