麻生久美子、初の海外出演作でイラン女性を熱演「ハーフェズ/ペルシャの詩」
2007年10月26日 12:00

[映画.com ニュース] ゲーテにも影響を与えたとされる古代ペルシャの詩人、ハーフェズの詩にインスパイアされた「ハーフェズ/ペルシャの詩」。麻生久美子が初の海外出演作として選んだ本作が、第20回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、10月25日、東京・渋谷のBunkamuraにて麻生とアボルファズル・ジャリリ監督による記者会見と舞台挨拶が行われた。
本作は、イスラムの経典“コーラン”を諳んじているものにだけ与えられる称号を受けた青年ハーフェズが、高名な宗教者の娘ナバート(麻生)に、コーランを詠み聞かせるうちに恋が芽生えるが、禁じられた詩を読んでしまったために2人は引き裂かれてしまう、というイラン版「ロミオとジュリエット」。
ペルシャ語・アラビア語のセリフを習得し、イラン女性ナバートを演じた麻生は、「撮影中は自分が日本人であることを意識せず、イラン人であると信じていた」と役作りについて語った。また、ジャリリ監督との撮影については、「台本がとても素晴らしかった。でも、周りの方から“台本の通りにはならないだろう”と言われた。なぜだろう?と思っていたが、いざ撮影が始まると、撮るだろうと思っていたシーンがどんどんなくなり、予想もしていなかった撮影が突如始まるといった感じだった。完成した作品を見たが、とても素晴らしく、良い意味で“期待を裏切られた”と感じた」と振り返り、ジャリリ監督の臨機応変な撮影方法を賞賛した。
一方、ジャリリ監督は「昨日、日本の記者から“難しくてよく分からなかった”と言われたので、少し説明したい」と切り出し、「ハーフェズの詩は、700年もの間詠み継がれているが、イランでもいまだに全ては解明されていない。それを2時間足らずで理解することは不可能だ。映画に答えを求めるのではなく、映画を元に自分で考えてほしい。ただし、この映画には2人の男が登場するが、その2人を1人の人間の表と裏だと理解すると、もっと分かりやすくなるはずだ。1人は外見を気にする性質で、恋人が自分のものにならなければ殺すという。これは愛ではなく、自己満足だ。その一方で、もう1人は人間の内面を見る。これこそが愛だと私は思っている」と、自ら本作を解説してくれた。
「ハーフェズ/ペルシャの詩」は1月19日より公開。
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