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ロカルノ国際映画祭グランプリ「愛の予感」凱旋試写

2007年8月16日 12:00

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ラブシーンに戸惑った (左から)渡辺真起子、小林政広監督
ラブシーンに戸惑った (左から)渡辺真起子、小林政広監督

[映画.com ニュース] 8月11日に閉幕した第60回ロカルノ国際映画祭で最高賞である金豹賞グランプリを含め、4冠を果たした小林政広監督作品「愛の予感」の凱旋試写&ティーチインが、8月15日、東京・京橋の映画美学校で行われ、小林監督と主演した渡辺真起子が来場した。

愛の予感」は04年に長崎県佐世保市の小学校で実際に起こった女子児童殺害事件を基に、一人娘を同級生に刺殺された父親(小林政広)と、加害者の母親(渡辺真起子)の偶然の出会いと交流をセリフなしで描いた作品。今回のロカルノ映画祭のグランプリ受賞について小林監督は「ロカルノ以外の映画祭の人にも見てもらったのですが、“テンポが遅い”と断られたりして、全く自信がなかった。映画祭でも毎日死んだような気分で過ごしていたので、今回の受賞には驚きました」と語った。

また、本作が映画初主演となる小林は「2年くらい前に書き上げたシナリオで、ある俳優に出演を依頼したが、“1年待ってくれ”と言われたので待ちました。それで再度お願いしてみると、また待ってくれと言われたので、他にやる人もいないと思い、自分でやることにした」と出演した経緯を明かした。一方、相手役を務めた渡辺は「(監督の家でシナリオを読んだ後に)“で、この相手役は誰なんですか?”って聞いたら、監督から“僕です”と言われました(笑)。その場では“ちょっと考えさせてください”と話しましたが、その時のシナリオには、映画の最後に絡み(ラブシーン)があったので、“マジかよ、コイツ”って思いましたね(笑)」と振り返った。

最後に、監督は「僕はあくまでフィクションとしての映画を作っているつもりなので、社会的なメッセージというのは特にない。映画としてどれくらい自分が納得できるかが大事。映画は社会的なテーマではなくて、やっぱり画だと思うんです。英語のタイトルを“the REBIRTH”にしましたが、パッションがないともう1回生きていくことは出来ないということを言いたかったんだと思います。そして生きていくためにはエネルギーが必要だということを、自分に向けて言うためにこの映画を作ったんだと思う」とティーチインを締めくくった。「愛の予感」は11月下旬よりポレポレ東中野にて公開される。

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