ティム・ロス、昔送った手紙が縁で巨匠コッポラ作品に主演
2007年7月9日 12:00
[映画.com ニュース] フランシス・フォード・コッポラ監督の第2次大戦期のヨーロッパを舞台にしたラブストーリー「Youth without Youth」がこのほどクランクアップ。ティム・ロス(「海の上のピアニスト」)が同作に主演するチャンスをつかんだのは、彼が巨匠へ送った一通の手紙だったという。
俳優を夢を見るティーンエイジャーだったロスは、4人の尊敬する映画作家に役をもらえないかと手紙を送ったという。「17歳か18歳の頃、どうやったら映画の役にありつけるか見当もつかなかった僕は、映画監督へ手紙を書くことに決め、(スタンリー・)キューブリック、(マーティン・)スコセッシ、(フランソワ・)トリュフォー、コッポラに送ったんだ。“親愛なるコッポラ様、あなたの映画を心から愛しています。もしイギリス人俳優をお求めなら、あなた好みに演じてみせます”とね」とロス。
数年後、コッポラ監督が企画を進めていたジャック・ケルアック原作の「路上」にロスが配役されたのは、その手紙をコッポラが思い返したおかげだった。「彼が“見せたい物がある”と言って取り出したのは信じられるかい? 僕の手紙だった。想い続けることが全てなんだね」とロスは振り返る。「路上」の企画はあいにく流れたが、コッポラ監督は今度の新作で再びロスを呼んだのだった。
なお、「Youth without Youth」は10月の第2回ローマ映画祭でプレミア上映される。