ピーター・ジャクソン監督の新作は世界1000万部のベストセラー
2007年5月8日 12:00
「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のピーター・ジャクソン監督が、ドリームワークスSKGと手を組み、アリス・シーボルドのベストセラー小説「The Lovely Bones」の映画化を行うと、ドリームワークスのステイシー・スナイダー会長が5月4日発表した。
ロサンゼルス・タイムズ紙によると、映画化をめぐって、ソニー・ピクチャーズ、ユニバーサル・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザースと、4月30日から1週間、激しい争奪戦が繰り広げられたという。決め手はドリームワークスの映画部門を仕切るスティーブン・スピルバーグとジャクソン監督の友好的な関係で、加えて、同社のマーケティングプランが他社に比べて優れていたことも要因のようだ。そのプランは明らかにされていないが、契約に立ち会った関係者筋によると、ジャクソン監督のプロデュース料と監督料を含み、「キング・コング」の約3分の1にあたる7000万ドル(約84億円)の製作費が注ぎ込まれる予定らしい。
既に完成している脚本は、ジャクソン監督、彼の妻フラン・ウォルシュとフィリッパ・ボウエンという“指輪”3部作でアカデミー脚本賞を受賞した3人によって書かれている。同映画はジャクソン監督のメガホンのもと、今年10月から原作のドラマは米ペンシルベニア州で、VFXは同監督の故郷ニュージーランドのWETAスタジオで撮影される。
02年6月に出版された原作「The Lovely Bones」は、作家アリス・シーボルドの2作目の小説。レイプされ殺される14歳のスージーが、天国から家族や友人たちの事件後の人生を見守り、彼女を殺した犯人の生き方まで追うという物語で、発売以来、世界全体で1000万冊を超える販売部数を記録している。