夢を映像化する監督ミシェル・ゴンドリー「恋愛睡眠のすすめ」
2007年4月24日 12:00

ミュージッククリップ、CFも多く手掛けている監督は、「僕が作ったPVは全て自分の夢を映像化したもの」だという。この映画でも、主人公は幻想的な夢の世界と現実を何度も往き来する。監督自身が“夢”の存在をどう捉えているのか聞くと、「夢は、それまで培ってきた人生の思い出として、自分自身にだけ意味を成す存在。だから夢自体に特別な力があるとは思わないよ。例えば、僕は昨日アーノルド・シュワルツェネッガーの夢を見たんだけど、何でだろうとよくよく考えてみたら、昨日フランス映画祭のチラシで『不都合な真実』のアル・ゴアの写真を見てたんだ。ゴアはガタイの良い大男ですごくスーツがキツそうだった。それが今は政治家をやっているシュワルツェネッガーの姿にリンクしたんだ。ほら、夢なんて個人的で普遍的なものだろ?」
自分の夢を何でも映像化するゴンドリー監督は、本作にまつわる不思議な夢のエピソードも話してくれた。「『ヒューマンネイチュア』の撮影時、すでに本作の映画化を考えていて、ステファン役にリス・エバンスを考えていた。でも年齢的にリスでは無理だから、いつも彼に対して罪悪感を感じてたんだ。そんなとき、街を歩いているとワイヤーがお腹に引っかかり前屈みになってしまうという夢を見てね。だから僕はワイヤーがお腹が引っかかるシーンも撮影したんだ。要するに、『恋愛睡眠のすすめ』でリスをキャスティングできない罪悪感の象徴であるワイヤーのシーンを、『ヒューマンネイチュア』のワンシーンとして無意識に撮ってたんだね。もちろん関係ないから(完成版から)カットしたけど(笑)」
結局、監督がステファン役に抜擢したのは「バベル」にも出演しているメキシコの人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナルだった。青年時代の監督自身を投影した主人公を好演している。「恋愛睡眠のすすめ」は4月28日よりロードショー。
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