今年のカンヌ映画祭、パルムドールはケン・ローチに
2006年5月30日 12:00
5月28日、第59回カンヌ国際映画祭の授賞式が行われ、コンペティション部門の最高賞パルムドールに、「ケス」「大地と自由」などで知られるイギリスの巨匠、ケン・ローチの「麦の穂を揺らす風(仮題)」が選ばれた。同作は、1920年代のアイルランド独立戦争を背景に医者からIRAの闘士となった青年の物語で、主演は「プルートで朝食を」など、最近活躍が目覚ましいアイルランド出身のキリアン・マーフィ。ケン・ローチ監督は5度目のコンペティション参加で、初の栄冠となった。次点にあたるグランプリ(審査員特別大賞)はフランスのブリュノ・デュモン監督による「フランドル」に贈られた。
また、パルムドール有力候補と言われていたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の「バベル」は監督賞に、ペドロ・アルモドバル監督の「ヴォルベール」は脚本賞と主演女優賞に、それぞれ選ばれた。
主な受賞結果は以下の通り。
◆パルムドール
「麦の穂を揺らす風(仮題)」(ケン・ローチ監督/イギリス)
◆グランプリ(審査員特別大賞)
「Flandres」(ブリュノ・デュモン監督/フランス)
◆最優秀監督賞
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督(「Babel」/アメリカ)
◆最優秀男優賞
◆最優秀女優賞
◆最優秀脚本賞
ペドロ・アルモドバル(「Volber」/スペイン)
◆審査員賞
アンドレア・アーノルド監督(「Red Road」/イギリス)
◆カメラドール(新人賞)
コルネリウ・ポルンボユ監督(「ブカレストの東、12時8分」)