テロと戦うロシア映画「大統領のカウントダウン」監督を直撃!
2006年3月21日 12:00

ロシア軍の全面協力を得て、テロとの脅威に立ち向かうロシア連邦保安局(FSB)のエージェントの活躍を描いたアクション巨編「大統領のカウントダウン」。33歳ながら、ロシア映画史上最高の製作費8億円を投じた大作の指揮を任されたエブゲニー・ラブレンティエフ監督に、話を聞いた。
ロシアの現代史の中で実際に起こった事件を基に、テロリズムのメカニズムついてロシア人なりの見方、解釈を示したという本作。製作前には、ロシアの特殊部隊がチェチェンのテロリストたち全員を討伐したモスクワの劇場占拠事件があり、撮影後には330人以上の犠牲者を出す大惨事となったベスラン学校占拠事件が起こった。前者は人質129名以上の犠牲者を出したものの表向きはロシア軍側の強攻策が成功を収めた事件、後者はロシア軍が大失態をおかした悲惨な事件。監督は撮り終わったフィルムを見ながら(このまま公開していいものか)大いに悩んだという。「学校占拠事件が起こった後は、本当に悩んだんだ。でも、この映画はテロの連鎖を描いている訳で、あの学校テロだけに焦点を絞って撮ったわけではなかったし、特殊部隊の人間も学校占拠事件のときには犠牲になっている。やはり国を守る人間たちの追悼という意味を込めて、最終的にはこのまま公開しようということにしたんだ」
そして公開後は大ヒットを記録。間もなく日本公開される「ナイト・ウォッチ」などを含め、最近活況のロシア映画界については「否定的なことは何もないと思う。とても喜ばしいことじゃないかな。ただ今は玉石混淆で、大小問わず様々な作品がどんどん産まれている状態で、現在の状況を正しく判断出来るまでにはもう少し時間がかかるのでは」と語る。
尊敬する映画作家を聞いてみると「リドリー&トニー・スコット兄弟やロン・ハワード」など、ハリウッドで活躍するビッグネームが即座に返ってきた。当然、ハリウッド進出の野望も持っており「世界中でハリウッドを目指さない映画人なんているの?」とおどけてみせ、旧ソ連やロシアを代表する映画作家ソクーロフやタルコフスキーには目もくれないといった様子だった。「大統領のカウントダウン」は3月25日ロードショー。
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