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押井守、立ち食いしながら新作を語る

2005年8月30日 12:00

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プロダクションI.G.代表・石川光久氏(右)と ソバを手に撮影に応じる押井監督
プロダクションI.G.代表・石川光久氏(右)と ソバを手に撮影に応じる押井監督
昨年、「イノセンス」がカンヌ映画祭コンペティション部門に出品されて話題となった押井守監督が、自身の同名小説を映画化した「立喰師列伝(たちぐいしれつでん)」の製作発表を、8月26日、来春より稼動予定のプロダクションI.G.の新スタジオ(東京・府中市)にて行った。当日は作品にちなみ、スタジオの中庭に立ち食いソバやたこ焼き屋の屋台が出され、立ち食いを堪能できる「立喰懇談会」も開かれた。
立喰師列伝」は、戦後間もない昭和20年、闇市に佇む一軒の立ち食いソバ屋に謎の男が現れたところから、「立喰師」なる人物たちが描かれていくというもの。かねてから立ち食いを愛好することで知られている押井監督が、20年来温めてきた企画で、監督は「今でこそ日本は豊かだが、僕が子供のころは貧しくて、みんな道端でご飯を食べていた。道端で食べるということは、道端で生きるということ。明日はどうなるかわからないということだった。そういう時代を知らない若い人たちに伝えたい。周りからは道楽で作ってると思われてるけど、大真面目です(笑)」と語った。
同作は事前に撮影した写真を取り込んでデジタル加工した「スーパー・ライブメーション」という手法で描かれ、「誰も見たことがない、全く新しい映画」(押井監督)になるという。来春、シネクイントほかにて公開され、公開中は監督が4週間、毎週2回講演を行うことも予定されている。

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