押井守、立ち食いしながら新作を語る
2005年8月30日 12:00
「立喰師列伝」は、戦後間もない昭和20年、闇市に佇む一軒の立ち食いソバ屋に謎の男が現れたところから、「立喰師」なる人物たちが描かれていくというもの。かねてから立ち食いを愛好することで知られている押井監督が、20年来温めてきた企画で、監督は「今でこそ日本は豊かだが、僕が子供のころは貧しくて、みんな道端でご飯を食べていた。道端で食べるということは、道端で生きるということ。明日はどうなるかわからないということだった。そういう時代を知らない若い人たちに伝えたい。周りからは道楽で作ってると思われてるけど、大真面目です(笑)」と語った。
同作は事前に撮影した写真を取り込んでデジタル加工した「スーパー・ライブメーション」という手法で描かれ、「誰も見たことがない、全く新しい映画」(押井監督)になるという。来春、シネクイントほかにて公開され、公開中は監督が4週間、毎週2回講演を行うことも予定されている。