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主人公を8人がかりで演じる「おわらない物語/アビバの場合」

2005年5月24日 12:00

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トッド・ソロンズ監督
トッド・ソロンズ監督
ハピネス」「ストーリーテリング」など風刺の効いた作品で有名なアメリカ人監督トッド・ソロンズが、新作「おわらない物語/アビバの場合」のPRのために来日。インタビューに応じてくれた。
この作品は、母親になりたい願望の強い12歳の少女が妊娠し、母親に無理矢理中絶手術を受けさせられるが、夢を捨てきれずに家を出るというストーリー。劇中、主人公のアビバを8人の女優が演じるという非常にユニークな演出方法が採られている。それについて、監督は「『イノセンス』と『デリケート』という2つの資質をアビバを演じる8人が持っていれば、黒人でもラテン系でも赤毛でも、ジェニファー・ジェイソン・リーでもキャラクターが成立するだろうと思っていたよ」と余裕のコメント。
また本作でも今までの作品同様、アメリカのダークな側面、病理を題材に選んでいるが、それについては「自分の作品の中で扱っている題材は、他人からするとタブーかもしれないが、それは我々が普段目にするメディアで採り上げられている題材だ。ただ、探究のし方、掘り下げ方が他のメディアと違っていて『なぜ、こういうことになったのか』ということを考えたり、その事件、問題の意味を問いかけているんだよ」
また、「ダーク(暗い)」という言葉については、「自分では『ダーク』とは思っておらず、自分が人間、人生に焦点を当てると、その作品のテーマが『ダーク』になるだけなんだ。自分としては『自分たちが人間として、誰なのか?』ということを問うような題材を扱っているだけのことで、意識的に暗い題材を選んでいるということではないんだよ」と笑いを交えながら締めくくった。「おわらない物語/アビバの場合」は6月4日よりシネマライズにて公開。

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