「エピソード3」は、アンチブッシュ映画?
2005年5月17日 12:00
昨年、ブッシュ大統領を痛烈に批判した「華氏911」がパルムドールを受賞したカンヌ映画祭で、今年は「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」が、ブッシュ批判映画として話題を集めている。
「エピソード3」を鑑賞した観客によると、銀河共和国の崩壊と帝国の誕生を描いた同作は、今のブッシュ大統領の外交政策と非常に似通っているばかりか、ブッシュ外交を連想させる台詞もあるという。例えば、ダークサイドに陥ったアナキン・スカイウォーカーが師匠のオビ=ワンに向かって言う「If you're not with me, then you're my enemy(おれと同じ道を行かないのなら、おまえは敵だ)」という台詞は、ブッシュ大統領がテロとの戦いを訴えたスピーチ「Either you are with us, or you are with the terrorists(われわれに協力をしないものは、テロリストの味方だ)」と酷似する。また、パルパティーン議長がジェダイ撲滅を訴えるスピーチを行い拍手喝采を受けるシーンで、パドメ(ナタリー・ポートマン)が言う「This is how liberty dies. With thunderous applause(自由はこうやって死んでいくの。満場一致の拍手喝采とともにね)」という台詞は、テロとの戦いを訴えるブッシュ大統領に拍手喝采を送るアメリカ議員たちを皮肉っているとも読み取れる。
カンヌ映画祭に出席したジョージ・ルーカス監督は記者会見の席で、「筋書きは30年前に作ったものであり、類似点は単なる偶然に過ぎない。まさか、現状とこれほど酷似するとは想像もしなかったよ」とコメント。ストーリー自体は、民主主義が選挙民の同意のもと、ファシズムへと移行した歴史のパターンを踏襲しただけだという。「民主主義が独裁制になるとき、いつも同じようなパターンを辿るってことに気づいたんだ。外部からの脅威があり、より強い統率力が必要になる。不正がはびこり、議会が正常に機能しない、などね」
さらにこう付け加えた。「映画のなかでの出来事が、我が国で現実のものにならないことを祈っている。あるいは、この映画を見て、人々が現状に危機感を抱いてくれるかもしれない」
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