ドリームワークスの新作アニメ、イタリア系から大ブーイング
2004年9月21日 12:00
「シュレック2」を大ヒットさせたドリームワークスの、次なる新作CGアニメーション「シャーク・テイル」に、イタリア系アメリカ人グループから「差別的だ」という批判がよせられている。同作は、鮫のくせに菜食主義のレニー(声:ジャック・ブラック)と、口だけは達者な熱帯魚のオスカー(声:ウィル・スミス)との友情物語だが、問題となっているのが、鮫たちをイタリア系マフィアとして描写している点だ。悪役の鮫のキャラクターにはイタリア人名が使われており、台詞のなかにもイタリア語が登場することから、残忍なサメたちをイタリアのマフィア一家に見立てていることは明らか(レニーの父親ドン・リノの声をロバート・デ・ニーロ、ボスをマーティン・スコセッシが担当している)。イタリア系の市民団体は、イタリア人がマフィアであるという固定観念を広めることになるとして、製作元のドリームワークスに対し、キャラクターの名前変更、台詞のなかのイタリア語の削除、イタリア風のジェスチャーや慣習の削除、本屋に出回っている「シャーク・テイル」関連書籍を回収すること、などを求めている。
この批判に対し、ドリームワークスの広報担当は、「この作品は様々なジャンルの映画をパロディにした家族向けのコメディ。誰かをおとしめるものではない」と、悪意がないことを強調している。「シャーク・テイル」の全米公開は10月1日。