光る鯨のレビュー・感想・評価
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声量を上げろタコ!なに喋ってんのか全然わかんねぇんだよ!!
鯨より、不足と余分と粗の方が光っていました。
平行世界への行き方を何故知ってるのかをはじめ、細かい説明はほぼ無い。
イトが戻った世界は、コンビニ店員が全員変わっているのに姉は地続きのようでよく分からず。
(元の世界で時間が経ったなら姉は歳をとってるし、別世界なら姉との会話に違和感が出るハズ)
別世界の自分には都合よく会わない(というか死んでる?)し、ツキオとの思い出のズレもない。
このへんは天使ちゃんが調整してたのかな。
何かあった描写もない嫌味な後輩女子は不要だし、弦楽四重奏のシーンは無駄に長い。
両親のとこ行くのに、目的地不明のドライブ→更地でした→ブチ切れ電話→鯨って段階踏む意味あるかな。
演技に関しては基本悪くなかったのだが、はかるだけは何言ってるか全然分からず。
ギターや歌の技量も、リアルではあるんだけどあの尺で見るにはキツい。
というか、曲はいつの間に完成してたんでしょう。
母親が気付くにはギターに特徴なさすぎるので、ステッカーの一つでも貼っておくべきでは。
「兄弟です」「…姉妹?」の会話は意図が分からん。笑
何より、幼馴染の話と両親の話が分離しているため、片方を深く描いた方がよかった。
ツキオとの別れもアッサリだし、最後も老齢の幼馴染が再会してるし、気軽に行き来できるってこと?
なのにモノローグは「今までもこれからも交わることはない」って…??
欲張らずに素直につくってくれればいいのに。
間髪入れないビンタ返しは面白かった。
レイトショーにぴったり
試写会にて鑑賞。
セットではなく実際の住居で撮影されているので、画角がせまいと感じるカットもありました。大作やテレビドラマを見慣れている人にはちょっと違和感があると思いますが、裏を返せば低予算を感じる要素はそのくらい。
うつくしいVFXで映像に引き込まれました。
論理的な人には、これどういうこと?と考えてしまう場面もあるかも。でも、この映画を観る上では、理解とか解明とかは重要じゃない。光るスクリーンをただ目で受け取れば「わかる」のかけらがひとりでに集まってくる気がします。
自主映画って、作り手の思いが強すぎるって感じることがあるけど、この映画はちゃんと「物語」に昇華されてると思います。へんな重さがないと思う。
観たあと、夜の道をしばらくブラブラしたくなりました。池袋HUMAXの裏あたりはぴったりですね。軽いお酒を少し飲みたくなるような(ジントニックが合うと思う)気分でした。
ギャルがかわいくて好きなキャラクターです。
劇場公開でもう一度観るのが楽しみです。
ボソボソで聞こえないのはあんたの方だよ
連絡がつかなくなった幼馴染みの小説家を捜して幼い頃に住んでいた都営団地のエレベーターでパラレルワールドに行く女性の話。
8歳の頃、家族4人で旅行に出掛けるところから始まりまさかの出来事…そして15年後になっていくけれど、両親は亡くなったってことですよね?わかるっちゃあわかるけれど、話しがすっ飛んでいる感じ。
そして引っ越す前にはかるに会うべく団地を訪れた糸だけど、「光る鯨」にパラレルワールドへの行き方が書いてあったってことでOK?
全部違う世界の筈なのに、最初の世界の糸をベースにした話しがなぜかパラレルワールドの人達に通じるし、そもそものバックストーリーも殆どないから心情が全然わからない。
そういえば、チケットも500円玉も知っているのは姉ちゃんですよね?
そしてなぜか戻った筈の世界のどうでも良いところで話しのズレがあったりと何がしたいのか…。
そしてそして、山場でのお涙頂戴も、そっちの世界での姉妹はどうなってんの?なんで両親が泣いてんだ?
SFとはいえ、設定がいい加減というか無茶苦茶というかご都合主義が過ぎるというか、そんなことばかりが気になって仕方なかった。
ありがとうございました
■総評として
127分最後まで飽きずに見られた。一度しかない人生で、もう会うことができない誰かに会いたいという気持ちを題材にした思いも伝わった。ノスタルジックな団地やレトロなパソコンなど、昭和から平成という時代を過ごした人々へ向けた、監督からの贈り物だと思った。
■よかったところメモ
・とにかく直子とマスターがよかった。キーマンながら押し付けがましくないキャラクターの存在に救われた。
・プロローグの完成度が高いと思った。子役の芝居も、編集もよかった。一番団地を題材にした真価が出ていた。
■気になったところメモ
・時間とお金の問題もあっただろうが、CGはもう少し頑張れたらよかった。巨大な月は動かない輪郭の内側が回転していて作り物に見えたし、鯨の動きは不自然だった。
・台詞がところどころ聞き取れなかった。特に高島はかる。月央になにがあったのか聞き取れなかったのは致命的だと思った。
・学校の先生が少年を「高島くん」と呼んでいるのだから、もっと反応してもよかったのでは。
・躰道…はいいのだけど、せめてはかるに反復させないでほしかった。
・糸がどれくらいの期間パラレルワールドに行っていたのか謎。その間家が残されていたことなどからそんなに時間経過していないのかと思いきや、コンビニの店長やバイトが一掃されて跡形も無いくらいには経過しているという。そもそも冬海が糸の失踪届を出して、引っ越さずに粘って探し回って、それでも見つからずに諦めて引っ越しした、のだとしたらどれくらいの時間経過だろう。1年?3年くらい?
・失踪した糸が帰ってこられるように家を残しておいたのだとして。冬海は定期的に覗きにきていたのか。もしかしたら光熱費が動き出したから来たのかな。そもそも糸から冬海に連絡を取ることもできただろう。この辺りの姉妹の再会がぬるっとして気持ちが悪かった。いなくなってしまった人へ思いを馳せるのはいいけど、だからこそまだ会える人との時間を大切にしようってならないものか。
・したり顔の大学教授によるパラレルワールド解説は鼻についた。
・ブーツがローファーになってブーツに戻ったところ。せめてローファーではなくローヒールのブーツを用意できなかったものか。映画の神は細部に宿る!勿体無い。
・並行世界でのそれぞれの存在はどうなっているのか気になってしまった。どうして別のパラレルワールド同士で思い出を共有できるのか?月央の世界で糸とはかるがいないにしても、別れ方が一緒とは限らないのでは?両親の世界でも同様で、死後の世界ならともかく、事故で子供だけが死んだ世界線…はちょっと都合良すぎるのでは?と思ってしまった。
人生、時間を巻き戻してのやり直しはできない。「覆水盆に返らず」なのです。
『光る鯨』
クラファンのリターンの完成試写会で鑑賞。
ストレートに面白かった。👍☺️
昨今のマルチバースやタイムループ物って、辻褄合わせに注力してしまい(作る側も観る側も)、あまり好きじゃないんですが、本作はその辺の見せ方がシンプルで良かった。(私が複雑さを理解していないだけかも…。😅)
森田博之監督の作品(『ラストラブレター』『世界で一番最後の魔法』)って、登場人物の攻守の逆転が特徴的だと思っていて(監督御自身は意図されていないとの事でした)、本作を観てその特徴を改めて感じました。
但し本作では、ストーリ-的にキャラの攻守が入れ替わる訳ではない。
そもそも人間にとって攻守が別れている訳では無く、人間それぞれが等価だから、各キャラがそれぞれちゃんと立っていて、存在している。
これは、人間の多様性であり、個々人の可能性、その普遍性が語られている様に感じました。
映画やドラマって、主人公を中心に世界が回っていくものですが、実際の社会って脇役にもモブキャラにもそれぞれの世界や物語がある。
と言うか、現実の生活に於いて主人公も脇役もモブキャラもない。各々一人一人が主人公。
生きるとは、自分が主役の映画を一生観続ける事なんだとも思います。
コインの表は、コインの裏の裏。
自分の世界から見た他者の世界は、あの世なのか❓
では、他者から見た自分の世界は❓
映画やドラマでの家族のウェットな描写、単純に感情や心の柔らかい所を突かれている様で私は好きじゃない。
故人を悼む事は当然なんですが、いくら悼んでも故人が生き返る訳ではない。
だけど、本作でのそれは妙に腹落ちしました。
生き残った者は、生きていくしかない。故人の記憶を携えたまま。
自分の時間は前にしか進まない。過去には戻れない。
昨今の「人生何周目?」流行のアンチテーゼでもあるかの様な…。人生、時間を巻き戻してのやり直しはできない。
「覆水盆に返らず」なのです。
主人公と彼氏(?) のあるシーンで、彼氏が粗相(😱)してしまいますが(場内では笑いが起きていました。😅)、正に「覆水盆に返らず」。(絶対に違います)
そして、並行世界が交わらないにも繋がっている気がします。それぞれの世界はそれぞれが個別に進んでいるから物理的には交わらない。でも、精神的には交わる部分があるのだと思います。
森田組の面々の活躍に重なると思うのは、牽強附会が過ぎるだろうか⁉️
それぞれの糸は、交わる事はあっても撚られる事はない。
人間の人生も同様なのだと思います。人は一人では活きられないけど、一人でしか生きていけない。「生活」って、そう言う意味なのかもしれない。(絶対に違います(2回目))
『光る鯨』本当に素晴らしい脚本です。本当に素晴らしい作品です。
最後に、本作でのエレベーターの描写がメチャクチャ好き。
私は、金庫のダイアルの様にも、織機のシャトルの様にも、ワープ航法の様にも感じました。
元ネタあるのだろうか❓
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