「静かな演技が印象」大いなる不在 KenKenさんの映画レビュー(感想・評価)
静かな演技が印象
教授、一流(?)の研究者でしかも熱烈に憧れた女性との結婚、完璧かつ充実した人生だったはずなのに、最初の妻との実子に対して父としての接し方にはどうだったのか?その時点ではまだ親とか父であることがよくわかっていなかったか。
認知症により記憶や思い出も消えていく、自分でつくった大恋愛のストーリーも自己作成されたものであって、病によりその実感も怪しくなっていく。
知識があって社会的地位が立派でも、人生の最終章近くでは、自分にとって本当に必要だったものがなんだったんだろうと本人が自覚しだしたかも。
(作り手がわの意図や思いとは違うかもしれないが)そんなことを思いながら、息子がそれまでの父が接した人たちに会って、父の人生をトレースしていく姿が立派で最後は感動。良い息子をもってよかったではないかー本当に大事なものが一番近いところにあることに早く気がつけばよかったのに
出演者の静かに抑制された演技がとてもよかった。
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