星つなぎのエリオのレビュー・感想・評価
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ピクサーの新たな傑作
冒頭の博物館のシーンで一気に引き込まれた。主人公の宇宙に恋焦がれるキッカケが悲し過ぎる。
孤独や家族愛などの普遍的なテーマを複合的に織り交ぜながら、抜群の世界観や映像でエンタメとしても楽しめる秀作アニメ。
ピクサーでは珍しい露骨なホラー描写もミソ。
地球人にも悪い奴はいるし、エイリアンにもいい奴はいる
『鬼滅の刃』の観客で溢れかえる劇場を横目に(入り口付近が『鬼滅の刃』開場待ちの人で混雑しており、別の映画を観にきた人が入りづらいのはどうにかして…)、公開二日目に本作を観に行った。
しかし、いざ中に入ってみると席の埋まり具合は半分以下で、『鬼滅の刃』の盛り上がりと比べてしまうと少し寂しく感じた。
それでも、結論から言えば、この作品は『鬼滅の刃』よりも自分の好みに合っていた。
映画は、主人公の少年エリオと親代わりのオルガがレストランでメニューを選ぶシーンから始まる。
たった数分のこの場面で、エリオが両親を亡くしてから心を閉ざしていること、オルガが夢を犠牲にして彼を育てているものの、反抗的な態度に苦悩していることが、無駄のない演出で的確に描かれていた。
予想外にシリアスな始まりに、冒頭から一気に引き込まれた。
若い女性が夢を諦めて子どもを育てることや、孤独なエイリアンと友情を育む展開は、今年公開の『リロ&スティッチ』を想起。
しかし、人間ドラマの深さという点では、本作の方が優れているように感じた。
天才集団ピクサー制作、しかも今回は監督3人体制。
ピクサー作品を観るたびに感心するが、今回も随所にアイデアが満載で、思わずニヤリとさせられる演出が多かった。
おかげで最後まで飽きることなく、楽しい気分で鑑賞できた。
特に印象的だったのは、エリオの眼帯。
物語の途中でいじめっ子との喧嘩が原因で眼帯をすることになるのが、最初は少し強引な展開に感じた。
しかし、後半になるとこの眼帯が「真相にたどり着く鍵」「恐怖演出」「感動要因」として機能し、その巧みな脚本に感嘆した。
また、地味な点ではあるが、オルガがスマホで絵文字を打つシーンだけで、エリオに対する複雑な心境が表現されているのには唸った。
日本の映画、特に学園ものを観ていると、登場人物が美男美女ばかりで「これって堀越学園が舞台?」とツッコミたくなるほど、リアリティが軽視されているように感じることがある。
その点、本作のキャラクターは、見た目が観客に媚びなていなくて素晴らしい。
エリオの親代わりとなるオルガは、日本映画であればもっと美人に描かれがちだろう。
また、友情を育むことになるエイリアンのグロードンは、目のない巨大なイモムシで、一見するとRPGに出てくるような「雑魚キャラ」。
しかし、この映画を観てグロードンを「キモい」と感じる人はいないだろう。
見た目は独特でも、ちょっとした仕草やセリフで、愛嬌のあるキャラクターに見せることに成功している。
日本語吹き替え版の声優の演技も、その魅力を引き立てていた。
個人的には、グロードンの「…やっちゃったね」というセリフがツボ。
グロードンが号泣するシーンのアイデアにも唸らされた。
地球では同世代の子供にいじめられていたエリオが、エイリアンのグロードンとはすぐに意気投合する。
日本人にも悪い人間はいるし、外国人にも善い人間はいるはずなのに、「日本人は素晴らしい、外国人はひどい」といった、国籍で人の良し悪しを決めつける風潮へのアンチテーゼのように感じて、納得と同時に爽快感を覚えた。
また、嘘をつくと信頼を失い、正直に話せば状況が好転するという展開も、子供も観るアニメとして非常に良いメッセージに感じた。
エリオの嘘によって星が壊滅の危機に瀕し、彼は周囲から冷たい視線を浴びる。
それでも、命の危機に瀕したエリオを、星の代表者が見捨てることなく助けようとする展開に思わず感動してしまった。
「罪を憎んで人を憎まず」という言葉を思い出した。
悪事を働いた人への罰ばかりを求めるSNSの反応を見かける昨今、こうあってほしいと願うような、深いテーマを描いているように感じた。
終盤のスローモーションの使い方にも感動した。
これまでの多くの映画でスローモーションは観てきたが、本作は問題が解決し、皆と喜びを分かち合うエリオの表情の変化をスローモーションで見せる。
エリオの感情の変容が強く伝わってきて、場面は盛り上がっているのに、切ない気持ちが込み上げ、涙腺が緩んでしまった。
これほどまでに心を揺さぶるスローモーションは、今まで観たことがなかったかもしれない。
今回、翻訳機がなければ言葉が通じず、問題は解決できなかっただろう。
言葉の重要性を感じた一方で、当初は滑稽に感じていた地球式の挨拶が、終盤の別れのシーンでは翻訳機を使わず、各星の代表者がぎこちないイントネーションでエリオに伝えることで、大きな感動を生み出していた。
言葉の壁を越えた心の通い合いが、見事に表現されていたと思う。
独りよがりもいいところ。強いて冴えなく、通して残念の極み。
予告CM見た時から 多分ダメだろうなと思ってた。
アイパッチがね、ちょっと気には成ってのだが・・・
本日「星つなぎのエリオ」を観に行ったのよ。
劇場ピーク時でシアタ-は超ガラガラ。
あっちゃ~の一言。
そりゃ普通鬼滅に行くでしょ。映画ファン以外で、ワザワザお金と時間をこの作品に投下する人はよっぽどのディズニ-ファン。
大劇場なのにぃ。鬼滅やった方が儲かる時期。やっちゃったねぇ感あるわ。
封切ってもこれではたまらんわね。
そんでもって、目を怪我したアイパッチ小僧と、引き籠り芋虫星人の友情展開話。
訳有って両親は居らず、叔母(空軍少佐)と暮らすエリオ。
無線機仲間を増やしたいのか? 友達に成ってくれそうなのに
無線機だけで良いと 言い訳付けて一緒に通信するのは断るし。
大分勝手我がままに見える。
その辺りが共感できない。この性格が残念の極み。
こんなんで 何で引きこもり?異星人芋虫のグロードンと仲良くなれるの?
芋虫が苦手な人、多分多く かなり苦戦するキャラですよ、これはね。
口の中に入って溶岩から守られるエリオ・・・
グロ-ドンの父は厳しい。
てか 最後鎧割って出て来たけども、息子(グロ-ドン)を舌でクルクル撒いて
復活~ 抱っこして よちよちw。 もう目が点ですわ コレ (@_@;)
かる-く キモイ感出てますね。
まぁ、最近のディズニ-様は ポリコレ感重視。
どんなけ赤字に成ろうと 世界に愛されるキャラと作品を産むんだぁ~って
意気込みですもんね。
穴埋め部隊は必至のハズ。エリオとグロ-ドンのグッズは全く見当たらなかったぞ。何かの魔除けにはイイと思ったのだが。
ディズニ-作品ていつも封切ってから暫くは 無料サ-ビス券使用が出来ないのに
この作品はアナウンスされていなくて。何でかな。
適当な話展開で最後は メデタシめでたし。
こんなんで?本当に良いのか? ディズニ-は。
無理して急いで作品公開しなくても、もっとプロット段階から練って練って思考を重ねて世に出して行かないと、作品に投下したお金が勿体ないと思うわ。
劇場がガラガラの意味を理解して欲しいのよ。
かつ、エンドロールも異常に長く感じられた。なんか長くない?
救いなのは
エンドソング:BUMP OF CHICKEN 「リボン」
この歌は良かったかな。
気になる方は
劇場へ。
カール・セーガンのCOSMOSを思う
この広い宇宙のどこかに、自分と心を通わせられる“誰か”がいる。
そんな思いに導かれて、星々の世界へと旅立つ少年の成長物語。
地球よりはるかに発達した文明が、ひとりの子どもの言葉を真に受けたり、逆に侵略的な異星人に怯えたりと、軍の施設が警備ガバガバとか、設定のバランスには多少の粗さを感じる部分もあったものの、これは子どもたちのためのジュブナイル作品!
その“真っすぐさ”がむしろ魅力かもしれない。
主人公のエリオは、まだ物事の分別がつかない年頃の少年。
ときに無鉄砲で、こだわりも強い。
そんな彼に寄り添う親友となるのが、楽天的でのんびり屋さんのグロードン。
このコンビのやりとりがとてもキュートで微笑ましく、ほっこりさせてくれる。
悪人が登場せず、誰もがどこか憎めない存在として描かれるのも、ファミリームービーとしては高評価。
見終えたあと、やさしい気持ちになれる。
テーマとしては派手さはないかもしれないけど、今も宇宙の彼方を旅し続けるボイジャーに、ロマンを感じた世代には、心に響く場面が多かった。
作品全体を貫くのは、あの“センス・オブ・ワンダー”。
子どもの頃にSF小説を読んだときに感じた、ときめきや想像の広がり――
そんな感覚を、久しぶりに思い出させてくれました。
キャラクターが好きになれない
信頼のピクサー作品。
予告編もかなり前から観てて、宇宙がテーマなんて男の子の心がくすぐられちゃうじゃないの。
ということで劇場にLet's Go。
同時上映の短編もなく、20分以上のCMを耐えて本編スタート。
ふむ。
ふむふむ。
ふん。
…ふむ。
これはどうなんだろう。
端的にいうと「面白くない」。
まず、キャラクターに全然感情移入できない。
それぞれの登場人物に関して、経緯や根拠が示されないまま感情が変化していく。
「○○だったらこう思うはず」という一般論が説明なしに行動の前提になっているので、起きることが全部「はい、当然こうなりますよね?」という押し付けに感じられてしまう。
「コミュニバース」のキャラクター達も宇宙の叡知を集めて…みたいな感じだったけど、みんな無責任だし、とても頭が良いとは思えなかった。
吹替版だと、冒頭に野口さんのナレーションで「(他の星との関係がないから)地球は孤独」みたいな植え付けがあって、それがラストに回収されるんだけど、いや、地球の人は地球上でのコミュニケーションしか視野にないから、そもそも孤独だと思ってないし、世界の仲間が助けてくれるクダリ(これもどういう理屈でデブリを避ける指示を出してるんだか…)を見せられて「ボクたち孤独じゃないんだね!」って言われても、それはそうてしょ。
こういう、解釈の押し付けがすごく多かった印象。
敵役のキャラクターも、最後に鎧を脱いだら実はやっぱりイモムシタイプで心も優しいってのも…どうなの?
そこまで敵味方構わず散々パワハラかましておいて、実は息子には…って、これっていい話なのかな。
どのキャラクターを最後まで好きになれなかった。
特に主人公。
「悲しい境遇である」ということが、いろいろな身勝手の免罪符みたいに扱われてるし、別に内向的な子では決してないし、自分の判断でいろいろ勝手をやった末に大事になって、急に「ボクって不要なのかな」って不安になるとか、映画のラストもコミュニバースに残れてヤッターってはしゃぐとか。
ずっと短絡的でわがままで、特に成長した風にも見えない。
せめて、最後に地球に戻ることを決めるのは、叔母さんの顔色を見てからじゃなくて、自分の意思でそう決めていたってことでないと、結局場当たり的にうまくやり過ごす子という印象しか残らない。
これが最近苦戦が目立つディズニーの中で、それでもクオリティには絶大な信頼のあるピクサーが放った最新作だと思うと、正直かなりショックだなあ。
テーマがぶっ刺さった
両親を失い自分の居場所はここにはないと思っている孤独な少年が
居場所を外に求めて宇宙人と会いたがり、実際に宇宙に招待されるストーリー。
予告でも描かれているように孤独な子に宇宙人の友達ができて
「そのままの君が好き」「君の居場所はある」と伝える物語。
このテーマが自分に死ぬほどぶっ刺さって開始30分くらいの辺りから
ぐすぐす泣きながら見るハメになってしまった。
主人公の少年は孤独をこじらせている為、周囲に対し拒絶的で人によっては受け入れがたい面もあると思う。
言ってしまえばクソガキである(これは後に成長を描く為の要素でもあるが)。
この辺が受け入れられれば、出来自体はかなりいい為、
ピクサー映画らしいドタバタギャグ、可愛さ、ドキドキな展開もありつつ感動に寄った本作は楽しめるとと思う。
この主人公のちょっと受け入れにくさと、でも出来はちゃんと良くて感動出来る感じは
同じくピクサーの『ファインディング・ドリー』を思い出す。
ドリーが好きな人はきっと楽しめるんじゃないかな。
逆にエリオが好きな人はドリーもいけると思う。自分はどっちも好き。
一方で本国における興行収入はかなり悪いらしい。
……まあ、分かる。外国のことなので詳しいことは分からないが予告が悪いと思う。自分もなんも期待してなかった。
①主人公のビジュアルがキツい。②宇宙って世界観のフックが弱い。③感動推しが薄っぺらそうに見える。
特に②のフックの弱さ、ワクワク感の薄さは絶対駄目な方の作品に違いない、
どれだけひどいものか見に行ってやろうと思ったひねくれ者が私だ。
でも見た結果はテンポのいい話運び、ちょっと予想の外を突くストーリー、
主人公の友達ができる喜びや成長、意外な伏線回収で楽しめた。
いつもの『出来がいい方のピクサー』なのであまりうがった目で見ず見に行って欲しい。
主人公エリオに出来る相棒的な友達、グロードンは芋虫の化け物みたいなビジュアルだけど愛嬌あって可愛いよ。
ほっこり涙&楽しかった
宇宙で出会ったもう一人のボク
ピクサーの最大の魅力はオリジナル作品。見た事もない世界、ユニークで魅力的なキャラ、ワクワクと感動のストーリー。
2000年代は最強だった。毎年のように魅せてくれた。
いつの頃からか続編が多くなり、オリジナルと続編が交互。どうしても続編モノに人気とヒットが偏ってしまうが、それでも近年もオリジナルの良作を作り続けている。
そんなピクサーが贈る、新作オリジナルの世界は…
宇宙。
色んな世界を魅せてくれてきたピクサーだが、宇宙は初。まだピクサーにもフロンティアがあったとは…!
…え? 『バズ・ライトイヤー』? まあ、あったね。
メイン舞台となる様々な星の代表が集う“コミュニバース”。
これまでとはまた違う“ピクサー宇宙”。
ユニークとイマジネーションいっぱい。カラフルな映像美。夢もいっぱい。
異星人の造型も固定観念には囚われず。広い広い宇宙には多種多様な種族がいる。彼らから見れば地球人こそ個性的に感じるかもしれない。
言うまでもないさすがのピクサー・クオリティー。未開拓だった宇宙でも本領発揮。
ファミリー向けアニメーションの空想宇宙に過ぎないかもしれない。それに、宇宙=SFのイメージ。
しかし、宇宙はこの空遥か高く実在している。
我々は宇宙の事なんてほんのほんのほんのちょっとだけしか知らない。その果てしない先には何があるのか…?
本作や数々の作品で描かれてきた宇宙も、あながち的外れではない…かもしれない。突飛な世界やそれが宇宙では“普通”だったり…?
誰がそれを否定出来よう。だから我々は永遠に宇宙に魅せられるのだ。
ビジュアルやイマジネーション抱かせる作りは申し分ナシ。
ストーリーもソツが無いと言えよう。
両親を亡くしたばかりの少年エリオ。学校でいじめっことトラブルを起こし、引き取った軍人の叔母オルガとはすれ違いが続く。
ある時から宇宙に憧れるエリオ。宇宙人さん、僕を宇宙に連れてって! エイリアン・アブダクションを望むヘンな子と思わないよーに。
そしたら本当に宇宙から招待が…! 正確に言うと、50年前に打ち上げた観測機ヴォイジャーのメッセージを受け取り地球に興味を抱いていたコミュニバースが、たまたまエリオの宇宙への無線通信をキャッチし、しかも“地球代表”と勘違いしてコミュニバースに招待…という事。まあ、言いたい事やツッコミは多々あるだろうが、そこは寛容に。
コミュニバースは好戦的な異星人グライゴンと揉めていた。コミュニバースの一員になりたくてついついでしゃばったエリオがその交渉役に。
地球の特使でもなくましてや何の取り柄もない内向的な子供がとんだ大役を…。
グライゴンの巨大宇宙船内でエリオが会ったのは…
グロードン。グライゴンの息子。
好戦的な父親と違って、グロードンはおとなしいあどけない性格。
そんな性格故、父親から愛されてないのでは?…と悩む。
グライゴンたちは本当は芋虫のような姿。成人したら特殊強力アーマーを着て戦士になるのがしきたり。
戦士になりたくないグロードンだが、ほぼ強制。グライゴンもグライゴンで息子との向き合い方に悩む。
あれ…? どっかの甥と叔母の関係に似ている…?
壮大な宇宙の中で語られるのは、パーソナル物語。
宇宙で出会ったのはもう一人のボク。家族の絆。
グライゴンとの交渉の切り札として、グロードンと結託。
グロードンのクローンを作ってアーマー装着させようとするが…、グライゴンはちょっとした言動から偽者である事に気付く。
その時のグライゴンの台詞が良かった。「父親だからだ」
嘘がバレ、コミュニバースで大暴れするグライゴン。本作のディズニー・ヴィランだが、不器用な父親でもある。本作でも最も儲け役のキャラだろう。
コミュニバースを危機にしてしまい、エリオは追放。戻りたくなかった地球へ戻る。
叔母と再会。その時の叔母の台詞が良かった。「あなたの全てが恋しかった」
グライゴンの巨大宇宙船内の小型宇宙船に身を隠していたグロードンだが、間違いから宇宙に放り出されてしまう。地球へ。軍に捕まる。
エリオと叔母はその救出。グロードンを父親の元へ。
コミュニバースの危機を救う。コミュニバースとグライゴンの関係緩和。グライゴンとグロードン。エリオと叔母。さらにはエリオといじめっこ。そして勿論、エリオとグロードン…。
エリオ以外の宇宙に憧れている地球各地の“孤独者”の協力も描き、ラストは見事に昇華する。
忘れてならないナイスキャラは、エリオのクローン。オリジナルのエリオとは違う“普通のいい子”。それを怪しんだ叔母に正体がバレ、危うし!…と思いきや、
彼の別れの挨拶は『ターミネーター2』以来最高のグッドサイン!
宇宙×家族で相変わらずの安定ぶりを魅せてくれたピクサーだが、ベストではなかった。難点もあり。
最たるは、エリオのキャラだろう。主人公でありながら共感しづらい。
孤独っこなのか、わがままなのか、トラブルメーカーなのか、ピュアな子供なのか…。キャラ設定の焦点が定まってない気がした。
両親を亡くしたばかりの子供の孤独、子供故の無邪気さ、最後は成長…とも見受けられるが、これまでのピクサーはもっとキャラ描写は巧みだった筈だ。
グロードンも。勿論キュートだけど…、ちょっとリアルさが仇になってさすがに虫嫌いの子供や親には好き嫌い分かれるだろう。ぬいぐるみとかになってこれまでのピクサーキャラのように人気になるかな…?
エリオと叔母もしくはグロードンとグライゴンの当初のぎこちない関係、友情、和解、ハートフルな感動など普遍的だが、既視感あり。“見た事ない宇宙”のビジュアルも。
なので実は最初見る前、ピクサー新作だからとりあえず観ておこうって感じで、特別惹かれるものや秀でたものを感じ得なかった。
だからなのか、全米では批評は概ね好評だが、興行は苦戦。ピクサーワーストになりそうな…。実写『リロ&スティッチ』からの“ヒットつなぎのエリオ”になれなかった。日本でも『鬼滅』『国宝』『TOKYO MER』の強力3本柱に苦戦しそう…。
でも、実際見てみたら…。
当初の期待値低めから思いの外。
ピクサーベストではないが、良作。
宇宙にあった居場所と友達。
宇宙へ向けた視線をもう一度下に向けてみて。
改めて気付く筈だ。
自分の本当の場所、傍にいてくれる存在。
あなたは決して独りじゃないと。
感動の家族愛
モヤモヤした
話の内容は、
宇宙に惹かれた少年が、その探究心からたった1人の家族である叔母の愛が分かり合えなかったり、友達が1人もできないのもあり、宇宙への永住を希望し、宇宙人の友達ができる。
その宇宙人の危機を救おうとする中で、叔母の愛情や地球の色々な国に友達になってくれるような人を見つけることができ、故郷である地球への愛に目覚め、最後には帰宅することになる。
いじめっ子とその取り巻きとはどうなった??
両親とのエピソードはないの??
日本語への翻訳雑すぎない??
映像は良かったけど、エピソードにモヤモヤするところが沢山あった。
宇宙へのあこがれというのも、在り来り
家族愛、友人もありきたりで新鮮さが全くない。
映像が綺麗
わかったさんのサイン会まで時間があり、
せっかくなので4dx。
コスモバースの世界はすごい。
綺麗でわくわくする。
無重力の浮遊感は4DXにぴったりだと思う。
子供特有の感じがもう…。
頑固でこだわりが強くて物事の分別ついてない感じ。
あんまり共感できなかったなぁ。
同族嫌悪?笑
ところどころジェットコースターくらい激しく揺れて、こども吹っ飛ばないか心配してしまった。
ひっさしふりにピクサー見たけど、今作は子供により刺さるのではないかな。
20年くらい前に見たら刺さってたかもしれない。
リピは無しかなあ。
25.8.3 映画4DX
宇宙への憧れ
正直期待外れ、グロードンがイペリットにしか見えなくて😅
孤独な少年の宇宙への憧れと夢と勇気は、宇宙人の武力と知性にも勝る
両親を失い地球に絶望し、宇宙を夢見る孤独な少年エリオ。
毎晩宇宙に向けて発信していたある日、ついに交信に成功!
宇宙の先進的な組織コミュニバースに返信したことで地球のリーダーと誤解され、一人、宇宙の武装集団グライゴンと交渉することになる。
予告を観て、「今度の主人公は片目の少年か!」
なんと攻めた設定か!と思ったらケンカでちょっと怪我しただけだったんですね。
ホントにどきどきしながら観始めました。
本作は、宇宙への夢がいっぱい詰まっていて、ビジュアルもひたすら美しい!
都内で唯一のドルビーシネマ上映(IMAX上映は無し)は、新宿バルト9での鑑賞が超おすすめです!(が、場内ガラガラでした。ざんねん。)
唯一の地球人として一人、宇宙の大冒険!
口では上から目線で偉そうなことばっかり言っている知性的集団コミュニバースも、武力を前にすると、ひたすら逃げ回っているだけだというところがリアルで情けない。
初めての友だちもでき、さまざまな種族の宇宙人と交流、果ては地球のみならず、コミュニバースを代表して武装勢力に単身立ち向かうのが頼もしい。
途中、「パーマン」のコピーロボットみたいなのがでてきて、「T2」オマージュしたりと小ネタもあり。
個人的には一瞬ですが、地球の巨大望遠鏡(パラボラ)が数台同時にゆっくり回転するところとか、わくわくします。
クライマックスは、世界のアマチュア無線グループが活躍するのも面白い。
宇宙への夢と、優しさが詰まっているのがいいです。
ただ言いたいことはわかるのですが、全体的に弱い。
もっと欲しい。
圧倒的に物足りないのが残念。
日本語吹替版で観ましたが、主役2人の声をあててる少年二人が本当に上手い。
特にグロードンのセリフ回しがキュートです。
字幕版、原語では、叔母さん役を「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「アバター」「エミリア・ペレス」(アカデミー助演ノミネート)のゾーイ・サルダナがあてているのにも注目です。
最近のピクサーのキャラは・・・‼️
とにかく字幕の上映館が少ない。私の地元、佐賀ではもちろん字幕の上映は無く、最寄りの福岡でも一館のみの上映で、22時からの一回のみ。いつから日本人は吹き替えばかり観るようになったんだろう?最近、ピクサーをはじめとする外国のアニメを鑑賞する時、字幕の上映館の心配ばかりしないといけない。
両親を亡くしたばかりで、周囲になじめない孤独な少年エリオは、心優しいエイリアン・グロードンと出会い、遥か彼方の宇宙空間を舞台に大冒険を繰り広げる・・・‼️孤独な少年の成長物語、エリオとグロードンの心温まる友情、宇宙を舞台にしたスペースバトルの興奮、エリオと叔母の家族愛まで、ピクサーが手堅く楽しませてくれるアニメーションの佳作‼️さすがはピクサーと思わせてくれる一方、エイリアンのグロードンの魅力の無さが致命的な欠点‼️やはりピクサーのキャラはぬいぐるみやフィギュアが欲しくなるような可愛さがないと‼️
引き合う孤独が織りなす物語
「万有引力とは 引き合う孤独の力である」(「20億光年の孤独」から)
谷川俊太郎さんの著名な詩にあるように、孤独は引き合うのだ。両親を亡くし叔母さんに引き取られたエリオにとって、言葉にはしないが、自分が叔母さんのキャリア(宇宙飛行士の夢)の妨げになっているという意識がある。
ぼくを連れてってというエリオのメッセージが宇宙人に届き、彼は地球のリーダーという勘違いではるか宇宙の彼方コミュニバース(いろんな生命体がいる多様性の象徴)に招かれる。
彼はそこでやはり孤独なグロードンと知り合うのだが・・・。
スピルバーグのSF映画でも孤独な少年が度々登場していたが(スピルバーグ自身の子供時代を反映している)、そのような孤独な少年のもとに宇宙人は必ず来る。宇宙人も宇宙のなかで一人ぼっちだったのだ。そうして孤独と孤独が引き合い、出会いが生まれる。
映画でボイジャー1号の名が登場し、冒頭で宇宙人に捕獲されているが、ボイジャー1号は実在し、昭和世代の私には熱いものがある。
ボイジャー1号は1977年に宇宙に向けて放れた。そこには地球上のあらゆる言語の挨拶や音楽等を収録したゴールデンレコード(これも映画で言及される)が搭載され、やがて未知なる知的生命体に届くとされた。太陽圏をすでに脱出し、現在も宇宙空間を飛行しているという。
なお、ゴールデンレコードの音声収録部分は「VOYAGER GOLDEN RECORD」というタイトルで発売され、配信もされている。
ボイジャーは今も孤独に宇宙空間を漂っているが、それが捕獲という形で宇宙人と遭遇し、さらにそのことが孤独な少年エリオとの出会いにつながる。やはり孤独は強い万有引力を持っていたということだ。
私たちに必要なのは政治家ではなく、詩人だと思う時がある。政治家は半径1メートルのことしか考えられないが、詩人は宇宙の果てに思いを馳せることができるからだ。
エリオは孤独ゆえに宇宙の果てを想像出来た。孤独とは否定するものではなく、なにかを始めるスタート地点ではなかろうか。
映画の序盤でトーキング・ヘッズの「once in a lifetime」が流れる。もうこれだけでこの映画を予感できる。
カーラジオから流れる音楽、主人公が部屋でかけるレコード、それらの音楽の良さでその映画の出来が予想出来るというのが私なりの映画経験だ。既成曲の選びかたにセンスの良し悪しが出るのだ。
音楽センスのない映画監督にまともなやつはいないとまで断言していい。
本作では既成曲は殆どない(2曲のみ?)ので、トーキング・ヘッズの採用は意図的だろう。制作陣の年齢からすると、トーキング・ヘッズの解散以後に成長した世代だと思うので、後追い世代だろうか。
ちなみにトーキング・ヘッズのドキュメンタリー映画「ストップ・メイキング・センス」(1984年作 2024年に4K版再公開 配信視聴可)は音楽映画の大傑作と言ってよい。必見なり。監督のジョナサン・デミが後に「羊たちの沈黙」「フィラデルフィア」のような大作名作を撮ることになるとは、初公開時に観た者としては予想もしなかった。
宇宙にあこがれる孤独な少年の物語
個性を問わないエリオの素晴らしさ
この映画では、個性をテーマに宇宙人の見た目や性格など、個性豊かなキャラクターが登場します。
主人公エリオは、その誰とでも先入観なくありのままを受け入れて接しているのですが、平然とそれをしている姿から、私自身の考えを省みる機会になりました。
いろんな要素があるのですが、個性を理解しよう、ありのままで良いんだよ、というメッセージより深いものを表現していると思います。
まだ明確には答えを出せませんが、不思議な映画です。
家族愛・親子愛。映画館で大号泣してしまった。
全145件中、81~100件目を表示