劇場公開日 2024年6月28日

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「長岡市民の思いに胸が熱く、花火師の魂と技に心揺さぶられる」長岡大花火 打ち上げ、開始でございます 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0長岡市民の思いに胸が熱く、花火師の魂と技に心揺さぶられる

2024年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

興奮

【作品内容】
本作は毎夏、新潟県長岡市で開催される“長岡大花火”のドキュメンタリー。
そう書くと、花火師やイベント関係者を追っていると思われるかも知れない(それも含まれる)が、明治初頭の北越戊辰戦争に始まり、空襲・震災等長岡の苦難の歴史と花火大会の繋がり、地元の人々の花火への思い、が描かれている。

【感想】
想像以上に感動してしまった。

実は本作は俺にとって記念的な作品だった。作品の中味ではなく、2011年に映画観賞の記録を残すようになってから、ちょうど劇場観賞2000本目の区切りだった。自分の中では以前から意識して来た数字だったので、2000本目に何を観るか(選択肢は僅かだが)ちょっと考えて本作を選んだ。 選んだ理由は予告編で「良いかも」直感したのと、単純に「祝砲としてちょうどいいか」。その程度だけど(笑)

でも正解だったと思った。
観て初めて知ったのだけど、長岡市民にとって忘れることのできない大きな出来事、太平洋戦争終戦間近に受けた大空襲は8月1日だったこと。この日が花火大会開催日に密接に関係しているのだが、8月1日はたまたま俺の誕生日だったので、単純な俺は「ああ、やっぱり本作は俺に縁のある作品だった」と思ったわけ。

作品の最初から2/3は長岡の歴史や長岡の人々を描き、終盤1/3が花火映像という構成。 当然クライマックスは花火映像なんだろうと思って観始めたが、最初の2/3も思いの外良かった。 行ったことはあるものの、縁薄く知る由も無い長岡の歴史を知ることが出来て良かったし、長岡の人の花火への思いは胸迫るものがあった。若い人達には深い思い入れは無いかも知れないが、それでもこの花火大会は彼らの誇りになっていることが分かった。花火師の心意気と言うのか、矜持と言えば良いのか分からないが、それにもグッと来た。

そしていよいよ「打ち上げ開始でございます」
終盤は2023年の大花火の映像がスクリーン一杯に広がる。

映画での宣伝でも「日本3大花火の1つ」と謳われていた。
「でも、どうせ地元の人が勝手に言ってんじゃないの?」
「そもそも3大花火って、あと2つは何?」(今調べたら「秋田県大仙市」「茨城土浦競技会」だそうです)
と話半分で聞いていた。

が、観たら「え、ホントに凄い!」
ウソでなく涙溢れるほど。
TVで観るよりは幾分マシだとは思うが映画で観ても限界が有ることは分かっている。 映画でもこれだけスゴイと思えるってことは・・・
俺も若い頃には東京周辺の有名花火大会へ結構足を運んだが、花火の規模は明らかにそれらを超えている。

日本3大花火はウソじゃないかも。
相対比較はともかく、この映画を観たら“長岡大花火”を生で見たくなります、絶対に!
かく言う俺も生きてる間に絶対一度は行こうと決意(笑)

泣き虫オヤジ