市子のレビュー・感想・評価
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主人公の悲劇性のまとわせ方に違和感
2023年の邦画最高作という高評価ばかりを目にして期待して観たのですが、登場人物に感情移入できず、というか、感情移入しかかっていたのが、だんだんと設定・描写の不合理性ばかり気になってしまい、次第に心が離れ、終盤にはすっかり冷めてしまいました。
特に、社会問題的な設定が、ただ主人公に悲劇性をまとわせるためだけのご都合主義的な使われ方をしているように見えてしまって、心底残念です。
にもかかわらず、何かの忖度が働いているとしか思えない高評価なので、これが今の邦画シーンを流れる主流的な感性を捉えた作品なんだろうと納得するしかありません。また、高評価ばかりの中に、私のように受け入れられない人間がいるというのは、ただのつまらない作品であるというわけでもないのだろうとも思います(価値ある作品は評価が両極端に分かれがち)。皆さんがこの作品を観て、それぞれに考えさせられるという経験が、無駄にはならないことを祈ります。
まるで古谷実の世界観
生々しい
役者さんの演技、台詞が生々しく、見終わって
心がズシンと重くなった。
市子の境遇を見ると、
どんな感想を書いても、アンタには分からんわな。
と言われそうな気がして、
私は何を思えば良いのでしょうか?
と言う感じです。
初めこそ、
幸せになるチャンスはいくらでもあったじゃん!
と思ってたけど、
市子の過去が明かされると
どんどん希望が無くなって行く感じがして
どうすれば正解だったのかが全く分からなくなりました。
台詞が凄くリアリティーがあって、
近くの団地のあそこに住んでるのかと思わせるくらい
生々しくて、
若葉竜也さんの市子を知りたい純粋な気持ちと
杉咲花さんの自分で生きられないけど自分らしく生きやうとする様は観た人全ての心を揺さぶると思います。
全てが分かって、婚姻届の意味を知った時の
幸せなはずの絶望感は忘れる事がないと思います。
介護の事とか、それは違うだろ!と思うのだけど、
それを体験してないのに偉そうには言えない。
市子の力強い目からはお前には分からないだろうけど、お前はしっかり生きろと言われてるような気もした。
主演が「52ヘルツのクジラたち」の 杉咲花 と言うことで観てみる・...
限界やったんよ。もう、いろんな事が…。
苦しくて重いテーマ
私でありたいという願い
監督、舞台の人か。そうか。
もう元子役とは呼べません
時間だけが過ぎてゆく絶望感
違う形で、誰か助けてあげれれば
まず冒頭のテレビからのニュースで、引き込まれてしまいました。
「東大阪市の生駒山付近で白骨死体が見つかった」
そして河内警察署の刑事が来てと。。。
実は私はその辺りは、ちょっと土地勘がありまして(笑)
刑事の名刺の警察署の住所も本当だったので、適当な住所じゃないんだーって思ってしまいました。
けれど撮影したのは、八尾市だったんですよね(笑)
まぁーそれはおいておいて😊
恋人の長谷川が市子を探していくのだけど、市子と関わった人をオムニバスの様な形式で描いていってます。
年代がころころと変わるので、注意が必要ですね。
ぼっーとしてると、過去か現在がわからなくなってしまうかもです(笑)
ネタバレになってしまうので、なぜ市子が失踪してしまったのかは、言えないのですが、
同じ様な理由で苦しんでいるた人は、少なからずいたのではないでしょうか?
現在は、法律も変更になってるので、市子も今産まれてたら救われた事でしょう。
それにしても杉咲花は、やっぱり存在感がある演技をしますよね💕
10年前にテレビで「夜行観覧車」というドラマで、少女役を演じてました。
家庭内暴力を起こしていく、凄まじい豹変ぶりが、「この子って凄い。。。」と凍りついてしまった事を覚えてます。
この時は「動」でしたが、今回は「静」の演技で、釘付けになってしまいます。
妹と家で2人っきりのシーン。
言葉にはしないのに、気持ちを見てる側にも伝えるって、本当に凄いです。
ラストは、はっきりとは描いてないのだけど、
テレビから流れるニュース映像と、歌いながら歩く人(たぶん市子)から、「そういう事だよね」と想像できます。
市子の肩を持ちたいという気持ちと、人としては許せないという気持ちとが交差する映画でした。
市子が子供の頃に、誰か助けてくれる人がいれば、もっと違う生き方ができたかもしれないと思うと残念です。
もし私が市子の立場なら、どうしたのだろう?
ちょっと考えてしまいました。
不気味
幸せは永遠に続かない
楽しい映画ではないが俳優さん達全員がとにかく素晴らしい作品でした。
過去を偽って生きてきた主人公は、偽りたくて偽ってきたわけではないだけに、本当の自分(名前)として生きていきたい気持ちはあるのだろう。ただ結局後半に別の戸籍を手に入れてそうな気配があり、おや・・やはり「悪魔」なのか?
人生の中でその瞬間の友情や愛情は嘘ではないのだろうけれど、それは長く続かないと思っているのか、最期には自分から去り、その幸せを諦めてしまう事を続けている。それは愛した人への配慮なのか、自分の保身なのかは視聴者の想像次第。
母親もあの場面で鼻歌を歌っていたが、「楽しい」からではなく、現実を見ない為だろうか。冒頭に主人公の最期の鼻歌シーンが差し込まれていることでストーリーを観てない状態だと鼻歌は当然、気分が良い時だと感じるが、ストーリーを知ったうえでだと最期の鼻歌はとても悲しい。
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