市子のレビュー・感想・評価
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自分が自分であることを決めるのは誰なのか
自分が自分であることを決めるのは自分だと思っていた。
ただこの作品を観ると、そうではないことを深く考えさせられる。
静かだが強い意志を感じる映像、そして役者陣の演技によって、自分の心の深くて、自分ではどうにも取り出せない部分に美しく辛いものがつっかえるような感覚を覚える作品。
自分が自分であることについて考えることになると思う。
映画が終わっても終わらない映画に久しぶりに出会えたを
邦画の底力をみせてくれる。
こんな作風こそ邦画の真骨頂。
潔く創る小品は誇らしい。
唯一残念なのは前半の子役同士の芝居。作品を潰しかねないほどに稚拙だ。
それを帳消しに出来た俳優陣と撮影音響スタッフの緻密さを讃えたい。
あの「湯が沸くほどの熱い愛」を傑作に導いたのは間違いなくこの 杉咲花。 今作も見事だ。
無理ないか~?
後からじっくり市子を考える
いつも行くシネコンに大きなPOPがあった。『市子』。あまり見る気にならないタイトル。「プロポーズの翌日に失踪。」想像出来るいくつかの理由。壮絶な過去か?ハンカチ必須作品か?やっぱり見る気にならない。しかし、杉咲花。こちらは見ない理由が無い。気持ちが変わらないうちに、初日に行く。
以下ネタバレ有り
プロポーズの翌日、テレビで白骨遺体の報道。関係が無い筈がない。恋人は捜索を開始するが、映画は過去にさかのぼる。そして時代を行ったり来たりして市子の半生が語られる。
DV元夫から逃れる為に無戸籍を選択してしまう。無戸籍が故に就学、保険が無い。2023年ならこの様な問題はいくらかは解消されている。(300日問題は2024年から) しかし、映画の当時はかなり厳しい時代だった。
市子は妹の呼吸器を外す。母と共に死体遺棄。その後も暴力男を同級生と死体遺棄。ケーキ屋になることを夢見る日も。そしてラストは謎の若い男女の転落事故の報道。
市子に幸せな時間はあったのだろうか?一番幸せだったのは、プロポーズがあった 0.1秒ぐらいか?プロポーズは無くとも怯え続ける人生になったのか?
この映画はハンカチは必要ない。心を揺さぶられる事もない。しかし、現在の実社会の問題を含め、「市子」の人生を考えたくなる作品だと思う。そしてジワジワと後になって心を揺さぶられてくる事になると思う。
時代背景が分かりにくいと思ったのなら、パンフを買っても良い。「市子」年表が分かりやすい。でも公開、小規模すぎ。
杉咲花さん最高です
市子という女
杉咲花さんが素晴らしい💕
市子
見事な展開!
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