劇場公開日 2023年12月8日

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市子のレビュー・感想・評価

全258件中、1~20件目を表示

4.5人生で一番幸せな味は…。

2024年3月13日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

観たかったけれど、近くの映画館でやっていなかったので見逃してしまった作品が、Amazonプライムに登場していたので、さっそく鑑賞。劇団チーズtheaterの旗揚げ公演作品、舞台「川辺市子のために」を映画化したという変わり種の映画作品。

2度見返しての感想を書きます。
この映画を見終わって、真っ先に思い出したのが、渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」という本。
『置かれたところこそが、今のあなたの居場所なのです。咲けない時は、根を下へ下へと降ろしましょう。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。現実が変わらないなら、悩みに対する心の持ちようを変えてみる。いい出会いにするためには、自分が苦労をして出会いを育てなければならない。
心にポッカリ開いた穴からこれまで見えなかったものが見えてくる。希望には叶わないものもあるが、大切なのは希望を持ち続けること。「ていねいに生きる」とは、自分に与えられた試練を感謝すること。』だとこの本は教えてくれます。

プロポーズをされても、戸籍がないから書く名前がなくて心から喜べない人を実際に私は知らない。けれど、世の中にはそんな不遇な境遇に苦しんでいる人ももちろんいるのだとは思う。この映画が伝えたいのは、そういう不遇な境遇の人たちのどうにもならない生き方だけなのだろうか?
市子の母の「幸せな時もあったんよ」という言葉が耳に残る。終始不遇な境遇の中にあっても、市子にも幸せな瞬間はいくつかあった。友達の家でケーキをお腹いっぱい食べたあの日。将来一緒にケーキ屋さんになろうといってくれた友だちがいたこと。そしてその夢を実現しようとした日々があったこと。そして一番の幸せは、やはり彼氏となる長谷川との出会いではないだろうか。一緒に暮らし始めた時より、浴衣をプレゼントされた時より、プロポーズされた時より、一番の幸せだった瞬間は、彼と一緒に焼きそばを食べたあの瞬間ではなかったかと思う。永遠に続かないことを知っているからこそ、始まる瞬間がマックスである市子の幸せ。あとはいつか失うことを恐れながら暮らす日々であるから。

願わくば、ラスト歩き出した市子のその先に彼との再会があり、彼女が逃げることをやめて、己の不遇をまっすぐ受け入れた時、その痛みの先には、きっと彼とのささやかな幸せが待っていると信じたい。

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ななやお

3.5私を「私」と証明する方法は

2023年12月31日
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鑑賞方法:映画館

私はいかにして「私」となれるのか、と問われているような鑑賞体験だった。付き合っている男性から結婚を切り出され、結婚届けの書類を差し出されるカットがある。その書類には当然、名前を記入する欄がある。そのカットが写った瞬間は何も気にならないが、主人公の女性が実は偽名であり、戸籍のない存在であることがわかってくると、あのカットの重みが後半、変わってくる。公的な書類の名前記入欄に書ける名前がないということの苦しさが後半、どんどん立ち上ってくる。
自分という存在はいかに保証されるのか。社会のシステムとしての戸籍になければ存在しないことになるのか。しかし、戸籍こそが自分だなんと言う人はいないはずだ。もっと何か、実存の深い部分にある何かが「自分」じゃないのか。あるいは、関係する他者との距離や差異が「自分」を規定するのだろうか。私はいかにして「私」であることを証明できるのか。観客自身も存在を揺さぶられる作品だ。

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杉本穂高

4.0私が私として生きるために

2025年3月16日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

夏の道を鼻歌を歌いながら気だるそうに歩く若い女。
そのシーンで始まり、そのシーンで終わる。
2度目にみたシーンから受ける印象は、1度目にみたシーンから受けるそれとは全く別物になっている・・・。

この作品のテーマは何なのだろう。
戸籍制度の穴に落ちて「私」を「私」として証明できなくなった女性の悲しい物語なのか。貧困やヤングケアラー、一度落ちた者を救済する制度の弱い社会の問題なのか。愛なのか。
それは観る人によって解釈がちがうものだから、正解はない。
ただ、この作品を観て感じたのは、静かな佇まいの中にも、心の奥底に確固としてある「私として生きたい」という主人公の強い意思だ。彼女の「強さ」は子供の頃の場面から感じられた。

その意思を、強い言葉や動きで表現しない演出。杉咲花という俳優の演技。
感情を表に出さなくても、表情の変化に乏しくても、内から滲み出てくる何か。
季節はほとんんど夏だったように思う。気だるい暑さの中で滲み出てくる汗が何度もアップで映る。この汗には、主人公市子の悲しみや怒りといった感情が全部溶け込んでいるように思えた。

長谷川(若葉竜也)の行動で徐々に明らかになっていく市子の正体。長谷川の視点に寄り添ってみていけば、市子は悲しい、かわいそうな女という印象になるかもしれない。
しかし、どうだろう。
彼女がとった「私」を取り戻すための行動は、(それがほとんど発作的で衝動的な行為であったとしても)周りの人間の人生を確実に狂わせていっているのだ。悲劇である。
そう考えると、市子はとても恐ろしい女に思えてくる。底知れぬ怖さを持った女だ。

ほとんんど「素」の無表情に近い顔と演技で主人公市子を演じる杉咲花からは、いわゆる俳優の「オーラ」とは違う、形容しがたい「何か」がじわじわと迫ってくるものを感じた。
ああ、そういえば、顔面アップのポスタービジュアルからは、こちらに向かって「何か」を訴える力を強烈に感じたなあ。

戯曲の映画化と知って、なるほどと思った。悲しみ、哀れみ、絶望、悪、善、愛。一人の女の半生を通じて見せる。他人語りで見せる。最初と最後は同じシーンで。彼女の秘密を知った観客が、同じシーンを最後に見て何を思うか。
それを問いかける。問いかけられる。残った余韻の中で考えさせられる。
そういう映画なのかもしれない。

杉咲花に底知れぬ何かを感じた。

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TS

3.5杉咲花さんの実力が存分に

2025年3月16日
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無戸籍の市子の壮絶人生を描く
この重い背景の市子を演じる彼女の凄さに唸る

杉咲花さん以外オール関西人で固めたキャスティング
その中で違和感なく完璧に話せた関西弁のセリフ
耳が相当いいのか才能という他ならない

この問題は全国各地に実在するんだろう
生きづらいと思う

全体的に佳作だがちょっとなというところが散見
女性登場人物の全員が一人称「ウチ」と言ってるが、最近の関西弁はここまで濃くない
徳島へ大阪から行くのに必然性がない限りフェリーは使わない。遠くへ探しに来たという見せ方にしてもそれは違う

キャスティング完全勝利の作品でした

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零式五二型

3.0「市子、ありがとな」

2025年3月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

 長谷川は三年同棲している市子にプロポーズするが、翌日彼女は失踪してしまう。途方に暮れる彼のところに、市子を探している後藤という刑事がやってくる。長谷川は、彼女の友人、勤め先、高校の同級生を訪ね、壮絶な過去と刑事が探している理由を知る。
 最近観た「ある男」「アンダーカレント」を思い出しました。無戸籍なのがばれるから逃亡したかと思ったら、さらに別の理由があったとは。一つだけではない大きな過ちがあるとはいえ、彼女に慎ましい幸せを、と思いました。しかし、二通り考えられる結末は、より悪い方なのでは。

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sironabe

5.0市子

2025年3月14日
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市子は確かに存在するのに無戸籍。苦しい。小さなことに喜びを感じる市子は苦しい経験をしてきたのだと思った。色々なことが交差し行き着く先についている。終始目が離せない。

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のん

2.5300日ルール映画NO1

2025年1月20日
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この映画のおかげで日本で1番狂ってる法律を知れた

300日ルールと
300日ルールの改正を阻む政治家

こういった現代社会の問題を切り取った作品は、思い浮かべる友達がいるかどうかで鑑賞の熱量変わるよね

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真平

3.0杉咲花によく合う作品

2024年12月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

2023年公開。

【監督】:戸田彬弘
【脚本】:上村奈帆、戸田彬弘
【原作】:戸田彬弘(戯曲「川辺市子のために」)

主な配役
【失踪した川辺市子】:杉咲花
【市子の恋人・長谷川義則】:若葉竜也
【市子を慕う北秀和】:森永悠希
【母なつみの愛人・小泉雅雄】:渡辺大知
【刑事・後藤修治】:宇野祥平
【市子の母・川辺なつみ】:中村ゆり

杉咲花は本作で、日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞した。

1.良くできた脚本
時系列を前後させながら、観る側を飽きさせない構成になっている。
市子と月子、登場人物すべてに「仕掛け」があり、
面白い。

2.キャスティングが素晴らしい
悪く言えば、オーバーになりがちな杉咲花の演技だが、
本作では、市子のキャラクター設定と杉咲花の相性がよく、可愛さと怖さの同居した複雑な役柄を見事に演じた。
若葉竜也(市子を探す恋人)と中村ゆり(市子の母)の邂逅シーンも素晴らしかった。

3.ラストの解釈
どうだろう。
普通に考えれば、市子は別人になって生きていくのか。
森永悠希(市子を慕う高校の同級生)は、
自ら犠牲になったのか、どうなのか。

4.まとめ
◆無戸籍児と難病の子供を抱えた貧困家庭
まさに、社会の暗部をてんこ盛りにしたような川辺一家。
ラスト、エンドロールが流れる中、
ささやかや団欒を楽しむ川辺家の音声が流れる。

貧しい家は必ずある。
私も、そういう家で育った。

本作は、途中までは単なるエンターテイメントとして楽しめた。
ラストに近づくにつれ、
製作者の意図がよく分からなくなった。
一本の作品として、
「良い作品」だと思うが、
他の人に薦めたり、
「もう一度見たい作品」かといえば、
違う気がする。よって、☆は3.0

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Haihai

2.0話はおもしろいのに

2024年12月22日
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作りヘター。年月日とか名前とかチャプターの最初にわざわざ入れんの、現代日本映画ってこの時制が分かりづらいことを極度に恐れるよね。この程度の行き来が分からなくなるくらいの人は、事細かに説明されても面白さを理解できないと思うよ。そのそもそも顧客になり得ないお脳の足りない人たちのために結局ネタバレしちゃって、真っ当に映画見れる人たちの楽しみ奪っちゃってんだもん。後から頭の中でカチャカチャやって、あー!そうなのー!ってなるのが楽しいのにさ。後半も極度にテンポが悪くなって、まあご丁寧な説明なさって。万引き家族を思い出しましたよ、この後半のテンポの悪さとすべてを誰かの口からきちんと説明しないといられない謎の日本映画病。疫病ですね。ワクチンがあれば良いのだけど。

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三毛猫泣太郎

3.5結局

2024年12月17日
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何回か見たけと市子に騙される男が悪いんじゃないかって考えになってきた
人たらしすぎる

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凸子

4.5市子

2024年11月9日
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長谷川君というそれだけ大切な存在に出会えたのなら、罪を償って戸籍を取得して生きるべきだが、なぜ市子が失踪したかは、普通に生きてる私には分からない。

最初はグーいんじゃんほいって東大阪らへんの方言だったのか。昔友達がじゃんけんするときに言っていたのを思い出した。

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ヤマダ

4.5杉咲花ってやっぱ凄いな

2024年10月10日
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 戸籍を持たない子供。実際にある問題のようだが酷い話だよな。確かに生まれた時にどうにもならない理由があるのかもしれないが、その子にとったら一生の問題。そのままにしていいわけない。この母親は障害を持った娘もいて、いろいろ苦労も多くて大変だっただろうが、だからと言って許されることではない。
 一緒に暮らしている彼からプロポーズされて嬉しくても、戸籍がないから婚姻届出せないし、打ち明けるにも、月子の事を話せないし、辛いけど姿を消すしかないよな、可哀想。
 北くんはあの女性と一緒に海に落ちる計画だったのか?あの場でそうなったのか?どちらにしても高校生の時から市子に捧げた人生だったのか、彼も気の毒。
 新たな人生を歩む市子もみてみたい。

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アンディぴっと

5.0悲しいドラマ

2024年9月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

興奮

市子は最後に素敵な彼に出会えて良かった。幸せだったよね?
ただ、なんで自殺してしまったのか?理解できなかった。
車に乗っていた彼女は誰なんだろ。

これは映画館で観るべきだった。
何でみなかったんだろ。
不思議。

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ノブ様

3.5杉咲花の存在感がすごい。 関西弁も自然に感じる。 長谷川からプロポ...

2024年9月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

杉咲花の存在感がすごい。
関西弁も自然に感じる。
長谷川からプロポーズされて心から嬉しそうだったのに、翌日失踪したのは正体がばれることを恐れたからか。
あと、終盤に車の中から男女2人の遺体が発見された事件が謎。
男性は同級生の北であろう。
そして、もう一人は自殺志願の女性だと思われ、市子は彼女に成りすます計画だったと思う。
ただ、北は自殺しそうには見えなかったので、市子によって殺害されたのか?
考えると恐ろしい。

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省二

3.5ひとつだけ疑問

2024年9月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

皆さん、杉咲花さんを褒めると思います。確かに良かったと思います。が、若葉くんもとっても良かったと思います。前半(時系列での)の嬉しそうな顔、後半の厳しい顔、これまで今泉作品でしか記憶ないですが、もっと活躍を期待してます。

伏線もバッチリですし、重たい話にズドーンとしました。監督の作品は「名前」を観たことありました。

わたしの意見としては、杉咲さんは自首して、戸籍の件もしっかり説明して、懲役を終えて、若葉くんと結婚するべきです。彼は受け入れてくれます。

ひとつだけ疑問なのは、面白い展開なのに、映画としてとても映画長く感じました。何故ですかね?
テンポが悪い?、内容が盛りだくさんすぎる?ラストが最初にあるから? よくわかりませんが、ともかく長く感じました。

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ウルスアベイユ

4.0見逃し厳禁、杉咲花が誘う人間関係の痛みと危うさ

2024年8月25日
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鑑賞方法:映画館

見逃し厳禁の良作。人間模様と距離感を描きながら忠実に浮かばせる戸田監督の手腕が光る。

生きていること、生きていたこと、生きていくこと…それらがいかに複雑で壮絶か。
進む度に訪れる衝撃を静かに受け止める。

余白を埋めるのは、在る問題か、魂か。そんなことを考える。

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たいよーさん。

5.0自分にとって大切なこと

2024年8月13日
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鑑賞方法:VOD

市子の複雑な生い立ちから見える一貫性に、世間がどうであれ、自分にとって大切なことを守る強さを感じた。

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なむはぜ

4.0婚姻届

2024年7月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

二度目の婚姻届の場面で一気に号泣。
社会問題を感情で知ることができた作品。

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映さん

3.5哀しい

2024年7月22日
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精一杯生きているのに
DVや無戸籍などに
ひとたびはまると
幸せに生きるのが
こんなに
難しいことなのだろうかと
胸がしめつけられました。

「にじ」はもともと大好きな曲だけれど
市子の歌う「にじ」を聞いていると
こんなに
哀しい歌だったかなと
思いました。
哀しすぎる過去は
忘れ去って
明日だけを見て
何とか
生きようとしているように
思えました。

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アツコ

3.0過去の影と未来の光 - 『市子』が問いかける人生の真実

2024年7月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

「市子」は、観る者の心に深く刻まれる印象的な作品です。
杉咲花演じる川辺市子の姿を通して、人生の複雑さと、過去から逃れようとする人間の葛藤が鮮やかに描かれています。

物語は、市子が恋人・長谷川義則(若葉竜也)からのプロポーズを受けた翌日、突如姿を消すところから始まります。
この展開は観客を一気に物語の中へ引き込み、市子の謎めいた過去への興味を掻き立てます。
長谷川の必死の捜索を通じて、市子の複雑な人生が徐々に明らかになっていきます。
彼女が違う名前を使っていたという事実は、彼女の人生が決して平坦ではなかったことを示唆し、観る者の心に不安と好奇心を同時に植え付けます。

杉咲花の演技は圧巻です。
過酷な境遇に翻弄されながらも、前を向いて生きようとする市子の姿を、繊細かつ力強く演じきっています。

彼女の表情や仕草の一つ一つが、市子の内面の葛藤を雄弁に物語ります。

若葉竜也演じる長谷川も、恋人の突然の失踪に戸惑いながらも、真実を追い求める姿が印象的です。
彼の演技を通して、愛する人の過去を受け入れることの難しさと大切さが伝わってきます。

この映画は、単なるミステリーを超えて、人間の成長と再生の物語として深みを持っています。
市子の過去を紐解いていく過程で、私たちは環境が人間の形成にいかに大きな影響を与えるかを考えさせられます。
同時に、この作品は負の連鎖を断ち切ることの可能性と重要性を示唆しています。

市子の生き方を通して、どんな環境に置かれても前を向いて生きることの大切さが伝わってきます。
しかし、その一方で、子供たちを正しい方向に導くべき大人の責任の重さも問いかけています。
誤った方向に進んでしまった大人たちが、子供たちにどのような影響を与えるのか、私たちに深い省察を促します。
「市子」は、観る者に多くの問いを投げかける作品です。
人生の複雑さ、過去との向き合い方、そして未来への希望。
これらのテーマを通じて、私たちに自身の人生と社会の在り方を考えさせてくれます。

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ひろかん