「果たして彼女は救われたいのか。杉咲花さんのお芝居の凄み。」市子 あおねるさんの映画レビュー(感想・評価)
果たして彼女は救われたいのか。杉咲花さんのお芝居の凄み。
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この作品は、戸籍がないことで様々な事に縛られながらもこの世を渡り歩かなければならない女性のお話です。そして結果的に彼女と関わった男性達は次々に市子という人間に翻弄されていきます。
辛い境遇にある彼女ですが、見方によってはサイコパスな作品とも言えるでしょう。
市子は男性達の人生を狂わせ、自分が不利な状況下に置かれると何事もなかったかのように去ってしまうのだから。
ただこの作品において市子という女性が、幼少期から長く続く辛い現状から救われたいという風には見えませんでした。
手を差し伸べてくれる男性達はたくさんいたけれど、決して誰かの手を取ることはなかったように思います。
ふらりと生きていけるというような彼女の気持ちが透けて見えるような感じがしました。
幸せって何なんでしょうね、って考えさせられる作品でした。
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