伯爵のレビュー・感想・評価
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なぜか観続けられるB級っぷり。
ピノチェトは250年前から生存しているドラキュラだった、ってい設定で勝ち。
悪魔祓いをするはずの聖職者を噛んでしまうというタブー。そして最後に出てくる意外な真打がこれまたハァ?って感じw
やりたい放題のダーク&アイロニーに、ニンマリ。
ルチ将軍
♪アクタアクタ〜の音楽にのって、
知能指数1300のルチ将軍が登場する・・・リアルタイムで観ていた人は多いはず。
それ繋がりで、
独裁者ピノチェト関連の新聞記事を追いかけて人も少なからずいたであろう。
今回は吸血鬼、、、という設定。
また、いじられてるー、
空飛んでるー、
チリも、
大統領も関係ないー、
ないこともないかー、
ユニークな風刺ー、
コメディともホラーとも違う。
悪魔の仕業だけあって、
高度な技術をお持ちである。
水面を滑走するボートの上の修道女のかっこよさ、
神代辰巳のようだった。
奇妙で美しい絵本のよう
感想を言葉で表現するのがなんとも難しい、かなり風変わりな作品。
不死身の吸血鬼が生きることに疲れ死を望むことから始まる彼と家族の物語が、モノクロで強調される美しさやグロテスクさ、個性的な楽曲、ある人による淡々とした語りと共に描かれます。
不思議で残酷で美しい世界観が独特で癖になる。かなりぶっ飛んでますが、私は好きです。
モノクロの美しさ
独裁者ピノチェトが吸血鬼だったという話。
まずは全編モノクロのこの映像。
モノクロでありながらこの美しさ。
アカデミー撮影賞にノミネートされたのもうなずける。
ストーリーとしては吸血鬼の悲哀を感じさせてくれ
その家族や周りのものの悲哀もおもしろい。
ちょっとグロいシーンもあるけれど
空飛ぶ吸血鬼は心地よさげ。
ピノチェトは吸血鬼だったという設定の「伯爵」を観る。しぶとく生き永...
ピノチェトは吸血鬼だったという設定の「伯爵」を観る。しぶとく生き永らえようとする醜悪な独裁者とその一族に加えてまさかの黒幕登場に「お前が黒幕かよ!」とツッコむ。結構グロい描写が多いんだけど、映像はひたすら美しくてウットリしてしまうので、ちょっと危険な映画です。
ある吸血鬼の数奇な一生‼️
この作品は、吸血鬼映画の新たなる傑作‼️実在のチリの大統領であるアウグスト・ピノチェトが実は吸血鬼だったという、とんでもない発想‼️そして "鉄の女" と呼ばれたマーガレット・サッチャーが実はアウグストの母親で、同じく吸血鬼だったという、これまたとんでもない発想‼️許可は取ってあるんでしょう、多分‼️アウグストに関してはかなりの暴君で、国民を犠牲にしてきたことが、吸血鬼が人の生き血を吸って生き続けることにかけた皮肉というか、ブラックユーモアが効いています‼️映画は何度も自らの死を偽装し、死んだことにして250年生きてきたアウグストが、生きることに疲れ、死にたいと願う‼️妻と子供たちは彼の遺産が欲しい‼️そして吸血鬼退治を願う教会は、カルメンという女性をエクソシストとして、表向きは会計士として送り込む‼️吸血鬼も子供を持つことが出来、妻が人間だから子供たちももちろん人間で、愛情よりも財産が大事という、ある意味で吸血鬼よりも恐ろしい‼️太陽の光も大丈夫みたいでだいぶ吸血鬼も変わりましたよね‼️そしてこの映画をただのホラー映画ではなく、映画として格調高くしているのがモノクロ映像の活用‼️首が切断されたり、顔が潰されたり、あげくは心臓をミキサーにかけて、グラスに注いで飲むといったグロいシーンも、そんなに残虐に感じない‼️そして大自然の絶景や高層ビルが立ち並ぶ大都会を、マントをひるがえし、吸血鬼たちが翔んでいくシーンの美しさはホントに神々しい‼️モノクロ映像も含め、まるでヴェンダース監督の「ベルリン・天使の詩」みたいに美しかったです‼️「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」や「スペンサー ダイアナの決意」など、伝記映画を得意とするパブロ・ラライン監督がワンランク上の作劇で魅せる傑作です‼️
庭にはギロチン、家にはジューサー
映像がモノクロ(でなければドヒャー映画になってしまう)で品良く美しい。カメラの位置も凝っている。選曲の素晴らしさといったらない。伯爵が空を飛ぶシーンはどこを切り取っても部屋に飾りたくなる絵画のようだ。
名誉欲たっぷりの人間臭い吸血鬼=伯爵は、250年生きてきたからもういい加減死にたい、でもなかなか死なせてくれない人間家族。愛ゆえでなく、お・か・ね。人間の方が余程、吸血鬼。伯爵と家族と執事の会話は何だか笑えてしまうし、財産状況調査の会計士として邸宅にやってきた若いフランス人修道女の台詞と行動はシュールで可愛い。
夢のように素敵で皮肉な歴史映画でもある。想像を超える起承転結に痺れ、カルメンとマーガレットに心奪われる。吸血鬼映画の最高峰!
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