DOGMAN ドッグマンのレビュー・感想・評価
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「DOGMAN ドッグマン」リュック・ベッソンを映画館で観ることは...
「DOGMAN ドッグマン」リュック・ベッソンを映画館で観ることはもうないかなと思ってたんだけど、これは良かったな。ドラッグクィーンや障がい者の描き方に薄っぺらさはあるけど、神が救わない弱者、虐げられた人たちの痛みを描いた秀作でした。
犬は神のメタファーというより、他者の痛みを感じることができるものが神であるということかもしれないですね。あと、レオン再びみたいな声もあるけど、バイオレンスはそれほどないです。エリック・セラの音楽はもろレオンですけどね。
ハッピーエンド?
辛い幼少期を過ごした主人公、留置所で自分の過去を精神科医に話しながら人生を振り返っていくスタイルの映画です。
父親の虐待が酷すぎて、見てる側も辛いです。お母さん!何とかしてあげられなかった?人里離れた山中に住んでる家族だと思ってたら、そうじゃないことを意外な場面で知ります。
まさに主人公はドッグマン!犬たちとささやかな楽しみを糧に穏やかに暮らしてほしかったな。
せめてラストはハッピーエンドだったと思いたい。じゃなきゃ辛すぎる。
見逃さなくて良かった…
ほぼノーマークでしたが、
リュック・ベッソン監督作品であること、音楽はエリック・セラであることを
あるきっかけで知り、
(映画「グラン・ブルー」や「レオン」でのタッグが有名です)
それはマストじゃない!?ということで観に行きました。
これ、見逃さなくて良かったです…
ホントに。
公開されて2週間なのに
上映館も上映回もぐっと減らされて風前の灯火😭
こんないい作品が
ほとんど知られずに消えていくのは何とも惜しく思います。
主演の俳優さんの演技はもちろんなのですが、
犬たちの演技?が素晴らしい。
犬って本当に人を裏切らないんです…(人は人を裏切りますけど。)
その忠誠心のなせる技なのかもしれません。助演賞をあげたいです。
幼いときに父親の虐待を受け、
車椅子の生活になってしまった主人公。
それでも何とか希望を見出そうとするのですが、世の中は冷たく、心を許せるのは犬たちだけ…。
そんな中で、自分と犬たちの糧を得るために次第に犯罪に手を染めていく。
唯一見つけた職場は、
ショーパブで女装をしての
週に一度のパフォーマンス。
エディット・ピアフや
リリー・マルレーンを歌うシーンは、思わず心が震え、涙なしには観れませんでした。
まさかリュック・ベッソン監督を通して
エディット・ピアフを知るとは…
劇中で歌ったのはピアフの「水に流して」。
〝良いことも悪いこともあったけれど、私は後悔してない…〟
それはまさに主人公ダグラスの生き方そのものだったのでしょう。
今、ピアフを聴きながらこれを書いてます。
犯罪はもちろん許されないことですが、
社会のひずみによって生まれた底辺の人たちによる犯罪は、
社会全体の責任でもあると言えるのではないか…
そんなことを考えました。
その罪を贖ったラストシーンの描き方に
長い低迷期だった監督の復活も感じました。いい映画です。
犬とドラァグクィーンの受難オペラ
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの女装した顔と犬を重ねたアートワークだけ見て鑑賞。
もっとグロいめのバッドテイストな作品かと思ったら、そこまで酷くはなかった。
むしろ、犬の檻を抜け出して施設に入所した少年ダグラスが、恩師ともいうべきサルマとシェークスピア劇に興じたり、ゲイキャバレーでドラァグクィーンとしてデビューした彼が、エディット・ピアフやマレーネ・ディートリッヒ、マリリン・モンローに扮して、リップシンクの芸を魅せるシーンが長かったりで、要は、ある種の(ミュージカルより相応しい)オペラとして楽しめば良さそうだ。
もちろん、ダグラスは、神の名の下に少年時代に虐待され、最後に十字架の影に倒れて息を引き取るのだから、キリストの受難のイメージを重ねている訳だけれど。
まぁ、考察し出せば、いろいろありそうだけど、まずは本作で使われた懐メロの数々を復習することから、作品の反芻を始めるのが良策かと思う。
【参考】※各自URLは検索してください。
『DOGMAN ドッグマン』の挿入曲とサントラ
2023.12.22
※以上、Filmarks投稿を一部修正の上、投稿
監督、もう少しカタルシスを
お約束のファーストカット、監督戻ってきてくれたんですね。
ジェットリーのダニーザドックが犬のように育った主人公の話だったのに対して、今回は本当に犬たちが出てくる話
スリービルボードで存在を知ったケイレブさん、どんなちょい役でも凄い存在感の俳優さん。
デビューは大好きなノーカントリーだったとはビックリ
何処か狂気を孕んだ雰囲気は本作でも健在、でも留置場で話すダグラスの優しい表情は新たな面を観れた。
残念なのはカタルシスが足りないところで減点1
最初に出てくるギャングの親分、結局ラスボスなんかーい。もっと姑息で変態で狂ってるやつがラスボスじゃないと物足りない。
レオンのオールドマン然りキスオブドラゴンのチェッキーカリョ然り
でも、エリックセラの音楽、良かった。
犬たちのイエスキリスト
主人公ダグラスは「規格外のダークヒーロー」であるが、犬たちのイエスキリストが誕生する物語ではないか。病的なほど理不尽に暴力的な父親の犬への扱いに反発したことから、犬小屋に閉じ込められて悲惨な幼少期を送り、それが原因で車椅子生活を余儀なくされる。あまりに過酷な境遇に置かれた状況を描けば、リアリティさからの乖離を感じるかもしれないが、DVや虐待されている当事者にとっては、大げさとはいえないのかもしれない。自らの半生を語り続けるうちにダグラス演じるケイレブ・ランドリー・ジョーンズの迫真の演技によってドッグマンの世界に自然と引き込まれていった。時には人生の伴侶であり熱烈な信者である犬たちを犯罪に利用するが、弱き者の御用聞きとなって、さらにこの世の不幸を背負うことになる。最後の十字架の影に自らの身体を授ける印象に残るシーンでは涙がこみ上げてくる。だが、これで終わりではない気がするのは自分だけか?キリストの復活を予感させる一幕でもあったように思う。
傑作過ぎる(*゚∀゚)
エンディングのサティーンが歌う"Autumn Star"も映画の内容にぴったりなソングですが、監督のリュック・ベッソンが映画を製作するにあたり、先ず実際にあった監禁事件や、殺人事件が起きた背景等を緻密に調べ上げてからストーリー構築を行った背景から、ダグラスの壮絶な半生がフィクションであるがどこか本当にあったかのような錯覚すら覚えてしまいます。
ダグラスは、闘犬用に育てられた犬の凶暴性を強めるためにわざと餌を与えないことに同情し隠れて餌やりをしていたところが兄にバレて厳格で暴力を振るうことも惜しまない父親により犬小屋に罰として監禁されてしまいます。
ダグラスの母は身籠った身体でありながら、過酷な環境には耐えられずダグラスをおいて逃げてしまうのだが、それが後々のダグラスの心に深く決して癒えぬ傷が生じてしまいます。
犬小屋でダグラスが父親に銃口を向けられ切断した指をパトカーに見せるようにと理解した犬が警察を動かし家に突入したことでダグラスは保護されるわけだが、自由を手に入れたと同時にダグラスは下半身不随に、車椅子生活になります。
ここまでがダグラスの幼少期ですが、愛を知らずして人間を心底信用することが出来なくなったダグラスには、一方的な思い込みで恋い焦がれ失恋に明け暮れても、傷心のダグラスの傍らには犬たちがいました。
それが、ますます犬たちとの絆をより強固にしていくきっかけになるのですが、同時にダグラスのブリーダーとして行きていくには社会性も無ければ理解者がいないために、結果悪の道に墜ちていくのは予想出来る展開だったと同時に、ラストの教会の前で倒れるシーンは最期は大好きな犬たちに囲まれながら昇天していきます。
ダグラスの人間として駄目な部分もギャングを相手に怯まず立ち向かう強い一面も、犬たちはダグラスを心底信用し、犯罪の片棒をかつがされても忠誠を誓い、教会にもかけつける姿は偉すぎるとしか言いようがありません。
哀しくも優しい。でも絶望を感じる。
一番恐ろしいのは人間。それをまざまざと見せつけてくるけれど、その中にも救いがある。
でもその救いはやはり人間ではない。
これまでの人間社会は何も変わっていない。
人間の愚かさはこの先も変わらないのだと絶望感が押し寄せるが、この映画で少しでも気付いて欲しい。
いつ人間は学ぶのだ?こんなイかれた世の中にいつ気付くのだ?こんな世界ならいっそなくなればいい。
この映画の制作にあたり危害を受けた動物はいません
なんと四半世紀以上も前のフィフス・エレメント以来の鑑賞となるリュック・ベッソン監督作。毒親のせいで不条理な生き方を余儀なくされた主人公ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの多頭飼育のイヌちゃんとの人生譚で、ベッソンらしからぬヘビーさのある本作でおもしろくは観れたのだが、主人公の悲惨さと社会的不条理の関連が希薄なため、心に刺さってくるものがさほどない。
全体に表層的ではあるけど、脚の不自由なドラァグクイーンを演じるケイレブや、先日観た落下の解剖学同様、どーやって指導してんの?なパルムドッグ賞級のイヌ演技はみごとで、主人公に忠実な姿にちょっぴりうるる。そーいや昔は野良犬がそこらに普通にいたし、仔犬を拾って育ててるなんて当たり前だったなとノスタルジー。
236 あれー?これ確かリュック・ベッソン監督やんな?
ワタシゃあてっきり犬男に変身してバンバン悪を切る!と思っていたので
出だしから ん?アクションがない。
身内からの後味悪い攻撃や
女装してどうすんねん?いったいどこに泳ぎ着くねん?
と思ってゲンナリしていましたが
残り30分くらいからガンガン物語は走り出し
昔少年ジャンプに連載していた犬物語顔負けにワンちゃんが
主人の意思どおりに動き最後はヤクザ屋さんまでやっつけてしまう。
んなアホな(笑)どうやって躾けたんや?CGでっか?
しかしやっぱり主人公が受けた心の傷は最後まで染みましたね。
で、ユーリズミックスのスウィート・ドリームスが流れたのは懐かしかった。
ゴッドファーザー愛のテーマもかかってたよね。
70点
MOVIX京都 20240320
神の与えし試練か自身の選択か
週に一度の泡沫と犬しかない人生、それは神が与えたものなのか自身の選択なのか、ラストシーンが印象的でした。あと、うちのジャックラッセルテリアは残念ながらあそこまで賢くはない。
想定外の作品
というか、何も想定せずに観に行ったのだけど。
犬がたくさん出てくる映画はどちらかというと犬がメイン。
忠実な犬と善人対悪人。
勝手にそんな内容を想像してしまうのだけど、これは違った。
メインはあくまでも人、ダグラス。
真夜中の検問に引っかかるバン。
運転席には金髪女装で傷だらけのおじさん。
後部にはたくさんの犬。
どうした?何があった?
呼ばれた精神科医(医師が夜中に呼ばれるんだね)エヴリンとダグラスの会話からダグラスの謎が紐解かれる。
どん底だった幼少期。
なんとか抜け出せたのも犬達のおかげ。
施設を経て不自由ながらドッグシェルターで働くダグラス。
またしてもどん底に突き落とされる。
ドラァグクイーン達だけが偏見を持たす、ダグラスに光を当ててくれた。
普段は太々しいくらい動じないダグラスだが、犬達のために一変する。
「エヴリンでいいわよ」「エヴリン」と呼ぶダグラスの笑顔が最高だった。
終始引き込まれ飽きずに(寝落ちせず)楽しめた。
しかし、なんであそこまで虐待する?と思ったが、実際起きた事件らしいから、それは愚問か。
それとエヴリンの闇?をもう少し掘り下げて欲しかったな。
一体全体、"ドッグマン"って誰が呼んでいるの?
痛みがあっても人生は自分で決める
お金が問題?富の再分配
そんなに世間にその呼び名で広く知られていて、轟かせているの?? 謎の評判。
青年が「あなたがドッグマンさんですかね?」って依頼しに来たときはその地域の"ゴッドファーザー"的存在かと一瞬思ったら、その後全然その様子出てこないし、"ドッグマン"って呼ばれるようになった経緯が分かるエピソードやモンタージュでも入れてくれないと見ているコッチは意味不明。だって、じゃないとただのたくさん犬飼っている犬使いにギャングの相手なんて絶対に任せないだろ!作中で主人公を"ドッグマン"と呼んでいたのは、多分警察官とその依頼しに来た青年くらいだったし、どういう評判が立っていたのか、作品見ているだけではまるで分かりそうもない"察しろ系"?コレじゃ"周囲がそう呼んだ"っていうより、ただの"自称"じゃないか。作中、主人公の人生で初めて"ドッグマン"というワードが出てきたのも、他人に言われてじゃなく、自分で見つけてだったし。最後の敵(主人公の言葉を借りるなら"黙示録の天使")も「お前らかよ!」としょうもなかった。…とツッコミどころ満載だったわ。期待していた作品と違っていたのも多かれ少なかれあったけど、見終わった後に友だちと話して(ダメな意味で)爆笑していた。
"負け犬"と"神"、男性と女装、孤独と仲間・家族=犬ギャング団。ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの頑張りと犬のかわいさ賢さは見ていてよく伝わるけど、日本の宣伝でも使われていたような本作と『レオン』に確かに共通する点も全くもって見出だせないというわけではないのだが、そこと比べるのはなんだかまるで違う気がするのだ。
P.S. 単なる説明不足なのか狙った結果なのか、本作の構造上の問題"なぜドッグマンと呼ばれているのか?そもそも誰か本当にそう呼んでいるのか?"問題に立ち返ると、終盤に弁護士が「他にもこういうことが、人を殺したこと?」ってなったとき主人公がドヤ顔で「そうね、昨日までは…」みたいに答えていて、心の中で「ほら、じゃあやっぱりなんであの青年はあのとき"ドッグマンさんですね"ってヤバい仕事を依頼しに来たんだ!」とツッコんだわ。もうここまで来たら主人公が話を盛っている="信頼できない語り手"説も出てくるぞ。
主人公がそれまでに知られるような仕事をしているとして、作中から考えられるのは犬たちを使った富豪宅からの盗みくらいなわけで、仮にそうした"義賊"的評判が立っていたとしても、やっぱり"ギャングの相手させる?"となる。
心の奥をえぐるような痛み そして美しさ
壮絶な幼少期、暴力、ドッグシェルター、貧困格差、様々なテーマが盛り込まれているのにダグラスの話を軸にしっかりとストーリーは進んでいきます。
舞台に立つ事で自分を表現する事ができ、人々を魅了する姿は神々しかったですね。
そしてワンコたちの可愛さよ…
欠点、それは人への忠誠心。まさに。
ヴィジュアルに音楽にとても美しい‼︎
死刑執行人がダグラスの家に侵入する緊張感はレオンを少し思い出しました。マリリン・モンローも最高に洒落てます。
ラストの解釈は様々だと思います。
色んな方の意見を聞いてみたいです。
信仰や神に責められる人生?
予告編から、「ジョーカー」とか「ベンギン」とか「キャットウーマン」とかバットマンの悪役たちの前日譚みたいなものを想像しており、リュック・ベッソンなのでどのくらいスタイリッシュにしてるんだろうと思いながら鑑賞。
バットマンの悪役たち風は予想通りで、虐げられ傷つけられ世の中と人間に不信感しか無く犯罪に手を染める、犬だけが心許せる存在というダグラスのひどい人生を延々見せられるだけ。スタイリッシュ、は目立ちません。キャバレーでエディット・ピアフを歌うところくらい。
キャバレーの同僚のドラァグクイーンのおねえさんたちが良い人たちで、少しだけほっとしたけど、ダグラスにはそこにほろっとする心の余地がない感じ。ヒトを信じるどころか親しく触れ合うという考えすら放棄しているような気がする。
彼は、始終、犬=家族を養うことしか考えられない貧乏家族の大黒柱の立場だったと思う。
なので金持ちや悪党相手ながら窃盗とかヤバい仕事も躊躇なくやる。もちろん、家長である自分の言う事を忠実に聞く、愛する子どもたち(=犬たち)を使って。
彼が障害者でなく、たくさんの犬を養う必要がなければ、もう少し幸せな人生を選べる道があったかも? いや、ないか。彼には犬しかいないので。
画面が暗く、グロく、不潔感でいっぱいで単純に不快。廃高校要塞(?)での、犬大活躍の悪党一味とのバトルも、グロいばかりが目立って爽快感がない。
似たものの匂いを嗅ぎ取ったエヴリンに自身の人生を語れたのは、彼という存在の生きた証になったと思う。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズはよく見たらイケメン。
難しい役を、絶妙に演じきったと思う。
犬たちが良かった。可愛く賢く、素晴らしい演技の数々でした。
神や信仰は、必ずしもヒトを救うものではないようだ。
というか、ダグラスは常に「神」に責められて生きてきたように見える。
狂信的な兄のいう「神」父の「神」ダグラスがうちに持っていた「神」
十字架の影を象って息絶えた彼は、何を思っていたんでしょうか、自分をキリストに見立てた?
GOD の裏返しが DOG は何かを暗示している?
キリスト教(に限らず)宗教に疎いので良くわかりません。
親ガチャ大外れのコドモが浮上すること無く人生を終えたという身も蓋もないハナシでどんよりしました。
久しぶりの本気ベッソンだった
最近の生っちょろい映画と違ってベッソンの初期の頃のようなザラザラとした手触りがとても良かった。
元ネタはおそらくジョーカーだろうが、こちらの主人公のほうが断然感情移入がしやすかった。
神との対話シーンはどれも素晴らしかった。
特に僕は神を信じているが、神は人間を信じているか?
と、ラストの磔のように十字架の影と重なる主人公がエディット・ピアフの曲と相まってこみ上げるものがあった。
登場する犬たちも現代的なトリミングされたお犬様的な感じはせず、自然で加工されていないそれぞれむき出しの感じが大変良かった。
ドッグマンと言うだけあって人間的なエゴを犬に向けず、あくまで友人や家族のような接し方に好感が持てた。
あと犬が酷い目に遭わないのも大変良かった。
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