「哀しきドッグマン」DOGMAN ドッグマン アンディぴっとさんの映画レビュー(感想・評価)
哀しきドッグマン
リュック・ベッソン監督作品、面白くないはずがない。期待通り面白い。ダークヒーローというより、哀しい男の人生。実際の事件に着想とあるが、どのあたりが実際にあった事なのか?子供時代の話が事実ではないといいが。
ダグラスの父親がひどすぎる。殴る蹴るで止まらず、犬小屋に入れっぱなしなんて、、、鬼だな。お母さんも被害者ではあるが、息子があんな状態で置いていける?せめて家を出た後、警察に通報するとか何故しない?鬼父、銃が息子に当たっているのに知らん顔、どういうつもり?兄もひどい。それにしても犬が賢すぎる。パトカーをちゃんと見つけて警察を道案内してダグラスを助けるんだから。
大人になって犬たちと暮らすダグラス。もう、犬が凄い。ダグラスの考えが解る様子だし、考えを理解して、キチンと行動する。犬を使って人を襲ったり、盗みをしたりいけないことではあるが、ギャングを懲らしめるのは
アリかも。最後の警察への襲撃は良くないけど。でも、犬たちが凄い。ダグラスを助けるために集結して、一致団結。鍵まできちんと渡すんだから賢すぎる。
警察に拘束されてから、精神科医との会話で過去が語られて過酷な人生がわかってくるところが面白いし、哀しいドッグマンらしい、哀しいラストもとても良かった。
痛々しい場面もあるけど、なんかかなしい映画でした。
コメントありがとうございます。
ラストじーんとしました。立って歌うステージも週一が限界だったんでしょうね。汚れた頼まれ仕事や窃盗も致し方ない、イヌたちを食わさないと。
あまりに惨い虐待でした。形からいえば母にも見捨てられたことになりますが、2人ともものすごく辛かったでしょうね。食料を穴掘り隠すよう指示してくれたこと、隣のくずれた物置の壁に手を入れスタイリッシュなら女性用の雑誌をみれたことは彼のその後に大きく影響しましたね。
悲しかった、私も。でも頭がいい子で施設に入って素敵な先生に出会えてよかった。失恋してしまったけど。先生が教えてくれたメイクのおかげ、ママが聞いてたレコードのおかげでステージに立って歌えたのは嬉しかった。父親が息子に向けて発砲しなければ、と思うと・・・。助けて応援してくれて話を聞いてくれたのはいつも女性だった。
パンフ買ったんですけど、これは実話ではないです。ただ、人間の子どもが何らかの事情で犬と共に暮らしていた・生きていたという話が地域バラバラで3件ほどあり、監督がそれにインスピレーションを受けた、とのことのようです
お母さんに関しては怯え過ぎてどうしようもなかったんでしょう。警察に通報してもあの狂父は暴れたに違いない。しっかし飛ばされた指をイヌに届けさせる、それもパトカー限定で。後半に気を取られてましたが、凄い描写。
優しくて繊細な男の子はマッチョでDV男の父親に虐められ痛めつけられました。ママはダグラスに缶詰をたくさん渡し見つからないよう土に埋めておくのよ、と言って家から去りました。彼女自身も夫から暴力を受けていた日々で勇気をふるっての逃亡だったと思います。妊娠していた彼女にとって柵から息子を助け出し逃げ切る自信と余裕はなかったと思いました。これから一人でどこかへ向かい出産し赤ん坊を抱えながら働いて生きて行かなければならない、というのは簡単ではないと思いました