オッペンハイマーのレビュー・感想・評価
全884件中、761~780件目を表示
派手なことは起こりませんよ!
これから見る人へ 派手なことは起こりませんよ! あくまでも開発者の話なのでド派手な事は一切起こりません。会話劇、裁判劇になるのかな。 ノーラン監督相変わらずとんでもないもん撮ったな! 編集が神がかってたのとCG絶対使わないにしてもあのキノコ曇どうやって作ったんだろ? これ賛否両論分かれて良いと思うし評価悪くてもそれはそれで良いと思う、やはり日本人だからこそ見てて複雑になったし実験のシーンなのに感動する訳でもないんだけど何かね涙出てきた。こうやって原爆は生まれたんだ!って勉強になったし口コミ見たら投下のシーンが無くて文句言ってる人いたけど想像させられるから無くて良い! 登場人物多過ぎ問題w 誰が誰か覚えられんて!! キャスト豪華すぎて最高かよ! ジョシュ・ハートネットが良い年のとり方しててめっちゃイケおじになっててビックリした♡ 記述を知らないから細かい設定に気づかなかったけど 最初の2人のシーンは2年後の会話です。
米国で本作で作られた意味を考える
以下3つの観点で批評したい。
❶映画のテーマと世に与える意味について
❷原子爆弾の映像表現の意味について
❸映画の構造と演出について
❶映画のテーマと世に与える意味について
この映画のテーマは2つある。
1つは「オッペンハイマーという人物をどう評価するか」。
もう1つは「科学技術の進展と、人類の倫理性のバランスをどう取るか」。
オッペンハイマーの人生については肯定的に描かれていた反面、科学と倫理性のバランスについては
視聴者に重い問いを投げかける形で映画は幕を閉じる。
前者は伝記映画の基本形だし、後者のテーマは米国映画で繰り返し描かれたものであるが、
「オッペンハイマー」が特別なのは、アメリカ人が米国映画としてこの作品を作りそれにアカデミー賞を与えた、という事実。これが重要な意味を持つと思う。
その意味とは「核兵器を人に対し使用した国民として、その事実に向き合い続けるという意志表明」ではないだろうか。
核への脅威と責任は古くは「博士の異常な愛情」、定番で言うと「ターミネーター」などがある。
広義で捉えると「科学の進歩V S人類の責任」となるが、これは「スパイダーマン」の主要テーマであり、
コミックというポップカルチャーレベルで米国に浸透しているテーマだ。
これは憶測だが繰り返しこのテーマが描かれるのは、米国が人工的に誕生した国家であることが背景の1つではないだろうか。
なぜなら、太古からの民族的文化の脈略を持たず、アメリカ大陸を科学技術で自らの領土として開拓し、
論理性で国家(国民)を統治し、社会を形作ってきた歴史を持つからこそ、
科学と論理を推し進めた結果の、負の側面である「倫理観の忘却」「未来に対する責任不在の警鐘」が
国民のテーマになっているのではないかと思うからだ。
本作「オッペンハイマー」もその流れに沿っているが、
原爆投下という戦後一貫を通して米国が蓋をし続けてきた「戦争犯罪」「人道責任」について、
本国に対してはもちろん、全世界に対して問いを投げかけたこと。
そしてそのメッセージに対して、アカデミーという最高権威が価値を認めたこと。
これが米国民の歴史認識に対する転換点になったと言える、その意味で我々日本人にとっても非常に重要だと言えると思うのだ。
本作は原爆投下後の惨禍や投下に対する反省シーンが少ないため反発意見も多い。
この点は映画を見ながら私自身感じたし、史実として知ってはいたが実際にスクリーンを前に日本人としては嫌な気分になった場面はあった。
だがその点も含めて「アメリカの原爆に対する1つの意見」を知るための重要な映画だ。
この映画をみて、何を考え、どう振るまうか。
アメリカが試されていると同時に、日本人もまた歴史に対する関わりを試されいる。
❷原子爆弾の映像表現の意味について
これまでのノーラン映画と異なり空想世界のアクションやギミックが使えない中、
本作は見事に期待を凌駕してくれた。中盤のクライマックスである「トリニティ実験(最初の原爆爆破実験)」の描写はまさに白眉だった。ノーラン作品でお馴染みの、あの真綿で首を締め続けるような息苦しい時間が今作では過去最高に味わえる。
表現おいて特筆すべきは「音」。
いよいよ実験が間近に迫ると、BGMは弦楽器の単調な繰り返しとなり、
それが爆破ボタンを押す瞬間までクレッシェンドで続く。まさにお得意の「ボレロ」的演出だ。
しかも今回は実際にあった「歴史的現実」で、相手は「原爆」である。
その存在自体が否応なく恐怖の対象である。一体どんなことが起こるのか。
人類が経験したことがない現象を前に、登場人物たちは皆、心臓が口から出そうな表情。
過度な緊張と浮き足立つ空気が、上記のBGMとテンポよい編集に掛け算され、
おまけに天候は雷雨ときたから、もう席を立ちたくなるほど緊張した。
そして起爆ボタンが押され「爆発」。劇場はシーンと静まる。
スクリーンいっぱいに広が炎。火の織りなす「不気味さ」と「美しさ」の共存した不思議な映像。
「バックドラフト」で感じた「火=生き物」のような怖い魅力がそこにはあった。
そして駆け抜ける大轟音。生きた心地がしない。
「ああ、原子爆弾とはこういうものなのか」
理屈ではなく身体で感じとり、そして「記憶」する。
人類にとって意義深い映像体験になることが間違いないだろう。
❸映画の構造と演出について
結論、構造は「尋問を通して、過去を回想する」という、「ユージュアルサスペクツ」や「アマデウス」でもお馴染みの展開だが、なんせ非常にスピーディーで説明もないので理解には3回以上の視聴を前提とする。
例えるなら、というかノーラン作品は全てそうだがミステリー小説に近い。
何度も繰り返し知識が増えるにつれて解釈が変わっていくような作品だ。
ラストはノーラン作品お馴染みの「意味深なBGMと短いカット、宣説的なモノローグが展開しぷつんと切れる」の演出。これもお約束。気持ちがいい。
芝居の演出については正直「野暮ったく」感じた場面もあった。具体的にはオッペンハイマーと女精神科医との関係、
それに対する妻の嫉妬のシーン。ベタベタな表現だったので、もっと抑えてもよいのでは?と。
以上が「オッペンハイマー」の批評だ。
といっても2度、3度見るたびに感想は更新されるだろうから、今後も本作とは長く関わっていきたい。
見応えはあるが、これは難しい…
昨年からいろいろな意味で話題になり、さらにアカデミー賞7部門受賞という最高の栄誉もあって、楽しみにしていた本作。もちろん公開初日に、奮発してIMAXで鑑賞してきました。 ストーリーは、第二次世界大戦中に原爆開発を推し進めるアメリカ政府から、プロジェクトのリーダーに任命された天才物理学者オッペンハイマーが、集められた科学者たちと研究を重ねてついに原爆を完成させるが、実験での威力や実戦での惨劇から、後に開発される水爆に反対の立場をとり、以前から彼に私怨を抱いていた政府側の人間ストローズが画策した罠に嵌められていくというもの。 オッペンハイマーの足跡をたどりながら、原爆開発にまつわる彼の考えや思いをドラマチックに描く作品かと思っていたのですが、ちょっと違いました。ノーラン監督が描きたかったのは、オッペンハイマーとストローズの確執そのものであり、それを通して二人の人物像を浮き彫りにしたかったのではないかと思います。 しかし、率直な感想としては、とにかく難しかったです。登場人物の多さもさることながら、共産党員とのつながりから機密情報漏洩やソ連のスパイ容疑をかけられたオッペンハイマー博士が聴聞会で尋問される姿を通して、原爆開発までの足跡を回想として描くという構図が、全体像を捉えにくくしていると感じます。特に時系列も入り乱れ、登場人物たちの政治的駆け引き、科学への姿勢、それぞれの関係性なども複雑に入り組んでいて、わかりにくさに拍車をかけています。また、当時のアメリカの状況や共産主義者への不当な圧力なども絡んでいるようで、そのあたりの知識のない自分にはことさら難しく感じました。逆にそれらが理解できる方には、終盤の怒涛の展開がたまらなく感じられたのではないかと思います。 とはいえ、タイトルロールに注目するのは当然のことで、細かいことの理解を諦め、オッペンハイマーの心情に注目し、博士の苦悩に共感しながら、最後まで興味深く鑑賞することができました。欲を言えば、そのあたりにしっかりスポットを当て、周辺人物をもっと整理して描いてくれるとありがたかったです。博士がどうして原爆開発にそこまで打ち込み、何を危惧して水爆開発を支持しなかったのか、散々持ち上げておきながら梯子を外した祖国に対してどのような感情を抱いていたのか等、ありきたりかもしれませんが博士自身の言葉で熱く語られるとさらによかったです。 一方で、原爆開発の最終実験の成功と実戦での成果を喜ぶ姿はわかりやすく描かれています。アメリカ人のその心情は理解するものの、日本人の私はずっと眉間に皺を寄せたままでした。何十万人もの人間を死に至らしめる破壊力を称え合う前に、ほんの数人の遺体でいいから被爆地で亡くなった方を見てくれと言いたくなります。しかし、オッペンハイマーの脳裏にはわずかながらもそんなシーンがよぎり、彼にとって大きな転機となったことはうかがえます。そんなところからも、本作が反戦や核軍縮を高らかに訴えるものではなく、オッペンハイマーの姿を淡々と描くことに徹しているのではないかと感じます。期待とは異なるテイストではありましたが、確かに見応えはあり、頭を整理してもう一度観てみたくなる作品でもありました。 主演はキリアン・マーフィで、ほぼ出ずっぱりの熱演が光ります。もう一人の主演といっても差し支えないロバート・ダウニー・Jrも、貫禄の演技で魅せてくれます。脇を固めるのは、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ラミ・マレック、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナーら豪華な顔ぶれ。
本筋が始まるまでが長い。
内容は戦争賛成・反対でも無く両サイド視点から観られていたと思う。 核の賛否のシーンもあるが、当時のアメリカでは戦争が終わって家族が帰って来る方がとんでもない爆弾を落として民間人を犠牲にするよりは嬉しかった様だったとも取れるシーンがあってスッキリはしない。 作中にプロメテウスが人類に火を与え神の怒りに触れ岩に貼り付けられ罰を受けたとあるが、遅かれ速かれ誰かが創り出したとは思うが人類に核をもたらした彼はどうなるのだろうか?
論点のズレ。所詮はアカデミー賞。
冷戦下の赤狩り悲話に9割、 非人道的殺戮兵器開発の呵責に1割、 って論点の軽重が逆だろ。 呵責に苛まれる実験から終戦直後迄の 異様と不気味は良し。 全編会話劇に強者役者陣の演技合戦は 見応えアリだが。 ま、所詮はアカデミー賞。 ところで主役Cマーフィは 郷ひろみに似ている。
政治劇
テンポが速すぎて、付いて行くのが難しい。 事前知識があった方が、理解しやすいのは間違いない。 アメリカの赤狩りやスペイン内戦でのナチスドイツとソ連との関わりなど。 私は、政治劇がメインの作品と感じました。 日本で、一部の無知な人達が鑑賞もせずに批判しているのが残念ですね。
まさかそんな話とは、3時間あっという間
原爆の父、オッペンハイマー博士、人類が人類を自ら滅亡させる力を手にする前後譚 さすがのアカデミー賞7冠作品 いや、まさかそんな話とは、180分もあるけどあっという間、前情報なしだったのが尚良かった それぞれの良かれが組み合わさって、とんでもない惨事を招く、世界でわが国だけが違う感覚で観るテーマ
We got a Sun
量子力学
分子や原子それらを構成する電子などを対象とし
その物理現象を研究する学問
・・とこう書くともう訳が分からんが
物理学はニュートンの運動方程式
みたいな決定論(こーしたらこーなる)
という考え方で20世紀初頭までは当たり前
だったのだが熱量や電磁波・粒子といった
要素の発見とともに予測不能な運動が増えてきて
より推測するという分野が生まれ
重視されるようになった
今では現代物理学の根幹をなす分野である
今作は日本では太平洋戦争末期
広島と長崎に投下された原子爆弾を生み出し
原爆の父と呼ばれたロバート・オッペンハイマー
の半生をクリストファー・ノーランが描いた
氏の作品初の伝記的作品
どうだったか
当初は日本人がこんな原爆賛美の映画を
観てはいけないとか好き放題言われ
よくわからんミームも騒ぎになったが
当時から思っていたがじつにくだらない
観る人々が判断することでそんな
くだらないバカの無駄な検閲はいらない
「そこをどけ」
と心の底から思えるほどの
実直に当時のアメリカの核兵器開発に
まつわる側面とそれを主導した
オッペンハイマーの側面と内面と外面を
描いた素晴らしい作品だったと思います
テーマ的には掘り込むともうわけがわからない
と感じてしまいますがノーラン監督が
これまでも触れてきた
「インターステラー」「テネット」等で
触ってきたわけわからなげなエッセンスを
と思えば不思議なほど
わかりやすかった気がします
映画は初老に差し掛かり大戦後の
水爆実験に異を唱えるオッペンハイマーが
米原子力委員会委員長ルイス・ストローズに
告発され国家の反逆者か否かと言う公聴会で
詰問を受けるところから始まり
回想的に話が進んでいきます
オッペンハイマー(以下オッピー)はユダヤの家系でNY生まれ
頭脳は極めて高くハーバード大を首席で卒業
英ケンブリッジ大に留学しニールス・ボーアに
実験を伴う科学から理論物理学をすすめられ
独ゲッティンゲン大学で博士号を取得
当初はブラックホール研究など当時では
誰も講義を聞きにこない(来れない)ほどの
先進的な研究でしたが徐々に講義を受ける
学生が増えていきます
オッピーは大変「変わり者」
いわゆるノンポリで弟フランクが加入していた
共産主義団体でも何でも関係なく付き合い
どんな女性とも付き合います
(これが後々色々物議をかもすのですが)
ところが当時のアメリカは知っての通り
第二次大戦参戦中
そんなオッピーもとへある日
「マンハッタン計画」なる計画を指揮する
軍人レスリー・グローヴス准将がやってきて
君の理論物理学を国家に活かす時が来た
と原子爆弾開発計画のリーダーを
打診に来ます
オッピーは爆弾?と最初は( ゚д゚)
としていましたがグローヴスは
ドイツのナチス政権が開発している
らしい爆弾について尋ねると
オッピーは「ドイツの量子力学研究は
アメリカより断然進んでいるけど
研究者がユダヤ系だから絶対ナチスは
冷遇して進まない」と漠然と答えます
(この漠然とした物言いがオッピーの特徴)
そこでグローヴスは我々が先んじて
原子爆弾を開発すれば戦争を早く
終わらせられるとオッピーをたきつけます
オッピーは刺激を受けこれを
「理論」と「実践」の機会と受け取り
アメリカ中の資源や調査・解析を
鉄道で繋げる中間点に町(研究所)
を作りこれを実現できると提唱すると
グローヴスはオッピーを「変なヤツ」だと
訝しみつつ一任しその中間点
ホントにアメリカのど真ん中
ニューメキシコ州ロスアラモスに
街が作られます
これが有名な「ロスアラモス研究所」
となります
グローヴスとオッピーはアメリカ中の
物理学研究者にこの計画への参加を
呼びかけ家族とともに移住させますが
中には人々を殺す爆弾を作るなんて
と参加を拒否する科学者ももちろん
いますが
「平和のために必要なこと」
「作るからと言って使うのとは別だ」
と上手に説き伏せてしまいます
かくしてロスアラモスには街が出来
3年で20億ドルを費やした原爆開発計画
が始まります
ロスアラモスではこだわりのない
オッピーが集会を開いたり
研究者の嫁を働かせたりしており
グローヴスはこれでは当然
機密が守られないと激怒しますが
オッピーのノリで進んでいきます
当然中では研究者同士の衝突もあります
ウラン核分裂より三重水素の分裂での
爆弾いわゆる「水爆」をただ一人
提唱するエドワード・テラー
(戦後の水爆開発の第一人者)
らが衝突し出て行こうとしますが
オッピーは独特のキャラクターで
うまくまとめてしまいます
そして研究が進んだ1944年
ドイツが降伏しナチスが崩壊
これで原子爆弾を作る必要がなくなった
じゃないかとロスアラモスの
研究者たちは喜びますがオッピーは
「まだ日本が降伏していない」
「ソ連も開発しているかもしれない」と
原爆開発の続行を訴え研究者も
乗っかってしまいます
もはや「オッピー教」なのです
そして1945年当時のトルーマン大統領は
日本への原爆投下を示唆しロスアラモスに
原子爆弾実験の成果を求め
ついに7月に人類初の核実験
「トリニティ実験」が実行
この時点でもなお
核分裂が大気と触れた時に
連鎖反応して地球上全てが爆発して
しまうのではないかという懸念も
まだ持っているレベルでの実験
結果は見事成功しますがオッピーは
その火柱の強大な破壊力に
言葉を失います
言われたことはやった
実験も成功した
そしてロスアラモスから
「二つの大きな木箱」が運ばれて
いくのを虚ろなまま見つめるオッピー
大統領に面会を求める申請を
グローヴスに頼みましたが
その機会は訪れることなく
その1月後に
広島と長崎に原子爆弾が投下
そして終戦を迎えました
この部分はビジュアル的な
シーンもなくグローヴスが
電話で知らせるのみです
オッピーは戦争を終わらせた
英雄かのように扱われますが
ここでオッピーはロスアラモスで
作られたものがどう使われたか
を痛感することになります
日本人からすれば大変複雑な
気持ちになります
怒りも感じる人はいるでしょう
よく「作るから使いたくなる」
といった批判をする人がいますが
「作る人」と「使う人」は違うのです
トルーマン大統領と面会した時のシーン
オッピーはソ連の脅威はわかっている
がロスアラモス研究所は閉鎖するべき
と漠然と言ってしまいます
国防長官と大統領は
ソ連が脅威ならむしろロスアラモスを
強化しなければいけないだろうと
たしなめます
そりゃ国防的には後者が正しく
なってしまい
国家予算で原爆を作り上げた
オッピーの発言は矛盾してしまいます
科学者が「理論」と「実践」だと思っている
ものは「理論」と「現実」に降りて来る
のだというのがノーラン監督が
伝えたかったやるせない
テーマなのかなと
思うところです
3年で20億ドルが費やされた
理由はアメリカにとっては
戦争に勝つため・戦後の主導権を
ソ連に上回って握るためなのです
そりゃそうです
誰も詳しく分からないものに
予算は簡単につきません
(つくバカみたいな国もあるけど)
かくして核兵器の恐ろしさを
知ることになったオッピー
戦後は功績を称えられ原子力研究所の
所長をアインシュタインにも
断られたストローズに打診されますが
前述のとおり一貫して
水爆等の開発には反対方針
このつかみどころのなさに
プライドを砕かれた
ストローズはオッピーの名誉を
突き落とす工作を仕掛けます
というのが回想の間に挟まれて
いきます
急に取り調べで全裸になって
愛人とまぐわうシーンになったり
してるのがIMAXGTで大映しに
なったのはなんか笑って
しまいましたが
それくらい「漠然と」話して
しまう性格なんでしょうね
まあこれが災いして結局
ロスアラモスにはソ連の
スパイが入り込んでたし
それなりに疑惑もかけられる
ハメになったのですが
参考人の妻キャサリンの
気丈な姿勢も手伝って
結局仕組んだはずの公聴会でも
オッピーが厳しく裁かれることは
ありませんでした
ラストはストローズがオッピーに
私怨を抱くきっかけになった
オッピーがアインシュタインと
話した途端ストローズに
口も利かなくなった瞬間
アレは何を言ったのか?
「世界は破壊された」
米ソは核開発競争によって
相互確証破壊などどんどん
冷戦へと突入していくのです
今では北朝鮮が核開発を盾に
ついにソ連より長く続く国家に
なってしまいました
ラストのオッピーの虚ろな顔
彼は太陽をつかんでしまった
その太陽はまばゆい光でもあり
その裏に大きな闇を作ったのです
理論物理学では予測しきれなかった
現実です
観客は常にオッペンハイマーの
人どなりや性格に移入出来ぬまま
話は終わっていきます
ご都合的でなく天才科学者を
通じて人類全体が手にした物
手に入れてしまった物という
受け取り方をしました
オッピーは
誰かであって誰でもない
京都大学の学長が少し前に
「戦争に加担する学問の研究はしない」
みたいなことを言いました
これには大変呆れました
学問の前に思想があるなんて
もうそんなものは学問ではないでしょう
またかつて某悪夢の政権の
バカ政治家が事業仕分けとやらで
スパコン開発が世界2位だった
点に「2位ではダメなのでしょうか」
なんて言い放ったことがありましたね
研究は突き進むべきですが
予算を出す側がこういうバカばっかり
なのが「現実」です
そういう意味では戦中という極限状態が
生み出してしまった原子爆弾と言うものが
意味するものは「叡智」であり「宿題」
であり「宿命」なのかもしれません
そして人類が迎える「運命」は果たして
アインシュタインの名言で
「第三次大戦はどんな武器が
使われるかわからないが
第四次大戦は石っころと木の棒で
人類は戦っているだろう」
というのがあります
そうならないように
していかなければなりませんが・・
キャスティングも文句のつけようがなく
(そういえばマイケル・ケイン出てなかったな)
「必ず自分の目で見て思って」
まさしく必見の大作です
180分?
自分一番デカいバケツみたいなコーラ
買って持ち込みましたがトイレ忘れるくらい
のめり込みましたから問題なし!
あっちゅーま
ノーベル、そしてオッペンハイマーへと科学者の功罪は続く
1 原子爆弾の父と呼ばれた人物の半生を通して、科学者の本能と良心を描く人間ドラマ。 2 映画は、オッペンハイマーが中心となり原爆実験に成功する第二次世界大戦前と核利用について国家と意見対立し表舞台から消される戦後の姿が描かれる。 戦前のパートでは、オッペンハイマーの人物像と成功への歩みが描かれる。その中で彼の行動や言動は誤解を生みやすいがために、戦後自ら窮地に立たせる要因になったことが示される。核開発については、終始アメリカ側の視点で描かれている。彼は科学者の本能から成果を追い求めながら、その威力に恐れ、そして重大な結果責任を前に自らを死に神だとして悔やむ。 3 戦後のパートでは、商人から成り上がった狡猾な政治家の策略に巻き込まれる姿が描かれる。その原因は冒頭で示され、あらゆる答合わせは、終局で明らかとなる。彼の「核は国ではなく国連が管理すべき」「水爆開発はしてはならない」との主張は今日では的を得たものであるが、当時の時代の風は許さなかった。出来レースの聴聞会において、彼はかつての仲間が彼を非難する側と擁護側にわかれる姿を諦念の境地で見つめるしかなかった。 4 本作品はオッペンハイマーの科学者としての探究心と一人の人間としての苦悩と後悔が描かれた。また、核戦争による世界の破滅という戦後体制から解決されていない課題の原点も示された。彼の主張は、実現が叶わなかったが今日的なバランス感覚そのものであり、先駆的であったと言える。 5 本作品には、多くの物理学者が出てくるが、人物相関が分かりづらく、テンポが緩む所がある。加えて、戦後の聴聞会の場面が早い段階から時おり挿入され、理解が追いつかないこともあった。俳優では、顔がそっくりで主役になりきったキリアンマーフィの自然体の演技や狡猾な政治家を演じたのロバートダウニージュニアの存在感が印象に残った。
サピエンスを名乗る資格
ラスト5分から受けた衝撃があまりにも凄まじく言葉にできません。 ノーラン監督はこれまで最新の科学的知見をもとにした着想で、我々の想像力をはるかに超えた映像作品を生み出し、内容的にも興行的にも高いレベルで世に送り出すことを成し遂げてきました。当然、実際の科学者たち、とりわけ時空や重力の概念を驚異的に解き明かしてくれたアインシュタインへのリスペクトの気持ちは強いと思います。 そんなノーラン監督が、人類史にひとつの画期をもたらした科学者オッペンハイマーについて並々ならぬ関心をもったというのも十分に頷ける話です。 そんなオッペンハイマーに、本来人類が共同で負うべき倫理的哲学的な懊悩の責任の大半を負わせた社会システムに対しての大いなる疑問、大いなる問いかけをしたようにも感じました。 もちろん、これといった答えはありません。社会システムを構成している我々ひとりひとりが考えなければならない問題だし、現在も未来も進行形のまま存在するであろう人類共通の課題。 ヒト属で唯一の生き残りである「ホモ・サピエンス」…サピエンスとはラテン語で「分別のある・賢い」。 そのサピエンスたる人類が今行っていることについての大いなる問いかけ。 科学者たちが発見・発明してきた文明のツールを享受する(一部の権力者は圧倒的な力として行使する)ばかりで、倫理的な責任だけ科学者に負わせてきたのではないか。 IMAXの効果もあってか没入感が半端ではなく、天才とは程遠い私のような凡人でも、オッペンハイマーの内面に迫る映像表現を通じて、倫理的な懊悩が伝わってきます。 ノーベル賞を創設したノーベルについても思いを馳せることになりました。 「ダイナマイト王」「死の商人」などと言われることもあったノーベルは、「物理学」「生理学・医学」「化学」「文学」「平和」等を対象分野として遺言を残しました(「経済学」はノーベルの遺言には記載がなく、スゥエーデン国立銀行の働きかけで後年追加された)。 オッペンハイマーとは違った種類の成功と苦悩ではあったとしても、「我は死なり、世界の破壊者なり」に近い感情に襲われたことがあるのではないだろうか。
アメリカ映画で原爆を作った事を後悔する初の作品!
ノーラン作品の割にはめちゃくちゃ分かりやすい時系列でした🤤 日本人ならではの特殊な感情での鑑賞になる内容でここから本題に入りたいと思います。 実験の時のカウントダウンの緊迫状態からの静寂! からの爆風! 無音なのが怖いって思わせるのは中々の表現方法ですし(普通は効果音で怖がらせるので逆のやり方なんですね)あのシーンがかなり強烈でした! ノーラン作品だけあって内容以上に映像やカット割りや編集や音響などの見所が沢山あるんだけどそこを抜きに内容のみでの鑑賞だとつまらないとは思いますね。(会話だけの作品なのにわざわざIMAXだし初の白黒IMAXのシーンの為にわざわざ開発してまで白黒でIMAX撮影するとか!ノーラン作品の合う合わないが極端になる原因だったりするんすよねー スピルバーグみたいに万人受け一切しない超変人の手法で超大作とか作るから笑) その後のキノコ雲を見て自分は実験の成功の感動なんかあるわけないし嬉しいでも無い複雑な感情で分かってはいるけどあーあ!成功かよ!!ってなりました、ノーラン作品の中でも時系列は相変わらずバラバラだけど比較的分かりやすい内容ですが白黒とカラーの二つの時間軸とアインシュタインと会う場面と公聴会の4つの時間があったけど自分は白黒のほうが新しい時代のシーンだったりするんだけどノーランらしいなあで済む話ですね。 登場人物が多くて名前と把握が難しいからそこが今回の個人ごとの難易度の数値になって来ますね!あと編集でアカデミー賞取るのも納得なくらい時系列以上に超複雑な編集をしていて(見ていて編集よくやったなコレって思いながら見るシーンが何ヶ所もありました)凄いと思ったのとその場面に合わせて曲が恐ろしいくらい的確に入っていて(人によってはうるせえよくらいの場面もまあまあありました)作曲でアカデミー賞も納得ですし音響も相当凄くて劇場の椅子が揺れるくらいの音圧で強烈でした!(自分はノーラン作品の音響効果が100%で直撃する身体で音響効果で心拍数上がって来たりするので見て居て普通の人以上に体感レベルが高いのでUSJのアトラクションみたいに感じる得する体質なんです笑) あと修行かよって思ったんですがセリフだらけ過ぎて字幕の切り替わりがまあまあ速くて二回くらい字幕を全部読み終わる前に次に切り変わる所があって笑ってしまいました(字幕をひたすら必死に読みに劇場に来てるような感じになっててハッキリ言って画面なんてほぼ見てませんから笑 これ後に吹き替えとかで見たらこんなシーンあったっけ?ってなると思います笑笑) キャスティングもビックリするくらい豪華でみんなキャラ立ちしていて良かったし(マットデイモンも良かったしジョシュも良い感じのオッさんになってたしターミネーターのジョンコナーの人の尋問の時の圧迫感も良かったしアイアンマンは後半のあの感じ最高だったなあ! とはいえオッペンの最初のイキイキした感じからの後半の病んでおじいちゃんみたいになるのも良かったです!ラミマレックも良かったですね) アカデミーの作品賞や監督賞の受賞に関しては色々と政治的な理由を言ってる方居ますが自分はよく知らんから普通に良かったねとしかおもいませんでした。 観ても居ないで批判するやつとか居ますが決して原爆肯定作品じゃ無いしオッペンは不器用で人としてクズだけど頭の中で原爆のイメージが出来ている超人で(とはいえ結局は超優秀な科学者を見極めて集める才能があった)作った事によるリスクもある程度わかってる上で開発してるけどそれ以上に科学者としての好奇心が勝ってしまい道を踏み外すというか悪用されてしまう話ではあるんだけど(署名してないとかどこに原爆落とすのか決める会議で辞めろって発言出来るタイミングはあったのにしなかったし色々とダメな選択してる)結局後悔してるんだよねー(完成したらオッペンさんお疲れ様ですあとは軍で勝手にやるのでバイバイってのが怖いです)世界で唯一の被爆国ならではの見方が出来る訳ですし見る価値はあると思いますよ。 自分はノーラン作品はフォロウィングとメメント以外オール劇場で観ているノーラン信者(IMAX作品は全部IMAXで鑑賞)なので当然楽しめましたがインターステラーが別格に一位ですがその次のダークナイトレベルでオッペンは良かったしあのラストで色々考えさせられますし余韻が半端ないですよ!(ラスト最悪なシナリオの妄想映像で終わる時も感動でもなんでもない言葉にしようのない感情になったし) あとIMAXの話ですがこの作品IMAXカメラで撮影されているので通常のスクリーンの4割大きい画面サイズでの撮影なので通常のスクリーンだと単純に上下が4割カットされていますので本来の撮影された絵の4割が削られるしほとんど会話で恩恵が無いから通常スクリーンでいいって言う人居ますがそんな事無いですし音響も相当凄いのでIMAXでなるべく見たほうが良いです(とはいえ近隣にIMAXスクリーンが無い人も多いからそれはしょうがないですが!) しかしアナログ大好きノーランパイセンどうやって爆発シーンとか脳内の核融合とか撮ったん? あとこの作品4時間くらいの内容を詰めに詰めて3時間にしてるのがビックリだし(情報量が異様に多いし登場人物アホみたいに多いのに紹介すら無いのはビックリ) 実験成功した時にみんな喜んでましたが日本人はあのシーンで1ミリ足りとも実験成功が嬉しく無いし感情が複雑で言いようがありませんね! 今回オッペンのシーンはあくまでオッペンの主観映像のみなのでオッペンの見てない場面のシーンが無いから原爆投下の場面もルール上ある訳ないんですが自分は全く問題だと思って無くて無いからダメで面白く無い理論では全くありません! あと不謹慎な表現にはなるんですが自分は気持ちのダメージこそありましたが大量に居る登場人物で難しい会話の話だったけどそれを楽しめたって感覚はあります。 パンフレットですが見た目がめちゃくちゃ良くてジャケ買いしたくなるくらい表紙が良いし厚くて活字も多くて色々と説明とインタビューも多く載っていて買う価値ありますよ!(1200円てまあまあの値段ですね) この作品自分は何故か相当精神的ダメージが大きくてノーラン作品好きっての含めて今のところ今年見た作品ではダントツで1番の作品です(会話だけの作品なのに体感時間90分くらいって感覚で集中して見てました)最初のアインシュタインとの会話(このシーン原爆が落ちて二年後の場面なので映画の始まりがそもそも原爆落ちた後の場面から映画が始まってますが説明無いから分かる訳無いんですよこれが)で何を言ってたかを秘密にして最後にそこで何の会話をしてたのかを見せて最後のオッペンのあの言葉で終わるとか嫌でも余韻になりますよ(ノーランて終わらせ方が天才的で厳密に言うと最後のシーンが必ずしも作品の本当のラストじゃないパターンもありますしインセプション ダークナイト メメント テネット インターステラーとかラストを見て思うんだけど1番最初にオチを決めてからストーリー作ってますよね!シナリオ考えて最後にコレにするかって考えであのオチになる訳ないですよ) あとノーランて映画作る時に役者や製作者のみんなに色々説明するんだけど時間軸と構成が複雑過ぎて???になるらしく正にこの作品のオッペンそのものだったりするんです、結局自分を投影してるんやろな! 最後に参考までに ノーランて時間の歪め方が凄くてなんなの?って思ってたんですが小さい頃にマンガを最後から初めに読んで最後に最初にたどりつく読み方をしていて(時間の概念がそもそもおかしいです)その発想が映画に取り込まれるからこんな見た事無い構成になるんでしょうね。 最後に自分はジェームズワンちゃんとノーランパイセンは全作品ハズレ無いと思い込んでる人で自分のメインの畑はホラー映画だったりするのでノーランがホラーを作って公開されて見た時が 後悔無く死ねるタイミングになのでそれまでは絶対に頑張って生きます笑
オッペンハイマーとアインシュタインは何を夢見たか
クリストファー・ノーラン「オッペンハイマー」を観る。「アインシュタインと原爆」は戦争とファシズムを憎んだアインシュタインがなぜ原爆の開発を推進したのかという話だったけど、今作は組合運動を支援するリベラリストのオッペンハイマーがなぜ原爆を開発したのかというお話でした。 まあ、傑作だとは思うんだけど、ノーラン監督は相変わらず面倒くさく、マンハッタン計画、レッド・パージ、聴聞会のつの時間軸をいったりきたりする難解な展開で、観客は「テネットを乗り切った俺たちなら大丈夫だ」と暗黙にお互いを励ましながら観るはめになる。でも、仕方ないよね、ノーランだもんね。 「ダンケルク」が愛国的な映画だったので、ノーランがオッペンハイマーを撮ると聞いたときは、原爆投下に肯定的、あるいは仕方なかった的な作品になるんじゃないかと危惧したけど、ラストシーンでも示された様にそれは杞憂でした。ただ、オッペンハイマー自身は原爆の開発、投下対して罪悪感を持ちながらも被害を直視できない人物として描かれていて、オッペンハイマー目線の今作には広島、長崎の惨状は登場しない。その意図はわかるんだけど、やはり短いショットでも入れるべきだったと思う、それが可能なシーンはあったしね。
成功と過ち
まずは、日本公開を実現してくれたビターズエンドに感謝🙏 原爆の父と呼ばれたオッペンハイマーの物語ということで、日本人としてはもちろん胸がえぐれるシーンもあるけど、何よりこうして映画館で、しかもIMAXで見れて心から嬉しく思います。扱っているテーマ的にもあまり下手なことは言えないけど、第一に映画とはエンターテインメントであるため、とりあえず面白いか面白くないかで判定したいと思うが、前評判通り、期待以上にめちゃくちゃ面白い映画でした。胃もたれするほどの見応えの上に、3時間あることを感じさせない技量は、流石クリストファー・ノーラン👏 半分以上は会話劇であり、知らない用語や難しい表現が常に飛び交う。作風は伝記映画ということもありこれまでとはガラリと変えてきたが、1回じゃ理解できないのはこれまたノーラン節。原爆の開発パートと共産主義の疑いを掛けられるパートを行ったり来たり。時系列の把握もかなり大変。 1回目はあまりの難解さから途中で《見る》ことに振り切ろうと思い、映像を注視していたが、理解度40%でも想像通り圧巻だった。無論、事前に予習をしているとより一層深くなることは間違いないんだけど、キリアン・マーフィを始めとした名優たちの演技、とても現実とは思えないストーリー展開、そしてIMAXによる最高級の音響に見惚れ、聞き惚れてしまうため、歴史に疎くとも正直なんら問題がないっちゃない。 オッペンハイマーの伝記映画と言いながらも、「ここまで来たら理由がなかろうとやりたい」という損切りの考えだったり、「見方を変えれば成功も失敗に映る」という物事の真理であったり、更には全体のほんのわずかを見て判断する、現代にも通用する人間の悪行といった、哲学的・心理学的に面白い場面が多い。その辺りの描き方がオッペンハイマーの人物描写と共に最高に秀逸であるために、この映画はここまで評価されているんじゃないかと勝手に妄想した。 要約すると、クリストファー・ノーラン監督はまたしても《何度観ても新たな発見》のある大傑作を生み出してしまった、とそういう訳です。公開終了するまでに完璧に理解できるか...新たな挑戦の幕開けです😁 1回目 2024年3月29日 公開初日 初回IMAXにて鑑賞
我は死神なり、世界の破壊者なり
ヒンドゥー教の聖典『バガヴァット・ギーター』からオッペンハイマーが引用した聖句。
これが若かりし頃の恋人ジータとのベッドシーンに出てくるので驚いた。
騎乗位で腰を振る彼女に「声を出して読んで」と強いられるのだが、このシーンに対して、インド政府筋から「ヒンドゥー教社会に対して戦争を仕掛けるに等しい」と指摘されているほか、右派政党のインド人民党(BIP)からは非難声明も出されている。
この聖句は、人類初の核実験トリニティ計画が成功し、現代のプロメテウスになった恐怖を実感したオッペンハイマーが思わず呟くシーンで使えば十分であり、性行為の最中に使う文句ではないだろう。制作側の意図が不明で、無神経と云われても仕方ない。
IMAXを上手く使ってますね。
IMAXで鑑賞したが、足踏みの効果音などIMAXの迫力が生きていました。悩んだけれどIMAXにして良かった。日本への投下ありきの会議シーンは日本人としてこんな感覚で投下されたのかといたたまれないものがありましたが、オッペンハイマーの追い込まれる姿などの描写はハラハラと映画に入り込んだ気分で見れました。確かに名作ですね。
原爆の父、オッペンハイマーの危うき才能
開始から壮大な音楽にあわせながらほぼダイジェストの形で滝のような情報量に襲われる。時間軸も複雑で、4つあったと思う。たぶん。 三時間の間頭をフル回転させたが、理解の追い付かない部分が多くある。自分は科学史にある程度知識があるのでなんとか大筋はつかめたが、そうでなければは厳しいかっただろう。 いやはや非常にヘビーな映画だった。 良い点で言えば、主人公がとにかく魅力的。何を考えてるかさっぱり分からないミステリアスな雰囲気と、節々の発言から垣間見える危うさに引き込まれる。 アインシュタインも出てきた。少々狙い過ぎて映画の雰囲気から明らかに一人浮いてる感はあったが、生きてるアインシュタインとは言葉にできない魅力があるものだ。感動して涙が出そうだった。 それから音楽が壮大で、終始心臓が高鳴る。 ただ、それを望んでいたわけでもないが、アメリカの原爆への姿勢の変化や、自省的な態度がみれたとは思わない。あくまで原爆は正しいというアメリカのプライドがチラ見えする。後半の凋落も、原爆への罪悪感からというよりも、世の中の無情さによるもので、そこは意外に感じる人もいるかもしれない。 とはいえ、全体的には素晴らしい映画であったことは間違いない。 三時間が余ってる人がいたらぜひ。
全884件中、761~780件目を表示