「「映画芸術」1位おめでとうございます!」青春ジャック 止められるか、俺たちを2 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「映画芸術」1位おめでとうございます!

2025年2月3日
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鑑賞方法:映画館

1982年12月がこの映画の冒頭シーンだ。その頃、就職1年目のサラリーマンであった私は黎明期のコンビニでとにかくメチャクチャ働いていた。仕事を通じ初めて世の中の現実も少し垣間見ることもできた。忙しくても恋もしたし友と遊び耽ってもいた。今振り返ると「青春」の真っ只中だったのだと思う。
まさに全く同じ頃、純粋に映画が好きで、純粋に若松孝二に憧れ、新幹線に飛び乗りそのまま弟子入りした井上淳一も映画の中の通り悪戦苦闘しながら「青春」を生き抜いて行った。
若松孝二が本当に尊敬していた新藤兼人が「人は誰でも一度だけ傑作を書くことができる。それは自分自身を書くことだ」と言っていたとのことだが、自分自身を書き作りあげたこの映画は井上淳一の最高傑作になるのでしょう。そして「青春」を共にした若松孝二と木全純治へは映画を通じ最大のオマージュを示してくれました。
井浦新も東出昌大も映画俳優としてさらに一皮も二皮も剥けた感じで抜群にいい演技をしてくれたし、杉田雷麟、芋生悠も「青春」のカタチを存分に見せてくれた。
映画後半から、なんかとってもじわじわ感動し、映画終わってもすぐに席を離れられなかった。「青春」を感じすぎたせいなのか、、。

アベちゃん